世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

ドヤ顔で遊説予定の晋三君、株価暴落で気力喪失、街頭演説急遽キャンセル 

2013年06月14日 | 日記
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●ドヤ顔で遊説予定の晋三君、株価暴落で気力喪失、街頭演説急遽キャンセル 

 本当に安倍晋三の側近たちのスケジュール管理は子供染みていてオモシロい。株価が上がれば“ドヤ顔”でメディア露出を増やし、株価が下がれば、口から出まかせの経済政策をアナウンスする。これは殆どお笑いの世界の出来事ではないか、と錯覚を起こしてしまう。843円も日経平均が暴落したと云うのに、記者クラブを通じて、世界同時株安の一言で済ますよう言論統制が加わった感がある。

 挙句に、もうクタクタで、薬と酸素で何とか体力維持をしている晋三君は、13日の木曜日の株価暴落で「ボクちゃん、金曜日の街頭演説はやめる!」とギブアップ宣言。サミットの準備で忙しい、と云うことで逃げおおせたようである。まぁマネタリストの言葉を真に受けて、おカネはジャブジャブ、徹底大企業優先に舵を切った以上、もう後戻りは出来ないのだから、堂々としていれば良いのに、生来の気の弱さが顔を出し、何とか心を鎮めようと、浜田に聞いたり、高橋に聞いたり、竹中に聞いたりしたが、イマイチぴんと来ない。そこで黒田に聞いてみたが、さぁその辺は市場に聞くのが一番ですし、浜田教授の御専門ですので…、なんて按配になっているのだろう。

 株価も下がったところで、タイミング好くか悪くか、「経済財政運営と改革の基本方針(通称・骨太の方針)」と云うものを決定したようだ。14日には閣議決定するらしい。詳細の情報が乏しいので、分析のしようがないが、“骨太な嘘”を明確に語り閣議決定すると云うことだろう。このような骨太の方針などと云うものは、常に実現した試しはないので、気にする必要もないだろう。ただ、世界に向かって、経済成長だけではなく、財政規律もチャンと守る方針だとサミットの席上で発言する為の閣議決定である。クダラン!

≪ 経済成長と財政再建、両立=健全化目標は堅持-4年ぶり骨太方針・14日閣議決定
 政府は13日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、「経済財政運営と改革の基本方針(通称・骨太の方針)」を決定した。方針には、経済成長と財政再建の両立を図る姿勢を明記。金融緩和、財政出動、成長戦略の「三本の矢」で日本経済をデフレから脱却させ、今後10年間の平均で国内総生産 (GDP)を名目で3%、実質で2%程度成長させることを目指す。骨太の方針の策定は約4年ぶり。
 安倍首相は会議のあいさつで「この方針では、停滞の20年を乗り越え、再生の10年を実現していく道筋が明確に示されている」と述べた上で、「諮問会議には政策を具体化していく役割を担ってもらいたい」と求めた。
 12日に取りまとめた成長戦略に続き、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の全体像がこれで固まった。成長戦略とともに14日に閣議決定する。今後の焦点は、これらの政策が具体的に実行できるかどうかに移る。
 政府は2015年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を対GDP比で10年度(6.6%)から半減させ、20年度に黒字化させるとのこれまでの財政健全化目標を堅持。その上で、目標達成に向けた具体的な道筋を示す中期財政計画を8月に取りまとめる。≫(時事通信)

 成長戦略を本気で継続し、プライマリーバランス赤字を半減させるシナリオなど、あるわけないだろう。仮に、それを確実に実現する方法は一つしかない。社会保障費の大幅削減しかあり得ない。しかし、いくら参院選後、3年間は無風だからと言って、年金受給年齢70歳とか、高齢者医療窓口負担3割とか、死亡消費税とか、国民イジメに徹しようと云う訳にはいかないだろう。つまりは、壮大で骨太な嘘の表明と云うことになる。ただ、この国は「嘘も方便」として受け入れる文化的土壌もあるので、事なきを得るかもしれない。

 案外、年内に合意する予定の「TPP」の批准に、自民党は希望を抱いているかもしれない。霞が関官僚が牛耳っている「統治機構」そのものが多国籍企業のパワーで破壊され、役人の権益の壁に風穴があけば、財政赤字がイイの悪いのと五月蠅いIMFや格付け機関の口封じと云う現象が起きるかもしれない。そうなれば、プライマリーバランスなんて関係ないし、経済成長の責任は企業側の責任に転嫁できる。最終的に、日本の国家像がどのようなものになるのか、それはTPP等々で、地球上を支配する多国籍企業に聞いてくれ。そんな世界が訪れるのかもしれない。

 そう言えば、安倍晋三が訪米、オバマの謁見に浴しながら、恭しくも素直に「TPP入らせてください」と発言した言葉に、耳を疑ったそうである。まさか、あの阿呆の巣窟と言われた民主党でさえ、「TPPは、あまりにも我が国にとって不利」と言って返事を延び延びにしていたのだから、耳を疑うのは当然だ。正直、杓子定規な不平等条約のアジェンダだけが知らされているだけのTPPへの参加を、嬉々として申し出るのだから、安倍と云う日本の右翼に警戒心も持ったのは想像にかたくない。…こんな調子で戦争を始める国なのだろう…、…危ない国家だ、やはり中国との繋がりを重視すべきだ…。そのようにオバマが思ったかどうか判らないが、TPPに関する情報は逐次中国政府に知らせることを約束したという。“メクラ蛇におじず”で参加の日本とは雲泥の差である。

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