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【会津野】多様性を認め社会への包摂を進めること

2016年08月02日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

先週、相模原で大変痛ましい事件が起きました。昨年12月にドイツを訪問した際、多重障害者(ここのところの報道では重複障害者と呼ばれています)の施設を訪問しました。施設の敷地内には、かつてナチスが支配していた時代に、多重障害者をガス室送りしたことを忘れずに後世へ残すためのモニュメントがありました。

詳しくは→【会津野】ドイツ研修のふりかえりの12月7日を参照

この研修から帰った後、「ナチスドイツと障害者『安楽死』計画」(ヒュー・G・ギャラファー著 長瀬修訳)を読み、当時のドイツ世論の様子や、安楽死計画の背景などを知りました。後にこれがユダヤ人の大虐殺につながったことは、皆さんの知る通りです。

ジャーナリストの神保哲生さんが、障害者施設を運営するスタッフの間で話されていることを紹介していました。昨今の生産性向上を良しとする風潮を持つ社会で、障害者がこの競争に勝てる望みが極めて薄いため、生産性が低い人材は社会にとって悪であるという無言の圧力を受けている、と言います。

かつての社会を考えると、人材を拡大再生産するために子どもを産むということをしない同性愛者は、障害者とともに社会からの迫害を受けていました。このことは上の本でも示されています。現代日本でも、障害者や同性愛者は、無言の迫害を受けている部分があると私は感じます。

こういう迫害が、なぜ繰り返されてしまうのか。

現代の経済成長の裏にはこういう問題があり、事件により表面化する「弱者や少者の迫害」といかに併存していくかをあらためて考えなおす機会を我々に与えてくれました。

国連では、障害者の尊厳や差別を無くす障害者権利条約が2006年12月に国連総会で採択されました。日本では、それを受けた障害者差別解消法が2013年6月に制定されました。同性愛者などのLGBT(性的少数者)についての権利を認める法律は、いま法律案が国会に提出されているところです。

世界の法体系では、障害者を施設などに分離するのではなく、社会での併存を求める方向性となっています。ただ、現実はさまざまなところで分離することで社会を維持しており、分離して一般社会から見えないところで今回のような残忍な事件が起きてしまいました。

私は、多様性を認め、社会への包摂(inclusive)を進めることこそが、根本的な解決方法のような気がしてなりません。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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