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今回は、「事業コンセプト」について独自の切り口から考えてみました。

2014年12月01日 | ポスティング研究会「ポスケン」での資料
事業においては、そのコンセプトを考えることがまず第一歩となります。
企画や事業そのものは、コンセプトから作られるといってもいい。
ではそのコンセプトとは。
コンセプトとは、概念のことだといいます。ではその概念とは何なんでしょうか。
ビジネスにおいて考えてみましょう。

まず概念は哲学用語です。
weblio辞書から引用しますと、
『事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象,また
その言語表現(名辞)の意味内容。形式論理学では,個々の事物の抽象
によって把握される一般的性質を指し,内包(意味内容)と外延(事物の集合)
から構成される。』
とあります。
何のことかサッパリわかりませんね。
すこしおおざっぱに噛み砕いて説明しましょう。
乗り物の「バイク」、自動二輪車でかんがえてみると、このバイクというのは
「原動機をつけた二輪車」ということになりますね。
すると、原動機をつけた四輪者とは区別できます。一般に自動車とよばれて
いる四輪者ですが、見た目からは簡単に違いがわかるでしょう。
また、原動機をつけていない二輪車、そう自転車ですが、これもパッとみても
分かります。
そうです、わたしたちの頭のなかに、それぞれの概念というものがあって判断
しているということです。
でも幼児ではどうでしょう。
タイヤが四つあるものと、二つあるものの違いはわかるにしても、自転車と
バイクはすぐには分かりません。
これは、頭のなかに概念が確立されていないということです。
また、大人でも補助アシスト原動機付き二輪車がありますが、これ自転車なの?
バイクなの?って分からない人も多いようです。
道路交通法などの知識があれば、すぐに分かるはずなんですが、、。
でも知らなければ、間違えてしまいます。
まあ、補助アシスト付き自転車という名称があるため、間違える人は少ないこと
は確かですが。

この概念ですが、これが事業においてはどういう意味になるのか!ということです。
事業の内容を、誰でもが分かるように言語化や図解して説明し、担当するすべての
人が常に頭にはいっている状態にすること!ということになります。
大事なことは、「分かりやすい!」「頭に常に入っている!」「第三者の誰かに聞かれ
ても皆が即答できるということ」です。
現代社会は、まさに競合・競争の時代です。
コンセプトには追加でいれておかなければいけない要件があります。
ここでは、二つ示しておきましょう。
「社会に、今ある課題を解決する」ということ。
「その事業で、社会そのものを変えるだけのものがある!」ということ。

以上のことを踏まえて事例の紹介です。
いま日本各地にある商店街ですが、どこも瀕死の状況ですね。
解決の糸口となる成功例を紹介しましょう。
「モノ売り」を単なるモノだけに絞らない方法とでもいったらいいでしょうか。
これ、いわばサービスとの合体です。
大手では真似しにくい方法ですので、これは有効でしょう。

創業から130年というお茶の老舗「中村茶舗」という小売販売会社です。
ここでは店にきたお客様にたいして、抹茶で「おもてなし」をします。
どういうことか。
お茶を手渡すときに、その召し上がり方をお知らせします。
当然より具体的な作法の意味などもお伝えする。
話しはそれだけでなく、
お客様ごとに話す内容も変えていきます。
つまり豊富な知識をご提供するという仕掛けです。

一言でいえば、「薀蓄(ウンチク)」ということでしょう。
体験していただいて、納得していただくという趣向。
これはどうしたって嬉しくなりますね。

考え方としては、人という生き物は物事を知れば知るほど好きになる!
という特性があります。
何でもそうなんですが、はじめは嫌いとおもっていても行っているうちに
だんだんと嵌っていく。
そんなことです。
そして、それが楽しさにつながり、さらに深く知りたいという欲求がうまれ
るというもの。

器の持ち方から、抹茶をいただきながら「こんなものを一緒に摂ると
さらに美味しい。
歴史についても、千利休が一大改革をした話しなどなど。
無限にありますね。
お茶の歴史は調べれば調べるほどさまざまな情報がでてきます。

この中村茶舗の事業コンセプトは何になるでしょうか。
ちょっと考えてみてください。
答えは文末に、、、。

千利休がお茶を改革したというお話し。
千利休がでるまえの状況は、武士たちのあいだで茶会は流行っていました。
しかし、やっていることといったら酒宴だったそうです。
豪華な料理をならべドンチャンさわぎ。
利休はそれを質素なもの、つまり一汁三菜にしました。
これが懐石料理のはじまりといいます。

作法を厳密にきめ、それに従わせました。
そしてその作法こそが、日本の「おもてなし」の原点ともされています。
「もてなし」の心とは、する側とされる側の両者がひとつになって
確立されます。
それぞれの知識が大事ともいえるでしょう。

利休は、主君秀吉から切腹を命ぜられます。
絶対的な力をふるっていた主君の悪政に異をとなえたからです。
これには秀吉も参ったでしょう。
殺しておきながら、秀吉は臨終のそのときまで利休を心の糧としていたと
いいますから、、。

茶という文化が、日本を動かしていたということですね。
あまり長くなるといけないので、薀蓄はここまで。

中村茶舗の事業コンセプト
正解はありません。誰もが正解です。
それぞれの方が考えたことに意味がありますので、、、。
筆者がかんがえた事業コンセプトは、『茶をとおして、それまでに無いまったくあたらしい飲食文化をつくりあげる』
です。
どうでしょう。

なお、この中村茶舗は7年まえに東南アジアのタイ国に進出。
「Chaho」という店名で、年商4千万円ほど売上げているといいます。
そして、それを可能にしたのが、スタッフ全員でおこなっている茶の「薀蓄」を語るでした。


以下は、中村茶舗のHPに掲載されていた文章をそのまま引用しておきます。
弊社(中村茶舗)は、明治17年(1884)初代中村末吉が、宇治の茶問屋中村藤吉本店から分家し、松江の地に茶商を開業したのが始まりです。今年で 128年になります。
私の曽祖父にあたる中村末吉は、全国的にも闘茶(とうちゃ;お茶の味を利き分ける技術)でその名が知られており、また、抹茶を効率よく大量に挽くための日本初の電動石臼を作った発明家でもありました。
この伝統を引き継ぎ、弊社は、自然の恵みを生かした「お茶づくり」と、創業以来の誠実一筋の老舗の味と香りを大切に守り、今日まで山陰・松江の歴史、文化と共に時代を歩んで参りました。
わたくし中村寿男(なかむらひさお)は、平成14年3月1日に中村茶舗の第4代目社長として就任いたしました。百二十余年の伝統の重みをしっかりと受け継ぎ、平成17年5月2日にはISO9001:2000の認証を取得し、会社自体の品質向上にも努めるとともに、食品としての新しいお茶のあり方も 国内外に 販売網を広げながら、追求していきたいと思っております。
弊社には 松江の茶文化を特に普及された松江藩7代目藩主「松平治郷(まつだいらはるさと)」こと不昧公(ふまいこう)の直筆の掛け軸が 弊社の家宝としてあり、その中に書かれている茶銘「中之白(なかのしろ;抹茶)」を看板商品に 日本茶 特に抹茶、日本茶関連商品、各流派の茶道具、茶そば、茶そうめん、日本茶をアレンジしたスイーツ、そして 日本の文化を初めて世界発信した外国人であり、地元松江をこよなく愛した「ラフカディオ・ハーン」こと「小泉八雲(こいずみやくも)」の愛飲したコーヒーの再現「ラフカディオ・コーヒー」等を 現在、商品としてあつかっていいます。
また 弊社は 数年前から 海外にも 積極的に展開、2007年からは タイに「CHAHO」という日本茶ショップを タイ人とのコラボで 現在、7店舗ほど出店しました。この展開のコンセプトは 日本茶文化、店舗展開と共に 日本茶の文化も教える教室も 初めたことから、これが タイ政府の皆さんの目に留まり、2009年には タイ王室ソワンサワリ王妃に お茶を差し上げる栄誉にもあずかりました。
弊社は、事業を通して これからも日本茶の更なる普及と茶文化の伝統を広め、世界、日本そして山陰の発展にお役に立てるよう努めてきます。

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