行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ドバイは砂上の楼閣か?

2009-11-28 23:25:09 | Weblog
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の資金繰り危機が表面化した。25日にドバイ有数の政府系持ち株会社ドバイワールドと傘下の不動産開発会社ナキールの債務(約5兆1000億円)について、返済延期を求めると発表。大型開発で急成長してきたドバイへの信用懸念が広がった。新興国融資のリスクが改めて認識され、国際金融市場にも衝撃が走っている。日本の3メガバンクなども1000億円規模の債権を保有している。

アラブ首長国連邦は世界有数の産油国で輸出先では日本が第一位で23%を占める。ドバイはアラブ首長国連邦のを構成する7つの首長国の一つで、石油やガスの資源はない。ドバイ自身は金が無く、無税かつ規正無しの自由化政策で金融機関や中東地区の金持ち相手の不動産投資を引きつけ世にも不思議な高層建築群と高級リゾートで発展してきた。私の関係する財団のアフリカへの出張は昔は欧州経由であったが、最近はドバイ経由になり、出張報告は冒頭、一晩泊まったドバイの夢のような街の様子から始まったものだ。

最近の話題では800mの高層ビルが建築されつつあるとか、一泊200万円のホテルができたとか、話題は尽きなかったが、豊かな周辺首長国や中東産油国からの資金も1年前発生した金融危機でどうやら資金循環に支障が出てきたのだろう。800m高層ビルはバブルの塔からバベルの塔になりつつある。資源もないドバイの発展を他の産油首長国は快く思っていなかったのか?救いの手を出さないので他国の金融機関に返済猶予を申し入れたが、その後ドバイ政府は沈黙している。

日本のゼネコンも産油国だという安心感から受注をしているので不良債権の発生が心配だ。ドバイの大型開発は砂上の楼閣だったのだろうかアラビアンナイトの世界は理解しがたい。

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