世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●道5区補選、池田真紀逆転なるか? 投票率65%が分かれ目

2016年04月23日 | 日記
なぜ憲法学者が「野党共闘」を呼びかけるのか
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●道5区補選、池田真紀逆転なるか? 投票率65%が分かれ目

4月24日は、民進党と共産党などリベラル(民進党がリベラルかどうか疑問符アリ)が、「安倍1強、その他大勢」の政界の空気に風穴が開くかどうか、いやが上にも注目される衆議院補選の投票日だ。生活の党の小沢一郎の情報筋によれば、未だに、弔い合戦に持ち込もうと人情に訴える、自民党新人・和田義明候補(故町村氏娘婿)の有利の情勢にあるようだ。ただし、その差は僅差であり、無所属の池田真紀候補の逆転も、明日の土曜日の運動次第と云うところまで持ち込んでいるようだ。

そもそも、北海道5区は、町村の為に区割りされたような小選挙区であり、保守地盤の強いところである。自民党にしてみると、絶対に取りこぼしが出来ない小選挙区であり、夏の参議院選を占う上でも取りこぼしは許されない。一時は、池田候補の追走は激しく、今にも、自民党和田候補を捉え、抜き去る勢いだった。しかし、そこに奇貨とすべき“災害(熊本地震)”が起きた。おおさか維新の片山が「いいタイミングの地震」と表現するに相応しい、安倍自民がプレゼンスを高める災害が起きたのである。

“選挙に勝つためなら、何でもする”公言して憚らない安倍官邸は、当然のことのように、次から次へと、災害支援に対する「空手形」を乱発している。安倍首相が口にする政策は、常に「言葉の大時代」に騙されることが多く、実際は、その言葉の持つニアンス以上に肥大した効果を表す為政はなされていない。実は、口ほどにファッショではない面が多々ある。安倍晋三を悪しざまに罵るためには、その言葉の意味を最大化して、その悪影響を語るわけだが、事実を見る限り、チンケナ微調整を、強権発動のように見せるテクニックの上手さを感じる。意味は複雑だが、誇大広告だと言える。

23日土曜日に、取り消していた熊本被災地訪問をすることになったようだ。これで、北海道5区入りは、概ねなくなったと見られる。まさか、被災地訪問を、適当な時間で、切り上げ、北海道入りは、“選挙目当てが露骨”との誹りを受ける危険もあるので、ハプニング北海道入りはないと見る。たしかに、被災地訪問と選挙応援、どちらを優先かと聞かれれば、誰もが「被災地でしょう」と答えるだろうから、妥当な選択だ。当初は、自民和田候補が、勝ちそうなら、北海道入り確実の報道ぶりだったが、地震によって戦力が見直されたようだ。

ゆえに、安倍首相の北海道入りが消えたイコール和田候補苦戦と云う見立ては成り立たない。上述の「いいタイミング」を奇貨とするだけでは心もとない公認候補だけに、被災地で、鬼の首でも取ったかのように、次々と「空手形」を連発するのは間違いがない。それ以上に、「空手形」なのが、為替操作だ。4月7日に対ドル107円台の円高となり、アベノミクスは危機的状況になった。それが、10日足らずで112円台を覗く展開なのだから、介入以外に考えられない。本来であれば、米国から、今回の介入に厳しい対応が出る筈だが、出ていない。

ここが不思議なようで、不思議ではない。外務・財務・日銀ルートで、自民党勝利の方程式が壊れかねない。24日の補選までは、為替介入を見逃して欲しいと政治取引していると読むべきだ。勝利後は、円売りドル買いはやめますので、一時の猶予を、と哀願したに違いない。逆に言えば、25日の週は、再び円高方向に触れると云うことになる。当然、円安により株高の演出も万端整えた、そう云う按配だ。挙句に、既に本決まりだった、“オバマ大統領の広島訪問”を正式に公表した。タイミング的には、これも北海道5区補選の自民党候補への応援メッセージである。


≪ 衆議院補選 24日、投開票
夏の参院選の前哨戦となる衆院北海道5区、京都3区両補選は24日、投開票される。北海道5区では自民党新人の和田義明氏と、民進党など野党4党が推す無所属新人、池田真紀氏が激しく争う。同区の選挙結果は、参院選での野党の選挙協力にも影響しそうだ。 北海道5区、終盤まで与野党接戦  自民党の稲田朋美政調会長、加藤勝信1億総活躍担当相は22日、北海道5区に入り、和田氏への支援を呼びかけた。故・町村信孝前衆院議長の地盤だけに、 同党は企業・団体の引き締めに懸命。和田氏は「景気が上向けば、自治体財政も豊かになり、福祉や医療、子育て支援の財源も確保できる」と安定政権による政 策の実現を訴えた。
 安全保障関連法の廃止を掲げる池田氏は22日、民進党の岡田克也代表、野田佳彦前首相らと陸上自衛隊東千歳駐屯地前に立ち、出勤する自衛隊員に支持を求 めた。池田氏は選挙戦で「誰もが安心して暮らせる仕組み作りが必要」と社会保障政策の抜本的見直しを主張している。この日は共産党の穀田恵二国対委員長も 応援に入った。
 宮崎謙介元衆院議員(自民党を離党)が女性問題で議員辞職したため実施される京都3区補選は、自民党が「不戦敗」を選択。共産党も候補者擁立を見送り、野党候補ら6人が争う構図になった。
 元職の泉健太氏を擁立した民進党は、同党初の国政選挙に勝利して党勢回復の足がかりを得たい考え。おおさか維新の会は新人の森夏枝氏、日本のこころを大切にする党は新人の小野由紀子氏を立て、党の支持拡大を目指している。 ≫(毎日新聞:野原寛史、三股智子、野口由紀)


ここまで、電通的後方支援を行うのだから、余程勝ちたい補選なのだろうが、逆に見れば、それ程危うい選挙情勢にあると云うことになる。同選挙区は、比較的投票率の高い選挙区だが、2014年総選挙においては58.43%だった。多くの場合、この選挙区は60%以上の投票率を見せている。第45回総選挙(2009年)においては、76.3%の投票率を示している。と云うことは、無党派の投票行動がカギとなる。世論調査全体の傾向から見ても、無党派が動けば、65:35の割合で、無所属の池田候補に有利だ。池田候補の候補者としても力量も充分なだけに、野党共闘の試金石としては絶好の結果を出せる可能性がある。ただし、投票率は65%前後まで伸びないと、固定票盤石の自民党和田候補に有利と云う情勢だ。


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2 コメント

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Unknown (武尊)
2016-04-24 04:01:35
私もこの頃安部という男は案外チキンだな、と思うようになっています。法律は一生懸命作ったのに、何時になったら使うんでしょう?(笑)
どうも熊本大分激甚災害指定も月曜日する、と発表されましたが、これも自民の古狸と官僚キツネの血税分捕り塩梅が成立したからでしょう。ミンスみたいに官僚の思うがままだと翌日には成立するものが、ココまで長引くんですからねェ、、。安部のおひざ元山口の豪雨災害なんて4日で出たのを考えると酷い話です。山口は官僚が遠慮しただけだとホント分かり易い。
 どうも北海道に奇貨は無さそうですね、、(悲)それにしても地元の農家の人達などは、何を考えてるんだろうと思うのですがねェ、、。あの黒塗り見せられても、自民に投票するとすれば、完全に自死ですよ(悲)(笑)自衛隊員だって同じ。特に領土の為なら犠牲も厭わないで欲しいですが、態々海外にまで行って国内を留守にするなんて最悪と何故考えないのでしょうか?
 もう完全に洗脳されてますな、、。
返信する
Unknown (新井鐘景)
2016-04-24 22:52:21
やっぱり負けちゃいましたね。
日本人の民度からしたらしょうがない。
やはり在日韓国人へ選挙権を与えるべきですね。
返信する

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