読書の森

物語を読むのも書くのも大好きです。読書感想、創作、エッセイなど綴ってまいります。

木々高太郎 『文学少女』最終章

2017-06-17 12:24:03 | 書評


ミヤはメチルアルコールを夫に飲ませて死に至らしめる積もりだった。

さてこの殺人は成功するのか?

ここからミヤの父の死の真相も分かるがそれはどうしてか?

有毒なメチルアルコールは今日薬局であるかどうか知らないが、当時は売られていたようだ。
アルコールの貴重な時代、酒に飢えた人が飲み危険な状態に落ちた事が有るという。
一見するとアルコール中毒の状態になる。

これを作者は凶器として利用した訳で、巧みな形でミヤの無罪を方向付けている。



恐ろしく浮世離れした主人公に私はついていけないものはあった。
しかし、小説には魔物が棲むという事は体感している。

一度その魔物に取り憑かれると、浮世の歓びが下衆に見えてくるから不思議。
充分小説内で下衆になりながらも、尚世の中見下ろす気分になれるのも不思議。

だから、まかり間違うと現実よりもフィクションの中で溺れ死ぬ人が出て来るのかも知れない。

世の中で成功した小説家は、この辺のニュアンスを分かって、微妙に現実と折り合いを付けてるんかな。
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