赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

秘密主義の五輪組織委員会 コラム(194)

2016-10-20 00:00:00 | 政治見解



コラム(194):秘密主義の五輪組織委員会


IOCのバッハ会長までが乗り込まざるを得なかった東京五輪の会場見直し問題、その本質は、五輪組織委員会の密室でことを運ぶ古い時代の体質に、根本的な理由があると考えます。

当ブログは、昨19日、五輪組織委員会宛に、下記の「海の森水上競技場に関する情報の開示」の要望書をFAXかメールでお送りしようと考え、お問い合わせ窓口を探しておりました。しかし、そこには0570で始まる有料の電話番号のみの公開でした。そのため電話で窓口の方にFAX番号をお尋ねしたところ「個人のお問い合わせにはお答えしておりません。ご質問に関してはHP上の『よくある質問』をご覧下さい」との対応でした。

当方としては、「民間人の意見を最初から聞こうともしない組織のあり方が、現在の様々な問題を引き起こしている原因ではないかと思う」旨の発言をいたしましたが、窓口の方は「そういうご意見があったことを申し伝えます」との対応で話が進展せず、FAX番号は聞き出せないままとなりました。


今の時代、どこの官公庁でも開かれた組織作りを目指し、「お問い合わせ窓口」で個人の意見要望を聞くシステムを作っていますが、五輪組織委員会は旧態依然とした前世紀の官僚主義をそのまま引きずっているように感じました。

五輪組織委員会の密閉された空間で談合する体質が、透明性を重視する小池都知事に指弾され、また、圧倒的大多数の国民が小池氏を支持しているという厳然たる事実を、五輪組織委員会は改めて認識しなければならないのではないでしょうか。

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(送付する予定だった要望書)

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
会長    森 喜朗殿
事務総長 武藤 敏郎殿


要望書

海の森水上競技場に関する情報の開示


東京五輪ボート・カヌーの会場問題は国民的関心事項になっています。とりわけ、「海の森水上競技場」の建設費用を巡っては、当初の本体工費69億円が、現行の491億円と7倍にまで跳ね上がり、さらに、代替地の話が出ると300億円前後に削減する試算を発表するなど、予算にまつわる不信感を国民に生じさせています。

ここに至るまでには、工費を一時は1038億円と15倍にまで予算を膨らませ、IOCの勧告で491億円までに圧縮した経緯があります。また、整備工事の入札は大成建設JVの1企業体のみで99.99%の落札率となっています。

国民の殆どが不快感を示しているのは、なぜ費用が大きく跳ね上がったのかということと、入札が一つの企業体だけであるという点です。要は、誰かが見えないところで利権を専らとして不正を働いているのではないかと感じているからです。

そのような不透明な場所で、アスリートに競技させることは彼らを失望させるだけでなく、五輪の価値を著しく損なわせることになります。
組織委員会は、これらの問題に対して情報を一切開示しておりませんが、利権問題に関して事実無根と断言するのなら、国民が納得するように以下の事項を詳細に説明する義務があると考えます。

―回答事項―


1.海の森水上競技場の決定の経緯(誰が、どこで、いつ、決定したのか)
2.海の森水上競技場の取得方法
3.設計計画の策定の経緯と費用の算出(誰が、どこで、いつ、決定したのか)
4.入札に至るまでの経緯と結果
5.海の森水上競技場の選定、計画、費用算定、計画設計、入札等を担当した部署名、担当者名

 以上、10月25日までに回答していただきたいと思います。


なお、本要望書に関しては、ブログ「赤峰和彦の『 日本と国際社会の真相 』」において公開し、貴団体からの回答についても同様に公開させていただきます。

平成28年10月19日
赤峰和彦



  お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com 
  FBは https://www.facebook.com/akaminekaz
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