2017年3月5日
ちらしのマティスの《ラ・フランス》(ひろしま美術館)を観たいと訪れた。予想をはるかに超える素晴らしい展覧会だった。
1.ルオーとマティスがともにモローの生徒だったという知識を得た。(それ以来の交流の手紙が今回の展示のテーマ。)
2.マティスの『 ベル・イルの花束 』(1897)は、すでにフォービスムな色合いだった。彼のWoman In the hat(1905)の8年前です。
3.ルオーの作風の変遷を辿れたこと。初期には娼婦とかを描いていた。(「堕落したエヴァ」(パリ市近代美))
4.「旧・福島コレクション」のルオー作品から《曲馬団の娘たち》(泉屋博古館)(1924-25)や《大馬車(旧題:サルタンバンク)》(1931)等3点が並んだ。福島氏というコレクタがいた。。また、マティスの子息ピエールが画商だったとは。
5.マティスの小品が並んだが、有名作品とはちょっとイメージが違った。肘掛椅子の裸婦(DIC川村美)、窓辺の女(みぞえ画廊)、横たわる裸婦(ポーラ美術館)、赤い屋根のある風景、読書する女(上原美術館)。いずれも淡色だ。
6.ジョルジョ・ルオーの「気晴らし」の原画が並んだが、マティス財団所蔵だった。
7.テリアードが作った雑誌Verveの美しいこと。ほしくなりました。
8.ルオー《聖ジャンヌ・ダルク》「古い町外れ」1951年個人蔵(ジョルジュ・ルオー財団協力)とマティスの《ラ・フランス》は、第二次世界大戦時の愛国の図。と解説を読み、ちょっと涙しました。