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■ 登別のアイヌ協会・上武さんに道文化財保護功労賞 (室蘭民報)

2009-10-09 00:00:00 | アイヌ民族関連
■ 登別のアイヌ協会・上武さんに道文化財保護功労賞
【2009年10月9日(金)朝刊】

 アイヌ紋様刺しゅうの普及・振興など、長年アイヌ文化の伝承活動に大きく寄与しているアイヌ協会登別支部副支部長の上武やす子さん(74)=登別市幌別町=が「第45回北海道文化財保護功労賞」を受賞することが決まった。「これまでやってこられたのは周りの支援、協力があったからこそ。今後は後継の育成など心を引き締め、後世に引き継ぐ活動を」と気持ちを新たにしている。




 功労賞は道内の文化財・保護思想の普及に、実践功労のあった人または団体に贈られる。本年度は3個人1団体が対象となった。登別市内からは個人では初の受賞。

 上武さんは「登別に由来する着物を自分なりに復元し、後世に残していこう」と手探りで勉強しながらアイヌ衣装の復元・複製作業に打ち込み、数々の作品を制作。アイヌ刺しゅう、トマ編みなどの制作指導に努め、伝承、保存、振興に尽力してきた。市民を対象にした講習会、小学校での出前授業、全国に出向いての刺しゅう教室講師、さらにオーストラリア、アメリカ、カナダ、ドイツなど海外にも出掛け、少数民族とも文化伝承で交流。人権問題や差別問題とも対峙(たいじ)してきた。

 アイヌ紋様刺しゅうを学ぶ「ピリカノカ」を発足し、成果を披露する展示会を毎年開催。北海道洞爺湖サミットでは各国首脳にアイヌ紋様刺しゅうのアルバムの表紙を寄贈し喜ばれている。古式舞踊保存会「フンペ(鯨)」をつくり、伝統的な踊りの復元にも努めている。ピリカノカの会の代表、知里真志保を語る会の会長も務め、今年は知里真志保生誕100年を盛大に挙行。先に第29回伝統文化ポーラ賞・地域賞も北海道でただ1人受賞している。

 上武さんは「私1人でやってこれたわけではない。みんなの強力な助けがあればこそ続けてこれた。世界に出て、少数民族・先住民族と触れ合う機会が持て大きな刺激になったが、家族も快く送り出してくれた」と感謝。「ものを教える、みんなで勉強することは楽しいし、生きがい。これからもマイペースで」と気を引き締めている。表彰式は27日札幌で行われ、上武さんも出席する予定でいる。
(野崎己代治)

【写真=第45回北海道文化財保護功労賞受賞が決まった上武さん】





ジャンル:
文化
キーワード
北海道洞爺湖サミット オーストラリア アイヌ文化
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