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【会津野】ホープツーリズム

2017年04月10日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

「ホープツーリズム」。初めて見聴きする方も多い単語だろうと思います。

ネットで「ホープツーリズムとは」と引くと、新潟日報に掲載された福島県浪江町の実業家にジャーナリストの津田大介氏がインタビューした記事が出てきます。

そこには、ダークツーリズムに希望を加えたものがホープツーリズムであると記されています。

ちなみにダークツーリズムとは、1990年代のヨーロッパではじまった、人々に苦しみや悲しみを与えた場所となった遺構を旅することです。具体的には、アウシュビッツ収容所やチェルノブイリ原子力発電所などの場所を旅することです。

日本の、広島、長崎も、原爆投下により大きな悲しみを与えたところです。さらに、落盤事故でおおきな犠牲があった石炭の廃坑や、ゴーストタウン化した地域なども、ダークツーリズムの対象地と言えます。

さて先日、福島県観光物産交流協会が、ホープツーリズムのために旅行業を取得するというニュースが報じられました。

目的は、東京電力福島第一原子力発電所事故により大きな苦しみや悲しみを与えた浜通り地区をめぐっていただくことと、そこで復興に従事する方々の希望を旅行者に感じていただくことは明白です。

ただ、私には、ホープツーリズムってそれだけなの?という疑問もあります。

先日1986年に放送されたドラマ「白虎隊」のDVDを観ていて思ったのですが、そこには、京都で新撰組が討幕を計画していた浪士たちを討った「池田屋事件」のシーンがあります。この事件は、明治維新後の新生日本を目指す方々の芽をつぶしたものとして知られます。だらけきった日本の政治勢力を憂いた方々の行動に血をもたらし、たくさんの犠牲を与えた場所として、池田屋跡地を訪れる旅行者は、現代でもたくさんいます。私もかつてはその一人でした。

同様の事件地は、会津にもあります。会津若松市大町で起きた「清水屋事件」は、明治維新後の自由民権運動の活動家が捕えられた場所。士農工商の階級制度が廃され、市民に平等がもたらされた維新であったにも関わらず、市民の意見を聞かずに制度や法を作り上げてしまう支配者が存在していました。市民が、この階級ともいえる状態に抗い、悲しみがもたらされた場所です。「清水屋事件」は、のちの「福島事件」に発展し、現代の選挙制度や立法制度に大きく活かされる歴史をたどりました。

原発事故からの時間軸と、明治維新(会津では戊辰の役というべきか?)からの時間軸は違うもので、まだ原発事故からの復興は先が見えない部分もあります。しかし、同じ福島県で先例があることなので、旅行者の方々にも、これを対比させて「福島の旅」を提案する姿勢も必要でだろうと感じます。

戊辰の役からの復興過程と、原発事故からの復興過程は、このようにダブることが多いものです。22世紀、23世紀の子供たちが、「福島って日本の歴史を作ったところなんだね」と、思えるようにしなくてはなりません。

ホープツーリズムのストーリー作成(商品造成)は、かなりやりがいのある仕事でしょうね。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。

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