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【会津野】人工知能の透明性

2016年10月27日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

近頃、人工知能に興味を持っています。

2045年に人工知能が人類を超えると言われるシンギュラリティが本当に来るのか?

人類はどういう準備をすれば良いのか?

このようなことが、いま世界で議論されています。

ジャーナリスト平和博さんのブログによると、ホワイトハウスが人工知能(AI)の社会的な影響と制度設計についての報告書「人工知能の未来に備える」という文書を発表したと伝えています。

人類が「判断」を行うというのは、さまざまな情報を集め、最後に決定をするということ。ただ、実態として、日頃のさまざま判断を、人工知能が人類に代わって行う場面が少しづつ増えているのが現代です。

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私が宿の仕事をはじめる前の若かりし頃、ある航空会社の乗務員スケジューリングシステムに関わっていたころの話をしましょう。

飛行機の操縦士は、飛行機そのものの構造を熟知する必要があることから、機種ごとの免許を持つようになっています。その免許も有効期間があり、適宜飛行技術とともにその更新をしていかなければなりません。ひとつの機種の免許を取るために訓練に要する時間は、年単位の時間が必要で、1人の方が複数の機種の免許を使用出来る状態であることは、まずありません。なので、航空会社は、所有する機種毎に乗務員を確保する必要があります。

路線を運航する際、その地理的な知識や経験も必要とされ、路線ごとに資格が与えられる仕組みになっています。さらに、着陸する空港毎の特異性などもあることから、1年以内の着陸経験も必要とされます。さらに、夜間飛行の経験や夜間着陸の経験なども必要とされています。

このように、運行乗務員のスケジュールを組むには、各資格や経験要件を満足させる必要性と、連続勤務時間が上限を超えないようにすること、1ケ月の労働時間上限の制限、さらに健康状態の制限等々、さまざまな制約条件の元で満足な運航を行うスケジュールを組む必要があります。

20年ほど前は、このスケジュールについて、事前に1ヶ月分を組むところを人工知能と称するコンピュータが、各乗務員の勤務時間などをなるべく均し、経験要件も1年以内になるべく多くの空港着陸経験を満たすよう、シュミレーションしながら最適なスケジュールを作成し、乗員に配布するものでした。

さて、そのスケジュールを組み、日々の運用に入ると、機材の故障や天候での遅延、欠航、さらに乗務員の病気など、さまざまな要因でスケジュール変更をせざるを得ない事態が発生します。そのとき、コンピュータは、事前に組んだスケジュールが満たす要件をなるべく侵さない候補乗務員を担当者の画面上に提案し、ヒトが決定したうえで各現場に指示が出されるようになっていました。このシステムプログラム(アルゴリズム)は、職人的な技能を持つ職員の方々の頭で考える方法(ロジック)を検証し、それをコンピュータに落としこむ手法で開発したことを、よく覚えています。

ただ、現実の運航現場は、乗務員や地上職員のイキな計らいで、当初予想されたスケジュールよりも混乱が収まることや、幾重ものトラブルが重なり、とても分析したアルゴリズムだけでは対応できない事例もありました。

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さて、このようなヒトが職人的に判断する事柄についても、コンピュータが判断し指示を出してしまうのが、シンギュラリティ以降の人工知能の姿です。

ホワイトハウスの報告書は、ヒトの手が及ばないところでどんどんと判断を下して社会的な事柄を実行していくコンピュータのアルゴリズムを、各企業が秘匿することに警告を発しているものです。

企業は、アルゴリズムが下す結果が、自社にとって利益になるようなアルゴリズムを必ず組みます。また、政府が人工知能の裁判所を運用したら、その時の政治主体に沿った判決を出すようなアルゴリズムを組むかもしれません。

このように、アルゴリズムが恣意的に運用されても、目に見えずわからないという状態が出現するのです。

だから、アルゴリズムの透明性を高めるということが議論されているのです。

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これからの30年は、強欲な人々が人工知能を使い富を集める行動に走りやすい状況が生まれ、さらに格差が広がる方向性となることは明らかなようです。これに巻き込まれないためには、日々の判断を他人任せ(人工知能任せ)にせず、自分の判断と違う状況に出くわしたとき、人工知能のアルゴリズムを疑ってみることが必要です。そのアルゴリズムに透明性がなく秘匿されている場合は、それを切り捨てることも必要でしょう。人類が幸せに人工知能と共存出来るようにするためには、考えなければならない課題は多そうです。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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