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【会津野】小室直樹の世界

2016年10月29日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

昨日のエントリー【会津野】ある会津人の生い立ちでは、ある会津人と称し、その少年時代のことを書籍から引用して紹介しました。

その書籍は、「小室直樹の世界」(橋爪大三郎、宮台真司、盛山和夫、志田基与師、今田高俊、山田昌弘、大澤真幸、伊藤真、副島隆彦、渡部恒三、関口慶太、村上篤直共著、ミネルヴァ書房、2013)です。

この本は、会津出身の小室直樹博士が亡くなった2010年の翌年の2011年3月に行ったシンポジウムでのやりとりが、主な内容になっています。

登場する人物は、大学とは離れたところで私塾を開いた小室博士から教えを受けた人々がほとんで、現代を代表する社会学者が数多く名を連ねています。

小室博士は大学時代、数学と物理学の本質を究め、経済学、社会科学へと進んで行った方で、社会的な出来事や仕組みを理系的に論理だてて言葉で説明するところに特長があります。

ところどころに出てくる「社会科学」という言葉、最初は「社会」と「科学」という言葉がつながっていることに違和感を持ちつつも、読み進めているうちに、「社会も科学的に説明出来るんだ」と腑に落ちる感覚を得ました。

以前、マーケティングの勉強をしたとき、都合の悪いデータを省いてしまう説明を講師から受け、そんなことで正しいマーケティングが出来るのだろうかという疑問を感じたことがあります。小室博士は、理系的である「普遍的」な「構造ー機能」を追求した方ですので、なんちゃってマーケティングのようなことは決してありません。社会のあらゆることを、人間生活の長い期間を通じた膨大な古典から得る学術的な理解を背景として、普遍的な分析をこなすことに、感動すら持って読みました。

もうひとつ、なるほどと思った点があります。

それは、会津出身の政治家渡部恒三氏の江戸時代以降の歴史観と、この本にでてきた副島隆彦氏の歴史観に大きな違いがあること。ここには、表面的に現れる「良い事実」とその裏に隠れる「諸事実」をどう読み解くかというところに違いのポイントがあります。現代から見れば、江戸時代や明治時代の出来事は、すでに古典というほどの時間が経っています。こられの古典を正しく解釈し、普遍事項を現代に活かす手法を学ぶ必要を強く感じたところでもあります。

小室博士がご存命のうちに知りえず、一度も講演を聴く機会がなかったことが悔やまれます。

ただ、小室博士の著作は、「憲法」や「近隣諸国の社会構造」などの分野で数多く発表されていますので、これから読み進め、理解を深めていきたいと思います。

今日も素晴らしい一日を過ごしましょう。

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