読書の森

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2.26事件 後篇

2016-10-13 22:09:48 | ノンフィクション


さてノンフィクションと銘打ったが、後篇は事実そのままを記してはいない。
後に述べるこの事件の分析はあくまでも仮定である。

殺害、もしくは傷を負わされた政治家はどちらかというと軍部と対立していた。
軍部は満州国及び大東亜共栄圏の勢力を伸ばす為には、彼らが邪魔だった。
軍部の止まらない野心は、日本を一等国とする為にどんなダーティな事も許していたのである。
目的が良ければ手段は選ばないという訳だ。

純粋過ぎてけむたい青年将校を焚付けて彼らを消させれば一石二鳥となる。
上層部が操り人形の様に将校に暗示を掛ける事は容易である。

つまり自分たちは手を汚さず、邪魔者を消せる。
汚職をして腐敗した政治家と将校に信じさせるのは言葉一つで充分である。
つまり嘘の情報を流した張本人は軍部内部ではないか?

実際に汚職が有ったにせよ無かったにせよ、亡国の徒とは決して言えない有能な政治家ばかりなのである。

軍部が自ら彼らを潰す訳にはいかない。
純粋で人を疑わない、それ故野心を遂げるには煙たい将校達と両方潰せる絶好の事件が2、26じゃなかったか?



将校達の獄中の手記を見ても自分たちが悪いとは全然思っていない。
彼らは正義を行ったと思い込んでる。
本来なら、指導する筈の軍部は何故彼らを諌めないのだろう?

腐敗してるのは軍部でもあるのに何故彼らは上層部を排斥する運動をさきに起こさないのか?

そして一番の疑問は、軍の上層部は本当に青年将校のクーデターに気づかなかったのかと言う事だ。
当時の軍隊は今で言うプライバシーが無きに等しいところである。
当然、これ程分かりやすい動きに反応出来るだろう。
普通は暴力的な行動を止めるところだ。
しかし止めようとはしなかった。

全て、クーデターを焚付けたのは軍部だという証拠ではないか?


青年将校が自らの清らさに酔いしれて、気が付かない罠。
それを軍部が掛けたと思うのが一番妥当ではないか?

そして、2.26事件以降、政治家は殺されるかも知れないという不安に陥った。
それ故に軍部の言うなりになったのである。
つまり2.26は軍部の政府に掛けた罠でもあった。

翌昭和12年、日中戦争が始まる。
そして昭和13年、南京事件、国家総動員法が出来た。
日本は戦争への道をまっしぐらに歩むのである。

殆どの国民は騙され続け敵国を蛇蝎の様に憎み、軍部に従順だった。
それはあたかも2.26の純粋な青年将校と同じ心理マジックに掛けられたかの様だった。
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