世相を斬る あいば達也

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非情のドジョウは故永田を見限り、鉢呂も見限る 鉢呂報道は伝聞のみ

2011年09月14日 | 日記
報道災害【原発編】事実を伝えないメディアの大罪 (幻冬舎新書)
上杉 隆,烏賀陽弘道
幻冬舎


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非情のドジョウは故永田を見限り、鉢呂も見限る 鉢呂報道は伝聞のみ


 読売と産経が、民主党輿石幹事長が鉢呂前経産相辞任に関する報道の経緯及び正確性に関し、報道の在り方について事情を聴いた件に早速噛みついた。おそらく、他のマスメディアも「取材の自由、報道の自由、国民の知る権利、情報管理は許せない」等々と喚き散らすだろうが、まったく聞く耳を持てない最悪の報道のようだ。

  詳しくは、鉢呂前経産相に直接取材を試みた、東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏がニコニコ生動画:≪緊急特番、鉢呂大臣の辞任は記者クラブの「言葉狩り」なのか?≫の生放送の中で、実態を暴露した。

 早い話が、第一報を流したのがフジテレビだった。このフジテレビの第一報事態が、伝聞の伝聞がリソースだったようだ。つまり、オフレコで鉢呂が話した「放射能つけちゃう発言」の内容は事実関係が曖昧で、経済関係記者連中も問題にせず夜乃至翌朝の時点で記事にはなっていない。ところが、その翌日午前中に「死のまち」発言があった時点から、前日の夜のオフレコ「放射能つけちゃう発言」(言ったと云う確たる証拠もないし、本人言った記憶もない)も纏めて、鉢呂追求の「言葉狩り」が始まった。

 なぜ、唐突に鉢呂バッシングが唸りを上げたのかだ。 結果的に、どのマスメディアも、「伝聞の伝聞の伝聞」で「特落ち」への焦りから、フジの「伝聞すっぱ抜き」報道に煽られて、追随したのだが、一社たりとも鉢呂に直接取材した社は皆無だ。東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏が唯一鉢呂議員への取材を行った。長谷川氏は生放送中、そのすべては語っていないが、今日の「現代ビジネス」(講談社)に執筆すると云う事なので、詳しくはそちらを参照いただこう。

 現時点で言えることは、記者クラブの「特落ち」トラウマが病膏肓(コウモウ)の極点において起きた事件だが、鉢呂議員がそれこそ冤罪に近いバッシングで辞任に追い込まれた可能性が高くなっている。故に、問題を重視した輿石幹事長が動き出したと見るべきである。読売などは報道規制を咎めている雰囲気だし、産経などは事情も判らず記事を書いている。彼ら記者クラブは、鉢呂議員に対し取材すらせず、前原の「辞めるしかないだろう」発言などを熱心に報じていた。 長谷川氏の記事を読んでいただければ、ことの流れは判るだろう。

 最終的には鉢呂議員は、脇の甘さと云うか、気の良いオッサン(議員同士の国対等と同じ感覚)で記者に対応したお陰で、或る勢力に発言の趣旨を歪曲され、嵌められたと言っても過言ではない。経産相として、経産省幹部の人事に手を突っ込もうとしたと云うより、経産省の「総合資源エネルギー調査会」の委員が殆ど原発推進派で占められており、「これはフェアーではない、推進と反対の委員がフィフティーで議論しなければ」と口を出した事で、経産省が「大臣の反原発は本物だ!」と云う危機が根底に流れていたようだ。

 この辺の詳細も長谷川氏のコラムを読んでいただきたい。 おそらく、前原・仙谷は当然とし、野田佳彦も口で縮原発と言いながら、実は原発再稼働を強く望んでいた節がある。鉢呂議員がまさか本気の反原発とは知らず、慌てふためき更迭に舵を切ったのが真相だろう。

 また、激しい圧力が東京電力、電事連、経団連、連合等々から押し寄せたことも想像に難くない。しかし、これで野田佳彦は故永田議員に続き、鉢呂議員をも見事に切り捨てた。なかなか非情な「ドジョウ」である。 おそらく、それを見かねたのが輿石幹事長だろう。さぁこれは結構厄介な政局の流れになるかもしれない。否、政局よりも、記者クラブやマスメディアのやりたい放題に対し、民主党がどのように出るのか、出られるのか。相当に面白い。枝野と云う原発推進論者の正体がバレルかどうかも面白い。朝日新聞も検証と言いながら、伝聞に次ぐ伝聞で検証なんて記事をペーパーだけで書いていたが、あれも作り話とは、いやはやなマスメディアの取材力である。

PS

当事者が初めて語った『放射能失言』の裏側!鉢呂経産大臣は 原発村を揺るがす『原発エネルギー政策見直し人事』の発表寸前だった」

「原発反対派を加えて、賛成反対を半々にするつもりだった」

 そして、ここからが重要な部分である。

 -脱原発依存やエネルギー政策はどう考えていたのか。

「政府はエネルギー政策を大臣レベルの『エネルギー・環境会議』と経産省の『総合資源エネルギー調査会』の二段構えで検討する段取りになっていた。 前者は法律に基づかないが、後者は法律(注・経産省設置法)に基づく会議だ。調査会は今年中に中間報告を出して、来年、正式に報告を出す方針だった」

「このうち総合資源エネルギー調査会は私が着任する前の6月段階で、すでに委員の顔ぶれが内定していた。全部で15人のうち3人が原発反対派で残り 12人が賛成派だ。私は事故を受けて、せめて賛成派と批判派が半数ずつでないと、国民の理解は得られないと思った。それであと9人から10人は反対派を 加えて、反対派を合計123人にするつもりだった。委員に定数はないので、そうすれば賛成と反対が12人くらいずつで半々になる」

 

 -それには役所が抵抗したでしょう。

 

「役所は『分かりました』という返事だった。私が出した委員候補リストを基に人選を終えて、後は記者発表するばかりのところだった」

 

-もう一度聞くが、それで役所と激論にならなかったのか。官僚は面従腹背が得意だ。

 

「私は最初から強い意思で臨んでいた。私は報告書の内容が必ずしも一本にならず、賛成と反対の両論が記載されてもいいと思っていた。最終的にはエネ ルギー・環境会議で決めるのだから、役所の報告が両論併記になってもいいでしょう。私のリストは後任の枝野幸男大臣に引き継いだ。後は枝野大臣がどう選んでくれるかだと思う。」

 この話を聞いて、私は「これで鉢呂が虎の尾を踏んだ可能性がある」と思った。鉢呂は大臣レベルの会議が物事を決めると考えている。ところが、官僚 にとって重要なのは法律に基づく設置根拠がある調査会のほうなのだ。

 なぜなら、法律に基づかない大臣レベルの会議など、政権が代わってしまえば消えてなくなるかもしれない。消してしまえば、それでおしまいである。 ところが、法に基づく会議はそうはいかない。政権が代わっても、政府の正式な報告書が原発賛成と反対の両論を書いたとなれば、エネルギー政策の基本路線に大きな影響を及ぼすのは必至である。官僚が破って捨てるわけにはいかないのだ。≫(現代ビジネス:ニュースの深層:長谷川幸洋コラム抜粋)

 

*野田総理が鉢呂を更迭した事実はない、と鉢呂議員は長谷川氏に答えたようだが、この人事、更迭より自ら辞任の方が、双方に有利なので、この辺の真実は何処までも不明だろう。また、暴言を吐いた新聞社の部長と当人が鉢呂議員に直接謝罪に来たそうだが、当該記者の立場は今後微妙になるだろうし、フリーライター田中龍作氏の追求を受けるだろう。

 

 






記者クラブ解体新書
浅野 健一
現代人文社


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