名古屋の 商標亭  −あいぎ特許事務所弁理士 ひろたのブログ−
いらっしゃいませ。商標登録、商標出願などに関する商標づくしのお料理を種類豊富にご用意しております。


23:56 from web
先週辺りからWIPOさんがtwitterを始めましたねー。 twitter.com/#!/WIPO WIPOさんもEPOさんみたいにフレンドリーなので、話しかけてみてはいかが?(なお、何回かJPOさんに話しかけてみましたが、反応ありませんでした(泣)

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 いやーあっという間に花粉の季節ですね(泣)。そろそろプロ野球も始動ですし、久しぶりに商標の新着審決のご紹介です(なんで?)。相変わらず独断と偏見でピックアップしたひろたセレクションとなっております。今日は3条1項各号(&4条1項16号)・2項系だ、張り切っていってみよー!

■■■【3条1項各号(&4条1項16号)・2項系】

●不服2011-5889   
本願商標(商願2009-40989)
指定商品:第5類「薬剤」


本件商標は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『…このような図形を組み合わせた構成からなるものが、直ちに原審において説示する商品の包装形状を表したものとして認識されるとまではいい難く、その構成全体をもって、固有の特徴を備えた図形の組合せからなる標章として認識されるとみるのが相当である。
*一般使用の事実: 『また、当審において職権により調査するも、本願商標と同様の図形の組合せからなる標章が、本願指定商品を取り扱う業界において、商品の包装形状を表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実も見いだすことができなかった。

●異議2011-900292
本件商標(登録第5412522号)
指定商品:第3類、第29類及び第32類に属する商品
A2H

本件商標は登録を維持すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『…化粧品には、薬事法の規定により、ロット番号などの「製造番号又は製造記号」を記載することが義務付けられている。このロット番号は、一般に、製造業において、まとめて同種の製品を生産する場合の生産単位ごとに付与される番号であり、製造業者により品質管理等の目的で使用されるものであるが、事件や事故などが発生したときにこの番号が参照される場合もあるものである。
 そして、このようなロット番号は、上記目的のために付与されるものであり、商品の品質、等級等を表すものではないから、商品カタログや商品の説明などの通常の商品取引上の指標として用いられるものではなく、また、容器の底面など、目立たない場所に記載されているのが一般的であるから、ロット番号が商品に表示されているとしても、化粧品を購入する需要者が、通常、このようなロット番号に着目するものではない。
 しかも、ロット番号は、製造場所や時期を特定するために製造業者が任意で付与するものであるから、欧文字や数字又はこれらを様々に組み合わせて使用されるものであり、本件商標と同様の欧文字、数字及び欧文字の組合せが多く用いられているというものではない。
そうとすれば、たとえ本件商標と同様の欧文字、数字及び欧文字の組合せが化粧品に付与されるロット番号として使用されていることがあるとしても、本件商標に接する需要者が、本件商標を上記ロット番号の一類型であると認識するとはいえず、…

●不服2011-9164   
本願商標(商願2010-54333)
指定商品:第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」
BLACK & BLUE

本件商標は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『…その構成文字全体から、原審説示のような意味合いを暗示させる場合があるとしても、その指定商品との関係において、「BLACK & BLUE」がその商品の品質(色彩)を直接的又は具体的に表示するものであるとまではいい難い。
*一般使用の事実 『また、当審において調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「BLACK & BLUE」が商品の品質等を表示するものとして、取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。

●異議2011-900299     
本件商標(登録第5412306号)
指定商品:第2類に属する商品(染料,塗料)
TPP

本件商標は登録を維持すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『…たとえ「TPP」の文字が前記のとおり使用されているとしても、該文字が特定の物質を表示するものとして使用されているとまでは認めることはできず、また、トリフェニルホスフィン等を含んだ塗料があるとしても、該物質は染料や塗料の主たる原材料として使用されるような物質とは認めることはできない。
そうとすると、リン化合物と本件商標の指定商品とが同一の企業によって取り扱われている例があるとしても、上記事実によっては、「TPP」の文字が本件商標の指定商品を取り扱う業界において商品の品質又は原材料を表示するものとして取引上普通に使用されているとはいい難いものである。
なお、本願は4条1項7号にも該当しないとされました。
…たとえ「TPP」の文字が該協定の略称であり、該協定への参加の是非が日本国内で盛んに議論されているとしても、このことをもって商標権者が本件商標を商標として採択し登録することが、国際信義及び社会公共の利益に反するものということはできない。

●不服2011-6907     
本願商標(商願2010- 19285)
指定商品:第4類「ろうそく」


本件商標は登録すべきものと判断されました。

*商標の構成: 『…本願商標についてみると、本願商標がありふれた氏に該当するものでないこと明らかであり、また、職権をもって調査するも「亀山蝋燭」が一般にありふれた名称として採択、使用されている事実は発見できなかった。
 そうとすれば、たとえ、本願商標中「亀山」の文字がありふれた氏であり、「蝋燭」の文字がその指定商品を表すものであるとしても、それらを結合してなる本願商標は、ありふれた氏(又は名称)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできない。
なお、三重県亀山市のろうそくは東海地方では結構有名です…

●不服2011-8729 
本願商標(商願2010-48454)
指定役務:第45類「知的財産権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介」
弁理士とかけて、タンスの中の防虫剤と解く?\どちらも○○(3番目の○は、小さく書かれている。)の保護に役立ちます!

本願商標は登録すべきものと判断されました。
*商標の構成: 『本願商標の構成文字全体からは、いわゆる「なぞかけ」の形態を用いたものと認識されるところ、一般に「○○とかけて、○○と解く、その心は、どちらも○○」のような「なぞかけ」の表現は良く知られているところであるとしても、原審説示のように、その指定役務との関係において、これが直ちに知的財産権に関する手続の代理等を行う弁理士の業務が役に立つ事を強調する標語(キャッチフレーズ)の一種として常に理解・認識されるとは認め難いものである。
*一般使用の事実: 『また、当審において職権をもって調査したが、該文字が上記標語ないしキャッチフレーズとして取引上普通に使用されていると認めるに足る事実も見いだし得なかった。

●不服2011-17306       
本願商標(商願2010- 57971)
指定商品:第29類及び第30類に属する商品
デリフランス

本願商標は品質誤認を生じさせるものではないと判断されました。
*商標の構成: 『…その構成文字は同じ書体、同じ大きさ、等間隔で外観上まとまりよく一体に表されているものであり、該文字から生じる「デリフランス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
 そして、本願商標は、その構成中の「フランス」の文字(語)が「フランス共和国」の意味を有するとしても、かかる構成及び称呼においては、看者をして該文字を商品の品質を表示したものと認識されるというより、むしろ、「デリフランス」の構成文字全体をもって一体不可分のものと認識されると判断するのが相当である。
さらに、本願商標は、これに接する取引者、需要者がその構成中の「フランス」の文字部分のみを捉え、当該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も見いだせない。

本日は以上です!No.2は類似系の予定。また見ていただけるならぷちっと押してくださいな(。-_-。)/
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【執筆記事】
   知財管理」誌を手に取れる方、読んでね
  「知財管理」誌 VOL.62 NO.3
  (外部向け企業活動の名称に関する検討・考察(商標法第4条第1項第7号を中心として −「出版大学」審決取消請求訴訟事件−)
 
  「知財管理」誌 
VOL.60  NO.6
  (並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)

  
「知財産管理」誌 VOL.58 NO.5

  (「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)
 
  
「パテント」誌 2011.2 Vol.64
(部分意匠に関する判例研究 -類否判断を中心に- 包装用容器事件)
  字数制限が厳しかったので尻切れトンボ気味ですが…

【関係事件】
 代理人になった事件です。負けたのでご紹介するのをためらっておりましたが、思い切って…。
 
平成18年(行ケ)第10367号審決取消請求事件
 なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください〜(こちらのB−27の項です)。

【紹介記事】
  知らないうちに、紹介記事を書いてくださっていました(かなり前の講座ですが、たまたま発見しました)。
  
2010年9月 岐阜県立城北高等学校での講座

【ZIP FM Z−TIME BIZ】
 2008/07/23 商標の話題で出演

※注意!弁理士さんや知財部門のご担当など、クロートの方へ!
  このブログでは、わかりやすくするために、正確でない表現を使ったり、はしょったり、大雑把にしてたり、…等々してますが、目くじら立てずに見逃して下さい
  また、判例・新着審決・最近の話題は、“ホットなうちに”スピード重視でご紹介しておりますので、読み間違い・勘間違い・理解間違い・論点見逃しがあるかもしれません。疑問を感じられたらご一報いただけるとありがたく存じます

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EPOPatentInformationNews:EPOデータベースに、2011.4以降の日本語legal status dataが追加されることが、トップニュースとして取り上げられています。追加作業は6月に完了予定とのこと。documents.epo.org/projects/babyl…

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19:47 from web
US中小企業がUSで特許取得した製品とよく似た製品が中国で売られていたけど「copyじゃない」と言われ、かつ、中国で特許取得されてた話。中小企業さんも気を付けて… usatoday.com/money/smallbus…

19:55 from web
(cont.)だけど、特許は取得にも行使にもお金がかかるから(特に取引コスト含めると)、なかなか…。シンプルで費用が安い商標で何とかできたかもしれんケースは多いけどね、という話。chinahearsay.com/china-intellec…

20:07 from web
もいっちょ中国の話。"特許出願中"表示制度が5月1日から始まるとのこと。ただ、虚偽表示や、特許権切れ・無効後の表示はどうなるか等の詳細は未だよくわからん模様です。中国語で、ということを忘れずに!こちらのサイトがわかり易くまとめていますchineseip.jmls.edu/sites/en/paten…

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<平成23年(行ケ)第10309号 審決取消請求事件>(←勝手に第一事件、判決文はこちら
<平成23年(行ケ)第10310号 審決取消請求事件>(←勝手に第二事件、判決文はこちら
<平成23年(行ケ)第10311号 審決取消請求事件>(←勝手に第三事件、判決文はこちら

本日は、ちょっと前に出た判決3つをまとめてご紹介いたします。本願商標たちが、4-1-11で拒絶審決を受けたため、その審決の取消を求めて提起された審取訴訟でございます。
自分的には、判決自体よりも、周辺事情(?)がおもしろいなーと思った件です。

■本願商標たち(3件)と引用商標

まずは、第一事件、第二事件、第三事件でのそれぞれの本願商標を。

第一事件の本願商標(指定商品:第34類 未加工又は加工済みのメンソール風味のたばこ,メンソール風味の葉巻たばこ,…その他のメンソール風味のたばこ,…たばこケース及び灰皿,…,喫煙用ライター,その他の喫煙用具 ,マッチ)


第二事件の本願商標(指定商品:第34類 未加工又は加工済みのたばこ,葉巻たばこ,…,その他のたばこ,…たばこケース及び灰皿,…喫煙用ライター,その他の喫煙用具,マッチ)


第三事件の本願商標(指定商品:第34類 紙巻きたばこ用紙,たばこ,喫煙用具,マッチ)


次に、引用商標です。

第一事件、第二事件、第三事件とも同じ引用商標でした(指定商品:第34類 たばこ,喫煙用具,マッチ)。
 

■JPOの
審決での判断

JPOでの審決では、第一事件、第二事件、第三事件とも同じロジックで類似とされましたが、ごく簡単にご紹介いたします。

・本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、外観における差異を有し、観念において比較することができないとしても、「ビイエルシイケイ」の称呼を共通にすることから、称呼上、相紛らわしい類似の商標というべきである。
(※第一事件の本願商標の「MENTHOL」部分と、第二事件の本願商標の「ONE」の部分は、識別力が弱いと部分であるとされています。)

・請求人の主張について
請求人は、本願商標及び引用商標は、それぞれの紙巻きたばこのブランドを象徴・表示するものとして一般に広く知られた本願図形や引用図形と文字から構成されていること、及び、具体的な取引の事情に鑑みれば、出所の混同は生じない旨を主張する。
 しかしながら、引用商標に係る権利者の販売するたばこ「セブンスター」について、実際に販売されている商品の包装に表された商標(甲32、甲33)は、引用図形とは、具体的な構成態様が相違するものである。
 してみれば、引用図形が一般に広く知られた商標であること、及び、引用商標が実際の取引において使用されている商標であることを前提とする請求人の主張は、失当である。

■裁判所の判断

○本願商標について

裁判所は、JPOと同様に、第一事件の本願商標の「MENTHOL」部分と、第二事件の本願商標の「ONE」の部分は、識別力が弱いと部分であると判断しています。
その上で、本願商標と引用商標との構成を対比して、以下のように判示しています。
本願商標と引用商標とでは,外観を異にしているが,称呼としては,本願商標が[少なくとも]「ブラック」との称呼を生じるのに対して,引用商標も「ブラック」との称呼を生じ,観念も,本願商標が「黒,黒色」であるのに対し,引用商標も「黒,黒色」であるというように,称呼と観念とは共通するものといわなければならない。』([]は私が付しました。第一事件と第二事件の本願商標について


○指定商品の取引実情について

訴訟段階の第一事件、第二事件、第三事件においては、指定商品の取引実情が参酌されています。大きく分けて、たばこ等の取引実情と、マッチの取引実情により、類否判断が分かれました。

・たばこ等の取引実情
 種々の証拠及び弁論の全趣旨に基づき、第一事件、第二事件、第三事件でのそれぞれの本願商標については、これらをたばこ等に使用した場合、周知著名商標の「マールボロ」ブランドに属する銘柄のたばこ等を想起させる、と判断されました。
 一方、引用商標については、これをたばこ等に使用した場合、周知著名商標の「セブンスター」ブランドに属する銘柄のたばこ等を想起させる、と判断されました。

・マッチの取引実情
 “マッチは、喫煙以外の様々な用途にも用いられる個別単価の安価な使い捨ての汎用品で、たばこ等の取引者及び需要者に限られずそれよりもはるかに広汎であり、喫煙に使用される頻度も圧倒的に低く、たばこの宣伝広告の一環として特定のたばこの商標等を付するなどしたものも見当たらないから、各銘柄の差異ないし特色が商品選択に重要な意味を持つと認識されているなどの取引の実情も認められない”として、
本願図形又は7つの星形を使用したとしても,いわゆる「マールボロ」ブランド又はいわゆる「セブンスター」ブランドに属する銘柄のたばこ等をマッチの取引者及び需要者に想起させるとは限ら』ない、と判断されました。

○本願商標と引用商標との類否判断について
 
以上より、本願商標と引用商標との類否について、裁判所は、以下のように判示しました。
…本願商標及び引用商標の指定商品のうち,たばこ等についてみると,その取引者及び需要者は,取引に当たり商標の細部の差異についても十分な注意を払うものであって,本願商標と引用商標とでは,「ブラック」との称呼が生じること及び「黒,黒色」との観念を生じることで共通しているとはいえ,両者は,外観を著しく異にしている上に,本願商標及び引用商標は,いずれも,我が国において周知著名のいわゆる「マールボロ」ブランド又はいわゆる「セブンスター」ブランドに属する銘柄のたばこ等を取引者及び需要者にそれぞれ想起させるから,本願商標及び引用商標が指定商品であるたばこ等に用いられたとしても,たばこ等の取引者及び需要者において,その出所の識別に当たって誤認混同を生じるおそれはないものというべきである。

しかしながら,本願商標及び引用商標の指定商品のうち,「マッチ」についてみると,本願商標と引用商標とでは,「ブラック」との称呼が生じること及び「黒,黒色」との観念を生じることで共通していることに加えて,「マッチ」の取引者及び需要者については,たばこ等におけるような取引の実情が認められず,他に「マッチ」という指定商品について本願商標と引用商標との類否判断に当たって検討を要する具体的な取引状況を認めるに足りる証拠もない。
 したがって,本願商標と引用商標とは,「マッチ」という指定商品に関する限り,商標法4条1項11号に該当する類似の商標であるというほかなく,本件審決の判断も,結論において誤りとはいえない。

というわけで、拒絶審決は取り消されませんでした。

■周辺事情(?)

 上記判決を見る限り、「マッチ」を補正で削除しとけばよかったのに…と思われた方もいらっしゃると思いますが、JPOの審決を見る限り、取引実情について触れらなかったような様子。なので、補正が可能な審判係属中は「マッチ」を削除できなかったのかもしれません。
 なお、有名な最高裁判決(eAccess事件)で、分割出願に伴う親出願についての補正も審取訴訟係属中は認められないとされましたから、「マッチ」的拒絶理由回避できんかったかなー。

 残念…と思いきや、原告さん(出願人さん)は、審取訴訟に係属した後(H23.4.7より後)に、しっかり以下のような分割出願をしていたのでした。

○第一事件の本願商標からの分割出願
 平23.9.27出願 2011-068765(指定商品:第34類 マッチ)
 平23.10.21出願 2011-075623(指定商品:第34類 未加工又は加工済みのメンソール風味のたばこ,メンソール風味の葉巻たばこ,…その他のメンソール風味のたばこ,…たばこケース及び灰皿,…喫煙用ライター,その他の喫煙用具)

○第二事件の本願商標からの分割出願
 平23.9.27出願 2011-068766(指定商品:第34類 マッチ)
 平23.10.21出願 2011-075624(指定商品:第34類 未加工又は加工済みのたばこ,葉巻たばこ,…その他のたばこ,…たばこケース及び灰皿,…喫煙用ライター,その他の喫煙用具)

○第三事件の本願商標からの分割出願
 平23.9.27出願 2011-068767(指定商品:第34類 マッチ)
 平23.10.21出願2011-075625(指定商品:第34類 たばこ,喫煙用具)

 今回の判決を見る限り、指定商品が「マッチ」でない方の分割出願は、本願商標の拒絶確定後に登録されそうな雰囲気を醸し出していますね…

 本日は以上です!また見ていただけるならぷちっと押してくださいな(。-_-。)/
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  (外部向け企業活動の名称に関する検討・考察(商標法第4条第1項第7号を中心として −「出版大学」審決取消請求訴訟事件−)
 
  「知財管理」誌 
VOL.60  NO.6
  (並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)

  
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  (「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)
 
  
「パテント」誌 2011.2 Vol.64
(部分意匠に関する判例研究 -類否判断を中心に- 包装用容器事件)
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平成18年(行ケ)第10367号審決取消請求事件
 なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください〜(こちらのB−27の項です)。

【紹介記事】
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2010年9月 岐阜県立城北高等学校での講座

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18:18 from Twit for Windows
弊所イケメン弁理士が韓国特許情報をアップしました。是非ご覧ください(何を?) aigipat.com/whatsnew/detai…

18:59 from Twit for Windows
いや〜(^_^;) QT @kamatatylaw: わざわざイケメソに言及する理由は? RT 弊所イケメン弁理士が韓国特許情報をアップしました。是非ご覧ください(何を?) aigipat.com/whatsnew/detai…

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ではもういっちょ。弊所姐さん弁理士が韓国商標情報をアップしました。おそるおそるご覧ください(何を?) aigipat.com/whatsnew/detai…

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15:42 from web
USPTOは特許出願pendacyは平均2.8年としてますが、ここ1年ちょいでは、基礎出願やRCEなど等のファミリー出願を考慮した"total pendancy"の平均は5年で、出願人側の事情による方が大きい、とレポートされています。patentlyo.com/patent/2012/03…

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12:08 from web
WIPOが2011の商標・意匠出願統計をまとめています。マドプロ: 2010年比で出願数6.5%増、増加率topは露、出願数topは欧(EM)・出願人別ではNovartis (Switzerland)、指定国topは中... wipo.int/pressroom/en/a…

17:25 from web
中国でのIP紛争増加についてのニュース。2011年のIP関連訴訟件数66,000件、2010年比37%増。China sees rising intellectual property tussles-ZDNet Asia News w2u.eu/xTVWIe

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<平成23年(行ケ)第10184号 審決取消請求事件>(判決文はこちら

 グリー vs. DeNAの著作権侵害事件の判決が出ましたねー(平成21年(ワ)第34012号 著作権侵害差止等請求事件)。詳しい解説は大塚先生にお任せします。「駒沢公園行政書士事務所日記」のエントリを乞うご期待!(笑)

 わたくしめは、ちょっと前に出た商標の不正使用取消or notをめぐる審決取消訴訟を取り上げさしていただきます。

■概要

 被告さんは、以下の本件商標(指定役務:第37類「洗濯,被服のプレス,被服の修理,毛皮製品の手入れ又は修理」)の商標権者さんです。
 

 被告さんは、本件商標の登録後に、以下の5つの態様の商標を使用していました(以下、「使用商標1〜5」といいます)。


 一方、原告Hさんが商標権を有する引用商標(指定役務:第37類「洗濯,被服のプレス,被服の修理,毛皮製品の手入れ又は修理」)はこちら。
 

 原告Hさんらは、 “本件商標の商標権者たる被告さんが、故意に、原告らさんの業務に係る役務と混同を生じさせるような商標の使用をした”という理由で、51条の取消審判を請求しました。すると、JPOは、原告らさんの請求を認めない審決を出したので、その審決を取り消すべく、今回、この訴訟を提起したのでした。

■裁判所の判断

1.本件審判手続きにおける手続違背

 JPOの審判手続きの概要をざっと見てみると、以下のようだったようです(判決文8頁)。
    H22.6.25 原告さんによる審判請求書提出
    H22.7.8  JPOによる審判番号&審判官等の氏名通知(to原告Hさんにのみ)
   H22.9.6    被告さんによる答弁書提出
   H22.9.17 JPOによる書面審理にする旨の通知(to原告Hさんにのみ)
    H23.3.1     JPOによる審判官等の変更の通知(to原告Hさんにのみ)
   H23.3.30  JPOによる審理終結通知(to原告Hさんにのみ)
    H23.5.6     JPOによる審決
    H23.5.13   JPOによる審決書謄本・答弁書副本発送(to原告Hさんら)

 下線部分に注目してくらさい。被告さんの答弁書副本が原告さんらに発送されたのは審決書謄本とともにでして、答弁書提出から約8か月間が経過しとりました。この事実から、裁判所は、以下のように判示してます(判決文8-9頁)。
 『…平成22年9月6日には被告から答弁書が出されていたにもかかわらず,答弁書副本が原告らに発送されたのは,答弁書提出から8か月を経過した後である平成23年5月13日であり,しかも,審決書謄本と共に発送されている。このような手続は,特許法が答弁書副本の送達を義務づけた上記の趣旨に著しく反した措置というべきであり,同法134条3項に違反する。
 もっとも,審判長は,請求人に対し,答弁書に対する再反論等の機会を与えなければならないものではない(商標法56条1項が準用する特許法134条1項参照)。しかし,その点を考慮に入れたとしてもなお,審決書謄本とともに答弁書副本を送達した本件の措置が適法として許されるものとはいえない。
 したがって,審決はその審判手続に瑕疵があり,取り消されるべきである。

 ということで、ここで裁判所の判断の結論は出たわけです。
 が、『迅速な紛争解決に資するため』、他の取消事由についても検討結果が記載されておりますので、以下ご紹介いたします。

2.被告使用商標1〜5と引用商標の出所混同に関する判断の誤り

(1)裁判所は、まず、本件商標と、被告使用商標1〜5につき、以下のように認定しています(判決文13-14頁)。

○本件商標
 称呼:「オソンアンドアクアドライ」or「オドンアンドアクア」
 観念:特定の観念を生じない(「オゾン」は酸素の同素体を意味し、「アクア」は他の語と組み合わせて複合的に使用した場合に「水」を意味し、「ドライ」は「ドライクリーニング」を意味すると認められ、一般に「ドライクリーニング」が,洗剤を溶かした水の代わりに、有機溶剤を使用した洗濯を意味することからすると、「オゾン」「アクア」「ドライ」はそれぞれ別個の意味を有する語句であり,本件商標はこれらの語句が結合されたものだから)

○使用商標1
 自他識別機能を生じる部分:「OZONE & AQUA」(クリーニングに関して使用されていることから、「DRY」は「ドライクリーニング」を意味するものと解されるし、本件商標と共に使用されていて、本件商標は「オゾン&アクア」部分と「ドライ」部分が上下2段に分かれて表記されているから)
 称呼:「オゾンアンドアクアドライ」or「オドンアンドアクア」
 観念:特定の観念を生じない
 →本件商標と類似

○使用商標2
 自他識別機能を生じる部分:「オゾン & アクア」(クリーニングに関して使用されているから)
 称呼:「オゾンアンドアクア」
 観念:特定の観念を生じない
 →本件商標と類似

○使用商標3,4
 自他識別機能を生じる部分:「オゾン & アクア」「オゾンアンドアクア」(クリーニングに関して使用されているから)
 称呼:「オゾンアンドアクアドライ」or「オゾンアンドアクア」
 観念:特定の観念を生じない
 →本件商標と類似

 ○使用商標5
 自他識別機能を生じる部分:「オゾン アクア」(クリーニングに関して使用されているから)
 称呼:「オゾンアンドアクアドライ」or「オゾンアクア」
 観念:特定の観念を生じない
 →本件商標と類似

(2)次に、引用商標の周知性などにつき認定しています(判決文14-16頁)。

○引用商標の周知性
 ウエブサイトやカタログ,ちらし等での使用は、「アクアドライ」による洗浄について、役務の出所を識別する態様で表記されるのではなく、洗浄方法の一つを示すものとして、他の洗浄方法やサービスとともに説明、表記されているものもある。
 新聞や雑誌等の広告での使用は、文字を拡大したり,太文字にしたり,色彩を変えたりするなど,看者の注意を引くような態様で表記されていないものも多い。
 →引用商標が特定のクリーニング業者の提供する洗濯(洗浄方法)を表示するものとして,周知であったとは認め難い。

○引用商標の認定
 称呼:「アクアドライ」
 観念:特定の観念を生じない(引用商標がクリーニングに関して使用されていることから、引用商標のうち「ドライ」の部分は、「ドライクリーニング」を意味するものと解され、「アクア」は他の語と組み合わせて複合的に使用した場合に「水」を意味することから、「アクア」と「ドライ」は、それぞれ別個の意味を有する語句であり、「アクアドライ」はこれらを結合した造語であるから)
 
(3)最後に、引用商標と、被告使用商標1〜5との類似につき、“称呼も外観も異なるので、類似しない”とした上で、被告使用商標1〜5の使用により、原告らさんの業務に係る役務と混同を生じるとは認められない、と判断しました(判決文16-17頁)。

■コメント

 被告さんが使用していた商標は上記使用商標1〜5の他に2つあったようです。そのうちの1つ「アクア/ドライ」は、JPOの審決で、本件商標と類似しないとして51条の判断対象とされませんでした。そのJPOの審決では、「アクア/ドライ」の称呼は「アクアドライ」だと認定されておりますが、おっと、引用商標との関係が…
  
 ちなみに、被告さんは本件商標も使用していたようなので不使用取消審判の対象にはならなかったのだろうと思いますが、仮に本件商標を使っていなくて、被告使用商標1〜5だけ使っていたとしたら、本件商標との実質的同一性はどーなとったのかなーとかも…。

 本日は以上です!また見ていただけるならぷちっと押してくださいな(。-_-。)/
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この記事を読んでひろた興味を持たれた方は…

【執筆記事】
   知財管理」誌を手に取れる方、読んでね
  「知財管理」誌 VOL.62 NO.3
  (外部向け企業活動の名称に関する検討・考察(商標法第4条第1項第7号を中心として −「出版大学」審決取消請求訴訟事件−)
 
  「知財管理」誌 
VOL.60  NO.6
  (並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)

  
「知財産管理」誌 VOL.58 NO.5

  (「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)
 
  
「パテント」誌 2011.2 Vol.64
(部分意匠に関する判例研究 -類否判断を中心に- 包装用容器事件)
  字数制限が厳しかったので尻切れトンボ気味ですが…

【関係事件】
 代理人になった事件です。負けたのでご紹介するのをためらっておりましたが、思い切って…。
 
平成18年(行ケ)第10367号審決取消請求事件
 なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください〜(こちらのB−27の項です)。

【紹介記事】
  知らないうちに、紹介記事を書いてくださっていました(かなり前の講座ですが、たまたま発見しました)。
  
2010年9月 岐阜県立城北高等学校での講座

【ZIP FM Z−TIME BIZ】
 2008/07/23 商標の話題で出演

※注意!弁理士さんや知財部門のご担当など、クロートの方へ!
  このブログでは、わかりやすくするために、正確でない表現を使ったり、はしょったり、大雑把にしてたり、…等々してますが、目くじら立てずに見逃して下さい
  また、判例・新着審決・最近の話題は、“ホットなうちに”スピード重視でご紹介しておりますので、読み間違い・勘間違い・理解間違い・論点見逃しがあるかもしれません。疑問を感じられたらご一報いただけるとありがたく存じます

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16:59 from Twit for Windows
3/19よりIPDLで機械翻訳中国実用新案和文抄録データの検索・照会サービスが開始されるとのことです。meti.go.jp/press/2011/03/…

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11:57 from web  [ 1 RT ]
昨日、最高裁人事が発表されました。知財高裁所長には、飯村判事。sankei.jp.msn.com/politics/news/…

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17:05 from web
既にご存知の方も多いと思いますが、特許庁が、企業の国内外での模倣品・海賊版の被害の実態を調査し、その結果をとりまとめて発表しています。 aigipat.com/topics/detail_…

17:31 from web
PeterPappasさんの独占インタビュー。USPTOのpoliticalマター、省庁間調整、広報等のtop advisor。オーケストラのリーダーぽいの?との問いに、つか航空管制官ぽいね(笑)と。Kaaposおじさんから絶大な信頼。ipwatchdog.com/2012/03/06/exc…

18:47 from web
OHIM(欧州共同体商標意匠庁)がJPOと新タイプ商標について話し合いを持ちました。JPOは新タイプ商標に関するプレゼン等を受けたようです。OHIMのレポートは結構あっさりしとります(笑)→oami.europa.eu/ows/rw/news/it…

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11:54 from web
USPTOの1月版Patent Dashboadがリリースされました。DavidCappoおじさんのブログでoverviewをどうぞ。uspto.gov/blog/director/…

11:55 from web
(cont.)Patent Dashboadだけご覧になりたい方はこちら  uspto.gov/dashboards/pat…

11:59 from web
(cont.)USPTOはさらにPolicy&External AffairsDashboadをリリースしとりまして、PPHの申請数など見ることができます。uspto.gov/dashboards/ext…

13:36 from web
すでにご存知の方も多いと思いますが、台湾特許法(実用新案、意匠含む)改正案が可決されました。 2003年以来の大改正です。自発補正可能期間制限はずし、最後拒理時の補正可能範囲、登録査定後の分割出願など iam-magazine.com/reports/detail…

13:55 from web
(cont.)台湾特許法改正: 医薬バイオ関連の新ルールが紹介されています。生物材料の帰宅、特許権存続期間延長、ジェネリック医薬試験免除、強制実施権 lexology.com/library/docume…

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名古屋めしbotさんに励まされましたw

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<平成22年(ワ)第11604号 損害賠償請求事件>(判決文はこちら

あわわ、うかうかしとったら一気に判決が出てましたね、年度末だからかもしらんが。今日はその中から一つピックアップしてご紹介いたします。商標権者の権利行使が権利濫用か否かが争点の一つとなった事案です。お墓の中心で叫んでくださいー!(謎)

■概要

 概要については、権利濫用云々の争点に関わりそうな部分だけ、ごく簡単にご紹介いたします。
 
・原告さんは、本件商標「GRAVE GARDEN\グレイブガーテン」(指定役務:第42類「墓地又は納骨堂の提供」)の商標権者さんです。なお、原告さんは、個人(自然人)の方です。

・宗教法人である被告B、I、Tさんらは、「グレイブガーテンみどりの森」「グレイブガーデン北本」「グレイブガーデンあさか野」等の霊園を開園し、墓地の永代使用権の販売業務を、石材業者さん・建築業者さんである他の被告さんらに委託していました。これら石材業者さん・建築業者さんは、墓地の永代使用権の販売業務の中で、「、「グレイブガーテンみどりの森」「グレイブガーデン北本」「グレイブガーデンあさか野」等の表示を使っていました。

・原告さんは、石材業者さん・建築業者さんの行為が、原告さんの本件商標の商標権侵害であるとして、共同不法行為に基づく損害賠償を求めて、本訴を提起しました。

■争点

 いくつか争点はあったのですが、上述したように今回は、権利濫用の成否のみを取り上げます。具体的には、本件商標が3条1項柱書違反(「自己の業務」に使用しないor近い将来も使用する意図がない)の無効理由を有するもので原告さんの請求が権利濫用であるか否かが争われました。

 本件商標の商標権者さんは個人の方であるため、墓埋法10条1項で墓地や納骨堂の経営主体として許可され得る地方公共団体、宗教法人又は公益法人ではありません。ただし、個人の方でも、宗教法人等からの委託を受けて、墓地の開発、販売、管理等の業務の一部を行っているような場合であれば、「自己の業務」として「墓地の提供」の役務に係る業務を行っていると評価できるとも考えられるので(判決文27-28頁)、この点が検討された上、権利濫用の成否が判断されました。

■裁判所の判断

(1)3条1項柱書に違反する無効理由の有無について

 原告さんは、本件商標の登録出願以前から現在に至るまで、宗教法人Sさんの相談役又は責任役員の地位にあり、同宗教法人から委託された事業の中で本件商標を使用してきたので、「自己の業務に係る役務について使用をする商標」に当たる旨を主張されておられました。また、委託により本件商標を使用して行ってきた活動内容として、具体的には、X町における霊園開発事業、Y地における納骨タワー建設事業等の各事業を企画、展開されてきたと主張されておられました。


 この主張に対し、裁判所は、証拠等に基づいて検討し、以下のように判示しました。
 『…,原告が主張する,原告が本件商標の登録出願(平成11年6月11日)以前から世界平和寺の相談役として同寺の運営に関与し,同寺からその業務を委託される立場にあったとの事実,原告が平成11年ころから平成18年ころまで世界平和寺の委託により本件商標を使用した霊園開発事業(X町における事業)の計画を進めていたとの事実,原告が平成18年以降も世界平和寺の委託により本件商標を使用した霊園又は納骨タワーの開発・建設に係る事業(Y地における事業,鳴門市における事業及びZ町における事業)の計画を進めてきたとの事実は,いずれも認めることができない。
 また,その他に,原告が,これまでに,本件商標を使用して「墓地又は納骨堂の提供」の役務に係る業務を現に行い,又は,これを具体的に計画していたとの事実を認めるに足りる証拠もない。』(判決文32頁)。
 以上を前提に、原告さんは本件商標の登録時も本件商標を指定役務に係る自己の業務に現に使用していたとは認められず、また、本件口頭弁論終結日に至るまでも、本件商標を自己の業務に現に使用した事実や使用する意思があったとは認められないとされ、本件商標は、「自己の業務
に係る役務について使用をする商標」には当たらないものというべき、と判示されました(判決文33-34頁)。

(2)権利濫用の成否について

 裁判所は、上記のように、本件商標の商標登録には3条1項柱書の無効理由があることは明らかであり、かつ、登録後も本件商標に原告さんの信用が化体されてるとはいえないことを前提として、以下のように判示しました。
 『これらの事情に鑑みれば,原告の本件商標権に基づく損害賠償請求権の行使を容認することは,商標法の趣旨・目的,とりわけ,いわゆる登録主義の法制下においての濫用的な商標登録を排除し,登録商標制度の健全な運営を確保するという同法3条1項柱書きの規定趣旨に反する結果をもたらすものといえるから,原告の被告らに対する本件商標権に基づく損害賠償請求権の行使は,権利の濫用に当たるものとして許されないというべきである。』(判決文34頁)

 これに対し、原告さんは、以下の旨を主張されておられました。
 『本件商標については,商標法47条1項所定の除斥期間の経過により商標登録無効審判の請求をすることができず,したがって,被告らは,本件商標の商標登録が無効であることを理由とする権利行使制限の抗弁(商標法39条,特許法104条の3第1項)を主張することができないにもかかわらず,本件商標の商標登録に無効理由があることを根拠として権利濫用の主張を認めることは,上記除斥期間を定めた商標法47条1項の趣旨を没却することとなり,許されない』(判決文34-35頁)

 この主張に対し、裁判所は、以下のように判示しました。
 『商標法47条1項の規定は,商標登録を対世的かつ遡及的に無効とするための無効審判請求との関係において,その請求のないまま一定の期間が平穏に経過した場合に,現存の法律状態を尊重し維持するために,商標登録についての瑕疵が消滅したものと扱う趣旨の規定であると解されるところ,商標権者の特定の相手方に対する具体的な商標権の行使が権利の濫用に当たるか否かの判断は,商標法47条1項の規定が対象とする無効審判請求の可否の問題とは異なる場面の問題である。上記権利濫用の成否は,当事者間において具体的に認められる諸般の事情を考慮して,当該権利行使を認めることが正義に反するか否かの観点から総合的に判断されるべきものであって,ここで考慮され得る事情については,特段の制限が加えられるべきものではない。
 したがって,商標権の行使が権利濫用に当たるか否かの判断に当たっては,当該商標の商標登録に無効理由が存在するとの事情を考慮し得るというべきであり,当該無効理由につき商標法47条1項の除斥期間が経過しているからといって,このような考慮が許されないものとされるべき理由はなく,このことが同項の趣旨を没却するなどといえないことは明らかであるから,原告の上記主張は理由がない。』(判決文35頁)

 以上より、原告さんの権利行使は権利濫用に該当し、本訴請求は棄却する、と判断されました。

■コメント

 IPDLで確認したところ、本件商標の登録に対し不使用取消審判が請求された様子はないですねー。

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  「知財管理」誌 
VOL.60  NO.6
  (並行輸入と商標権侵害 -並行輸入の抗弁における「同一人性の要件」及び「品質管理性の要件」-)

  
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  (「腸能力」審決取消請求事件(平成19年(行ケ)第10042号 審決取消請求事件)
 
  
「パテント」誌 2011.2 Vol.64
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 なお、牛木理一先生のHPで紹介いただいているので(「特許ニュース」2007年6月29日号の記事です)、そちらも併せてご覧ください〜(こちらのB−27の項です)。

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10:03 from Twit for Windows
既にご存知の方も多いと思いますが、SIPOのクレーム受付サイトが本格始動しています(ただし中国語onlyのようです)。jetro-pkip.org/html/ipshow_BI…

12:16 from web
WIPOが2011年のPCT出願統計を発表しています。出願数は2010年比で10.7%増の過去最多。CN+33.4%,JP+21%,Canada+8.3%, KR+8%,US+8。その他トップ国出願数・トップ企業出願数・分野別出願数等。wipo.int/pressroom/en/a…

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