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【会津野】移住と移民

2017年07月16日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

2月11日の中日新聞・東京新聞の記事で、社会学者上野千鶴子さんが、「移民を入れて活力ある社会をつくる一方、社会的不公正と抑圧と治安悪化に苦しむ国にするのか、難民を含めて外国人に門戸を閉ざし、このままゆっくり衰退していくのか。どちらかを選ぶ分岐点に立たされています。」と論じました。

一方、社会学者宮台真司さんは、7月14日のラジオ番組デイキャッチにて、移民を受け入れる主体の設定が間違っていると論じました。主体は、どこの馬の骨ともわからない人々の集合体である国ではなく、顔の見える関係を持つ基礎自治体であると言います。

私が会津に移住してきたのは1996年です。埼玉県から福島県への移住だったので、「移民」という認識はありませんでした。しかし、宮台さんの言うように基礎自治体という視点で考えると、私は「移民」です。

その頃、基礎自治体であった「会津高田町」(1996年当時の人口は約1万7千人)では、人口減が進んでいたものの、「移民対策」というものはとられていませんでした。現在は市町村合併を経た「会津美里町」(2017年現在の人口は約2万人)では、「移住対策」という名の移民対策が取られています。

国というレベルで見れば、「外国人」が移民対象になりますが、基礎自治体という視点で見れば、国内外を含めて移民対象です。

ラジオ番組では、被差別部落のことにも触れています。

被差別部落が存在する地域では、社会資本がなかなか投下されず、発展が遅れることが実際に起きていました。現在では、人口が減少する地域では、費用対効果が薄れることから社会資本が進まない現状があります。

ただ、被差別部落で暮らす方々は、顔の見える仲間で助け合う「共助」をしないと生きていけず、「共助」をしない人は、ただ「死んでいく」ということが起きたことも紹介されました。

「移住対策」は走り始めましたが、明らかに「移民」的な視点で物事を考えていないのが、基礎自治体の現状であると私は感じています。

上野さんの言葉を借りれば、「社会的不公正と抑圧と治安悪化に苦しむ地域」とするか、「ゆっくりと衰退していく地域を続けるか」の選択です。移住対策に走り始めた日本の地方自治体は、これから前者の社会問題に取り組んでいかねばなりません。

ただ、元から地方に住む住民には、まだその準備はできていません。このまま「考えないで」移住対策を進めれば、大きな分断が生じることは必至です。

トランプ政権のように保護主義首長が誕生し、移住対策に揺り戻しが生じる自治体も出てくるでしょう。

現在の経済中心の世の中では、経済成長なしには社会が衰退するので、移住対策(移民対策)は、この社会環境を続けるか続けないかの大きな選択です。

私には、「社会的不公正と抑圧と治安悪化に苦しむこと」への対策を考え始めることが、いますべきことだと感じました。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。

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