世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●“自己都合解散”が産みだした“希望”という名の “鵺政権誕生”?

2017年10月01日 | 日記

 

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●“自己都合解散”が産みだした“希望”という名の “鵺政権誕生”?

 永遠に盤石と思えた“安倍一強政権”が、自己都合解散をした途端、道角を曲がって一歩あゆんだ瞬間に、ぬかるみに足を取られて転倒しかけている。しかも、無敵と信じていた永遠の権力者の地位が一夜にして、春の夢の如くなるとは、流石の安倍晋三も思いも及ばなかったに違いない。緑色がシンボル色の「希望の党」等と云う新参者に、呆気なく滅ぼされる危機とは、今川義元vs織田信長の“桶狭間の戦い”を思い出す。

 国会の2/3議席を有し、霞が関官僚を人事で支配し、法制局長官、日銀・NHK・最高裁等々の人事も掌握し、経団連の支援を受け、宗主国アメリカのおぼえ目出度い絶対的驕り昂ぶっていたヒトラーになぞらえられるレベルに達していた安倍晋三政権が、窮地に立たされている。このような、驕り高ぶった政権運営に明け暮れていた人物が、奈落の底に転げ落ちると大衆が知った時、そこに何が起きるのか、そこが今回の解散総選挙のポイントになるのだろう。ネット世代の愉快犯的投票行動が連鎖した場合、政権政党の交代もあり得るだろう。

 韓国:中央日報が≪「小池vs安倍」の対決構図…誰が勝とうと「右向け右」≫(色のついていない評価記事を採用するため)という記事を報じているが、つい先ほど生まれた小池百合子率いる「希望の党」が何者なのか誰もよく判っていない。改憲と集団的自衛権行使を可能にした安保法を容認することが党是だと主張、“しがらみのない政治”を目指すと言っているのだが、一見、汚い政治からの脱却のように聞こえるのだが、“しがらみ”とは、或る意味で、過去との関係性とも理解出来るので、歴史や伝統を切り離すとも理解出来る。こういう保守もあるのか?それでいて日本の伝統文化を重んじると言っているのだが、どういうこと?

 しかし、小池百合子の政治経歴をたどってみると、主たるメディアや評論家が、安倍よりも右寄りのイデオロギーの持ち主ということになっている。ウルトラ新自由主義者で、歴史修正主義の傾向が強く、靖国参拝を是とし、核の東京配備等々を主張していた等々の過去が披瀝されている。「希望の党」の党是らしきものでも、憲法改正や安全保障に関し、自民党と同じ傾向を持っている。ジャパン・ハンドラーズとの関係も濃密で米国傀儡度は安倍を凌ぐかもしれない。本当にそうなのだろうか?

 そうなのだ、本当にそうなのだろうか?筆者は、上述の噂ほど、小池百合子が堅固なイデオロギーの持ち主だとは評価していない。その時々において、将来的に、どのような方向性を選択するのが、自分の政治家人生にとって好ましいか判断するのが、動物的に飛びぬけて優れた女性なのだと認識している。極右のような振舞いをしたり、歴史修正主義者と接近したりしているのは、政治のパワーゲームで、簡単に靡いてくれる支持者や資金の確保に有利だったからなのだと認識している。

 端的に言えば、未来を見つめた天才的ポピュリズム政治家ということになる。中山なりあき、恭子夫妻を取り込んだことで、極右勢力の票田をゲットし、前原、細野、小沢一郎を抱き込むことで、”原発ゼロ公約”で中道を意識させ、極右の色を薄めた。今回の衆議院選で安倍自民に匹敵する政党になった場合、右にもリベラルにも揺れることが可能な政党色を出しておく必要があったのだ。それが、前原の、丸ごと民進党の話に繋がる。

 しかし、絶対的女王に君臨したい小池百合子としては、日本政治にしがらみのある政治家よりも、新人議員が多くを占める「希望の党」であることが望ましいわけである。頭を抑えられたり、足を引っ張られたり、そういう事態を極力避けておきたいという欲望の表れに相違ない。彼女はSMの女王でいたいのだから、あきらかに逆らう輩は排除したい願望がある。口うるさく、頭が切れるリベラルな論客は、独裁者にとって好ましいものではないので、そういう輩は排除したいということだ。それを言うことで、極右の溜飲を下げられることになる。

 小池百合子は貪欲な権力亡者には違いないが、しがらみに左右されない、言い換えれば信義に疎い政治家である。しかし、世間の空気には異様に敏感な肌感覚を有しているので、世論の風に逆らって、KYな政治権力を振り回す安倍晋三のような情念とは無関係な政治家である。総論的な評価としては、安倍のようなKYな政治運営はしないが、極めて薄情な政治判断も厭わない傾向は残される。右の風が吹けば右、リベラルの風が吹けば左に向きを変えてゆく政治家ということだ。ただし、右向きな指向性が勝っているのが現状だ。

 結論ではないが、世論に接近した政治を行う可能性が最も高い政治家だ。つまり、有権者の思いの流れに沿った政治をする政治家であろう。悪く言えば、信念とか、信義とかに関係なく、その時々の国民の色に馴染む政治家ということだ。世の中が右に流れていけば、右になり、左に流れれば、相当にリベラルな政治家にも化けられる“女狸”ということになる。結局のところ、嫌いな政治家だが、国民の意に沿わない政治をしない政治家なのだと思うので、要は、国民の総意が、どのような方向にあるか、それ自体が重要になる政治家ということだ。つまりは、国民が有能であれば、その有能に左右される。いま現在の国民の器量からいけば、単に安倍的政治家だが、目立った依怙贔屓はしないものと思われる。

 仮に、今回の総選挙で、「希望の党」が過半数近い票を取り、政権政党になるチャンスがあった時は。日本維新や公明を抱き込むこともあるし、自民党と連立を組むこともあり得る。もっと極論を考えるのなら、リベラルグループや共産党とも連立を組む可能性だってあるのだと思うので、鵺のような政権政党になるのだろう。まあ、この世の中が鵺そのものになっているのだから、このような政治家に、想像以上の評価がなされても、特別の違和感はない。

 ただし、奥歯にものが挟まったような嫌な雲に覆われていたら最悪な日本と云う国が出現するかもしれない不安である。仮に、小池百合子と安倍晋三が結託している可能性である。今回の総選挙は、安倍一強が崩壊する寸前にあったという事実だ。内閣支持率も、支持するより、しない方が優勢であり、選挙戦が始まれば、籠池・加計問題が安倍自民に襲い掛かり、有権者が雪崩を打ってリベラル候補者に票が流れる可能性があった。

 小選挙区の恐ろしさは、小選挙区のお蔭で政権与党になった自公政権は百も承知と云うことだ。憲法改正、自衛隊日報事件、今上天皇への不敬な態度、独裁的トランプやプーチンと波長の合う安倍晋三。お友達に有利な政策や決定、人事を行ったことへの有権者の判断が、決定的なダメージを与党政権に与える可能性を排除できない状況と思えば、ナチスの国会議事堂放火事件に代わる手として、小池新党を目くらましに準備した可能性も数パーセント残されている事を覚えておこう。

 その時、選挙が終わった翌日には、ファシズム政権の誕生を目の当たりにするかもしれない。そうなると、原発再稼働を休止する安倍政権の継続が見えてくる。希望が与党化することで、アベノミクスは軌道修正される可能性もある。ただし、憲法改悪のスピードが増して行くのは必定だ。緊急事態条項や再軍備の話まで出てくるに違いない。一夜にしてナチスが出現したような事態に遭遇することもありだ。最低でも4年間は、国民はファシズムの洗礼を受けることになる。国民がリベラルに目覚めても、その運動は制約を受けることになるのだろう。

 現時点では、”希望の党”は排除の論理で、民進党リベラル政治家を受け入れない方向を主張しているので、枝野幸男が中心となり、護憲、反原発を旗印に、新党が誕生する機運もあるようだ。この新党と共産党、社民党が連携して、リベラルな有権者の受け皿となる布陣が出来上がるのだろうが、自民・希望・公明・維新勢力が、余程目に余る政治をしない限り、政権勢力になるには、険しい道が待っていると見るべきである。


≪ 「小池vs安倍」の対決構図…誰が勝とうと「右向け右」
 首相の施政方針演説も、質疑もなかった。野党議員は出席もしなかった。自民・公明連立与党議員の勝利を誓う万歳三唱だけが響いた。臨時国会が始まった28日正午の衆議院本会議場。大島理森議長の詔書朗読と同時に衆議院が解散した。小池百合子東京都知事が規定した「安倍首相のための安倍ファースト解散」は2分もかからなかった。
 与野党は衆議院解散と同時に事実上の選挙戦に入った。選挙は10月22日に行われる。選挙戦は前日に小池知事が希望の党を結成したことで激動している。第一野党の民進党(90議席)が事実上、希望の党に吸収・統合される手続きに入り、自民党と希望の党の2者対決構図に固まる雰囲気だ。さらに狭めて見ると安倍晋三首相と小池知事の対決だ。7月に小池政党が圧勝して自民党が歴史的大敗を喫した東京都議会選挙に続く第2ラウンドだ。小池氏は選挙告示前に知事を辞任して衆議院選挙に出馬する可能性が高いと、日本メディアは伝えた。自民党と公明党の連立与党が議席の3分の2を超えるという当初の見方は「小池ショック」で不透明になった。
 民進党と希望の党の合流は劇的な反転だ。この日午後1時30分ごろ、民進党両院議員総会。「民進党は今回の選挙で候補者を出さない。民進党の立候補予定者は希望の党に公認を申し込む」。前原誠司代表が屈辱的な選挙協力方式を明らかにすると、場内には悲壮感が漂った。前原代表は「我々はどんな手段を使っても安倍政権を止めなければいけない。名を捨てて実を取る。その決断を皆さんにご理解いただきたい」と訴えた。前原代表の方針は結局、1時間ほどで承認された。前原代表は党代表として残り、公認交渉をするものの無所属で出馬する方針という。2009-2012年に執権した第一野党が、結成されたばかりの新党に事実上吸収されるという不名誉を甘受した決断だ。議員の離党ドミノ、低支持率で選挙で大敗するより、政権交代を名分に小池知事の人気に便乗する道を選んだのだ。希望の党との合流には民進党内の旧社会党系議員が反発していて、党は空中分解する可能性もある。
 今回の選挙で安倍首相と小池知事、そして選挙戦を揺さぶるゲームチェンジャーとして登場した前原代表はともに日本で有名な保守派リーダーであり改憲賛成論者だ。このため3人が主導する今回の選挙戦をめぐり「日本政治の保守化、右傾化傾向をさらに浮き彫りにする舞台」という分析が出ている。
 小池代表は保守中心の野党再編を図っている。自民党と対決するが、共産党(21議席)や旧社会党系とは手を組まない非自民-非共産路線だ。改憲と集団的自衛権行使を可能にした安保法に反対する民進党議員は受け入れない方針だ。小池代表は改憲に積極的な日本維新の会(15議席)とも選挙で協力する。
  民進党最大支援勢力の連合の神津里季生会長が希望の党を支持する点も小池代表には千軍万馬だ。小池代表・前原代表・神津会長は26日に会い、民進党と希望の党の合流を確認した。小池効果は世論調査で立証されている。朝日新聞の28日付の比例代表投票性向調査で希望の党は13%だった。現在のところ自民党(32%)の半分ほどだが、結党直後に2位になった。毎日新聞の調査では自民党29%、希望の党18%だった。
 自民・公明党は緊張する雰囲気だ。奇襲解散をしたところ、むしろ小池知事の勢力に意表を突かれる格好となった。安倍首相は衆議院解散直後、「選挙のため看板を掛け替える政党に、日本の安全、子供たちの未来を任せるわけにはいかない」と新党を牽制した。安倍首相と小池知事の政治生命をかけた対戦に注目を集まっている。 ≫(中央日報)

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