総合漢方にんぷ薬・総合漢方育児薬

~頭を使ってではなく、カラダ(感性)で子育てしてみませんか~

継続の力という魔法

2016年10月01日 | エッセー
 三男が、季節労働者みたいな仕事に就いて、なんだかんだ言いながらも5か月が過ぎた。
 電話のたびに、こんなきつい職場はない。僕より後に来た人が、1か月と経たないうちに辞めていったとか、自動車の季節工がきつくて人が息子の職場にやってきて、1か月でやめて元の職場に戻っていった・・・機械のそばは40度近くもあって夜勤できつい・・・何がきついって、機械のそばで機械がちゃんと動いているかどうかをチェックする仕事なので、ハードではないけれど、何もしていないように見られているんじゃないかと思うとしんどい・・・などと辞めることばかり考えているようなことを言うものだから、せめて、1年は続けてほしいという願うばかりであった。
 しかし、息子にとって何が一番しんどいかっていうと空気。
 ひとりぼっちという職場での空気。
 仕事もきついけれど、それよりも何よりも居場所がない、ハード的にもソフト的にも・・・・と本当にきつそうだった。
 同年齢の人たちもいるけれど、正社員。立場が違うので話題が微妙。同じような季節労働者みたいな人は40代とか50代の人が多いので、一緒にいて気を遣う。班長さんはこわい感じ。
 などなど、打ち解けて話せる人が誰もいないという試練に何度もめげそうになっていた。
 今まで、何もやり遂げていない人生。せめて、1年はがんばってほしい。がんばったという、やるだけやったという、精一杯やったという・・・自分が自分を褒めてやりたいような満足感を体験してほしい・・・そう思っていた。

 だから、1年もつか、それが、心配だった。

 そんなこんなの9月中旬のころ、「最近、どう?」と電話で問うてみた。

 そしたら、なんだか、とっても満足そうな明るい声で、なんだかこっちまで幸せになるような話をしてくれた。
 もう、この体験だけで、送り出した甲斐があるってもんだ・・としみじみ神様に感謝した。
 
 彼曰く、「最近、周りの空気が優しいんだ。今まで、班長さんは僕に対してぶっきらぼうで冷たいというかよそよそしいという感じだった。でも、最近、『大丈夫か?』と声をかけてくれたり、「2年派遣で頑張って正職になれば、給料も全然違うから、頑張れ!』などとアドバイスをしてくれるようになった。他のメンバーもいろいろと声かけてくれるので、楽しくなってきた。」と。
 居場所ができた・・・・。

 彼のポジションにやってくる人は、今まで1か月とか2か月でやめていった。
 だから、三男も最初から「どうせ、こいつもすぐ辞めるだろう。」というようなレッテルを貼られていたので、そんな否定的な見方しかしてもらえなかったのだろう。最初から、彼の居場所なんかなかったのだ。何も知らないで、わざわざ火に飛び込んでいったわけで、そりゃぁ、きつかっただろうなと想像する。
 7月末には盲腸にまでなってしまったのだけれど、災い転じて福となす・・・。それでも辞めなかった三男を見る目が変わった記念する日でもあったと思う。
 1か月で辞める輩が多い中、5か月頑張っている、しかも、見知らぬ土地で盲腸になって心細いだろうに、それでも、辞めなかったという彼の評価は、一変したんじゃないだろうか。

 そして、彼は、体験から、また一つ、貴重な人生経験を体に刻んだ。継続することで得られる劇的な人の心の変化を肌身で感じた彼は、今からの彼の人生で、何か困難が起きたときに、すぐに逃げない精神力を養ったといえる。

 もう、涙がちょちょぎれるよ。
 高校時代、部屋に引きこもってゲームばっかりしていて、ゴミ屋敷みたいな部屋で暮らしていた彼、家にいると超依存的で自分の人生なのに他人事みたいにしか考えていなかった彼、それじゃぁいけないとやっとのことで追い出した彼が、今、やっと、自分の人生というの階段を上り始めた。

 

 

 
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