世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●神の国を信じる人々 純粋日本人がいない、不都合なDNA研究

2016年03月20日 | 日記
宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史 (新潮選書)
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DNAで語る 日本人起源論 (岩波現代全書)
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●神の国を信じる人々 純粋日本人がいない、不都合なDNA研究

筆者は、特別に神話を否定する積りはない。ただ、事実上、そのような神話は、どこまで行っても物語と云う範疇から抜け出せるものではないと認識している。だからと言って、それらの神話の価値が減ずるものでもない。日本昔ばなし同様に、愛すべきものであるが、信じなければならないものではない。ゆえに、日本人の起源に関しての興味は尽きない。未だ、道半ばだろうが、DNAの発見移行、人類学の分野は、飛躍的に科学的実証において、成果を見せている。以下の海部氏の研究も、その事例を示す著書である。

ミトコンドリアDNAを中心に書き進めた、篠田謙一氏の『日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造』も読んだが、大変面白い。Amazon書評の文面を引用すると
 ≪最近、DNAの分析技術が飛躍的に進歩し、現代人はもとより古人骨に残された遺伝子から日本人のルーツとなる人々が溯れるようになった。アフリカを出た人 類がどのような道をたどって東アジアに到達し、日本列島へ渡ったのか、分子遺伝学の立場からその足跡に迫る。また、縄文人が先住する日本に大陸から稲作技 術を持った弥生人が移り住んできたという日本人の二重構造論をDNA分析から検証。縄文から弥生への移行は平和的に行なわれたのか?渡来した集団の規模 は?さまざまな疑問に縄文・弥生人の遺伝子分析から答える意欲的な一書。≫と書かれている。

篠田/謙一 1955年静岡県生まれ。京都大学理学部卒業。博士(医学)。佐賀医科大学助教授を経て現在国立科学博物館人類第一研究室長。専門は分子人類学。日本や周 辺の諸国の古人骨DNA解析を進めて、日本人の起源を追求しているほか、スペインによる制服以前のアンデス先住民のDNA研究から、彼らの系統と社会構造 について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


『日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造』は、母親から子供に伝えられるミトコンドリアDNAのDループ部位と、父親から息子へ伝えられるY染色体上のDNAは変らないことが多い点に着目して、ヒトの分子人類学によって得られたデータを基礎に日本人の起源が語られている。皮膚の色などは、遺伝子的に見れば些末な問題に過ぎないようである。日本に関しては、女性が持つミトコンドリアDNAと男性が持つY染色体で分布に違いがある点を指摘している。

男性が持つY染色体の分析を行うと、女性が持つミトコンドリアDNAの分析と重なりあわないと云う現象だ。つまり、男性と女性では、子孫の残し方が異なっている事実を解明している。Y染色体の子孫の残し方が有力者のY染色体が多いと云う事実だ。中国北部や朝鮮半島におけるミトコンドリアDNA(女性)は共通性を持つのに、Y染色体においては、その差異が顕著である。つまり、征服者側のY染色体が生き残ってと云うことになる。逸話的に語られているが、チンギス・ハン由来のY染色体保有の現代人が1600万人いると云うのだから笑える。

それに比べると、日本のミトコンドリアDNAとY染色体の関係性には、差異が見られないことから、過大な征服者が出現しなかったことが推測される。また、縄文、弥生と云う歴史的移行期においても、ミトコンドリアDNAとY染色体の関係性は概ね維持されている。つまり、この時代から、日本は、征服者の横暴に晒されていなかった事も推測できる。現代の社会においては、皮肉にも、リッチで伊達な男が、妻以外に愛人などを持ち、数人を囲い込んでいる現象を想像した。挙句にワーキングプワーで草食?結婚できない中年男が増えるのは当然なのだなと、余計なことまで考えた。

篠田氏も海部氏も、国立科学博物館勤務であった流れから、年齢的に師弟関係にあったかとも思われる部分があるが、事実関係は確認していない。内外の社会・経済・時事などの情報ばかり追いかけていると、人間性が、知らず知らずに疑い深くなるのもだが、時には、こう云う情報に触れるのも、原点回帰であるとか、リフレッシュと云う点で、有効だろう。このように日本人に限らず、人類は悠久の歴史の中に存在するわけだから、現代人のご都合主義(些細な経済事情)で、放射能を敢えて生み出すと云うような行為は、人類への冒涜なのだよな?そんな風に思う一日だった。


 ≪ 新説「グレート・ジャーニー」
~ホモ・サピエンスはどうやって日本にたどり着いたのか?

『日本人はどこから来たのか?』著者インタビュー 


 


■マッピングでわかった爆発的な拡がり

――私たち人類の直接の祖先である「ホモ・サピエンス」はいったいどのようにして日本にやってきたのか。この点について、人類学者である海部さんが信頼の置けるデータをもとに自説を展開したのが本書です。

そもそも数十年前まで、ホモ・サピエンスは世界各地でそれぞれが独自に進化したと考えられていました。しかし近年では、彼らがアフリカで生まれ、そこから各地に移住していったという「アフリカ起源説」が定説となっています。
そこで当然疑問となるのは、彼らがどういうルートで世界に拡散したのか、そして、どのようにして日本列島に入ってきたのかということ。
これまで、ユーラシア大陸への拡散については、「海岸移住説」が主流でした。中東やインドなどの海岸を伝った「第一波」の移住があり、その後しばらく経ってから「第二波」でアジア各地へと人々が移り住んでいったというものです。
ですが、10年ほど前から、新たに出てきた様々な研究を参照しているうちに、この説への疑問がわいてきた。そこで世界中の様々な学者と協力しなが ら、ホモ・サピエンスの初期の遺跡を年代とともにマッピングしてみると、彼らが海岸や内陸を問わず、一度に、爆発的にユーラシア全体に広がったというストーリーを描けるような地図ができあがりました。


――本書では、この爆発的な移住に関連して、ホモ・サピエンスの「創造性」に焦点をあてています。

爆発的な移住の背景には、彼らの「豊かな創造性」に裏づけられた「自信」と「チャレンジ精神」があったと、私は思っています。 ・ヨーロッパを見ると、ホモ・サピエンスである「クロマニョン人」は、「ラスコーの壁画」(フランス)など、動物壁画を描き、素晴らしい創造性を発揮しています。こうした力が移住の際にも生きていたはずだと思うのです。
また、クロマニョン人の遺跡などと比べると、僕らの「アジアの祖先」は何も残していないと思われがちです。しかし、この爆発的な移住を念頭にアジアを見ると、文明的な行動の痕跡が見つけられるんです。
たとえば、スリランカの約3万7000年前の遺跡からは、ビーズなどの装飾具が見つかっています。彼らは、クロマニョン人に近い創造性を、別の形で 発揮していたように見える。ほかにも、彼らはアジアの熱帯雨林でサルを獲っていたと考えられますが、この時、弓矢や吹き矢を使っていた可能性すらあります。


 ■「純血の日本民族」などいない
――そんな中、私たちの祖先は、日本列島に入ってきました。

対馬を通る「対馬ルート」、台湾からの「沖縄ルート」、シベリアからの「北海道ルート」を使って移住してきました。これ自体は目新しい説ではないのですが、最新データを使って裏づけています。
私が強調したいのは、そもそも日本人は大陸の様々な場所から移住してきたホモ・サピエンスの「混ざりもの」だということです。
現在、東アジアには民族的な対立がありますが、そもそも、祖先は「混ざり合って」いる。しかも日本では、その後しばらくすると、弥生人が大陸から渡来してきて、さらに重層的な「混ざり合い」が起きている。「純血の日本民族」がいるわけじゃないんです。
民族の優劣を強調した言説も少なくありませんが、人類学の研究者の立場で見ると不可解で仕方ありません。

――海部さんは、移住ルートの中で特に「沖縄ルート」に興味を持っているということですが。

はい。台湾と琉球列島は少なくとも過去10万年間、海で隔てられていますが、沖縄からは、約3万年前のホモ・サピエンスの遺跡が見つかっています。つまり、沖縄ルートで日本に入ってきたホモ・サピエンスたちは、台湾から沖縄まで、航海をしてきた可能性が高いんです。
彼らは目的地が見えない中で航海をしなければならなかったし、現在と同じルートで黒潮が流れていたならば、その速い潮も横断しなくてはならなかっ た。地図も天気予報もGPSもない中で、これは並大抵のことではありません。しかも、移住先で社会をつくったのだから、男女が混ざった、ある程度の人数も必要だったはずです。
私は彼らに思いをはせてしまいます。台湾の海岸から琉球列島は見えませんが、山の上からなら発見できたかもしれないとか、島を渡る鳥や蝶を見て、「向こうに陸地がある」と思ったのではないか、とかね(笑)。

――いま、こうした仮説を実証するための「実験」を準備されていると、うかがいました。

「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」です。当時の技術で果たして本当に台湾から沖縄にたどり着くことができたのか、実際に試してみるというもの。今年7月、与那国島- 西表島間を航海する予定です。
いまもクラウドファンディングなどで資金集めをしています。これまで研究ばかりしてきましたが、生まれて初めておカネを集めなきゃいけない状況に置かれ、会社で営業をやっている人の気持ちがわかりました(笑)。
実験が成功すれば、私たちはきっと、自分の祖先を、いまよりもずっと尊敬するようになると思います。数万年前、祖先たちが創造性とチャレンジ精神で誰もやったことのないことを成し遂げ、その結果、僕たちはいまここにいるんですから。 (取材・文/土屋敦)

海部陽介 かいふ・ようすけ/'69年生まれ。人類学者。東京大学理学部卒、同大学大学院理学系研究科博士課程中退。'95年より国立科学博物館に勤務し、現在は人類史研究グループ長を務める。著書に『人類がたどってきた道』がある
 ≫(現代ビジネス:メディアと教養・日本一の書評―『週刊現代』より)

日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造 (NHKブックス)
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日本人はどこから来たのか?
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1 コメント

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Unknown (武尊43)
2016-03-20 14:49:16
国粋主義者はこういう本や言説には一切触ろうとしないし、下手をすると否定する。
私も伝説や神話を否定しません。
天祖降臨だって九州に先祖が移住してきたのは、この本のように台湾沖縄経由で本土に上陸したんでしょうから、当たり前のことですよね。特に九州には縄文人が殆ど住んでいませんでした。喜界島などのカルデラ爆発で死に絶えていたからです。ですから逆にいえば弥生人が住み、発展するのに十分な敷地が有った事になります。熊襲など南洋系移住者との住み分けから征服へ発展したのも事実だったと思っています。
 更に桃太郎伝説や因幡の白ウサギや国造り神話なども、それらの成り立つ下地が有って初めて生まれたものだと考えています。そういえば竜宮伝説ってベトナムなどが発祥の地らしいですね。民族が流れてきての一種の終着地の一地域が日本だったのでしょう。

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