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【会津野】盆地は暑くて寒いと言われるけれど実際にどのくらい違うの?

2017年09月08日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

(今日は図表が多いのでFacebookでご覧の方は、ブログ本体をクリックしてご覧くださいませ)

おとといの9月6日、【会津野】エビデンスの大事さ というエントリーを書きました。

私は、常日頃「盆地」の話をよくします。

「盆地は暑くて寒いところ 〜 こういうところで育つ作物は生存戦略として良い実をつける 〜 なので、人間様にとっておいしいものが食べられる」というような具合です。

では、実際にどの程度暑くて寒いのか?

データを調べ、エビデンスとしてみようと思います。

気象庁のホームページから、日々の最高気温と最低気温をデータ出力し、年間で最大の温度差を持つ日と、年間最高気温と年間最低気温の差をまとめてみます。

会津若松測候所の観測データでは、1日で最大の気温差を生む日は、毎年3月末から5月初旬にかけて発生します。その範囲は20.8度から24.6度に達し、1日で20度以上の温度差がある日があることがわかります。

夏に生まれる年間最高気温は、37.1度が最高で、毎年7月中頃から8月中頃に発生します。一方冬の最低気温は、-14.2度が最低で、1月中旬から2月中旬にかけて発生します。

その差は、40.6度から49.5度に達し、屋外で育つ木々は、50度近い温度差に耐えて生きていることがわかります。

比較のために、東京のデータも調べてみました。

東京で最大の気温差を生む日は、12月から6月にかけてばらばらに分布していて、12.8度から19.6度までの範囲です。会津と比較すると1日の気温差は、だいぶ小さいことがわかります。

では年間の気温差はどうでしょうか。夏の最も暑い日は6月下旬から9月上旬にかけて発生し、34.2度から39.5度という範囲です。冬の最も寒い日は、12月中旬から2月上旬にかけて発生し、+0.2度から-2.6度の範囲です。

左(1つ目)のグラフは、1日の最大気温差を示したもので、東京の気温差の線は、近年になり大きく振れるようになってきていて、年により大きな温度差の年と小さな温度差の年が発生している傾向が読み取れます。

右(2つ目)のグラフは、年間の気温差を示したものです。東京と会津では、約10度の気温差があることがわかります。

1日という尺度でも、1年という尺度でも、温度差は確実に会津の方が大きいことが数字により証明されました。

「盆地は暑くて寒い」というのは、このくらいの差であるということです。

これから全国64の盆地についてデータを調べ、盆地同士での差を調べてみようと思います。(64の盆地一覧表はこちら)

気温差の激しい時期と温度差の幅、また、各地の特産の作物との関係など、興味深い関係性を探ってみたいと考えています。

今日も素敵な一日を過ごしましょう。

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