7章~闇~

人の中に潜む闇が濃くなれば、その辺りに吹く風は変わる・・・

人は愚かだ・・・ 唯一無二この世界で自分達を自分達の力で殺めることが出来る生物だから・・・ それが 人の闇・・・


7章 ~闇~

  8月の青空の下、水無瀬と僕は新幹線に乗り、中国地方の山奥にある祖母の家に向かっていた...

光:空君のおばぁちゃんってどんな人?

空:ん~・・・ 元気でいいおばぁちゃん・・・かな?

           もうかなりの歳になるというのに、まだ薪割りをしているそうだ・・・

光:早く会って見たいなぁ・・・

         新幹線とは便利なもので、3時間ほど乗っていただけで本州を真横に横断した。

    大きな駅から電車を乗り継ぎ、小さな駅からバスで15分ほど・・・ 本当に山奥の、大きな平屋建ての木造建築が立ち                  並ぶ小さな集落が見えてきた・・・ バスが停車し、その地に降り立つと、新鮮な空気が僕らを誘った。

       この近くには、廃鉱と呼ばれる場所もある・・・ ここには毎年来ているが、いつも何か懐かしい感じがしていた。

光:わぁ・・・ 

空:いつ来ても歴史を感じる場所だな・・・ ここは・・・

       僕は、足元に落ちていた小石を広拾い、近くの茂みに思い切り投げ込んだ・・・が・・・

               避けされたか・・・ まだ樹の後ろには気配を感じる・・・

         水無瀬が、驚いたかのような表情でこっちを見ていたので 慌てて説明する・・・

光:どうしたの?

空:ん・・・ いや・・・ 

                 悪趣味な奴め・・・

空:翼、早く出て来いよ、

              樹の影から、綺麗な白髪をした少年が出てくる・・・ 

翼:空、お前すげぇよな・・・ 死ぬかと思ったぜ・・

         彼の手には、レンズの割れた小型カメラが握られていた...

空:ったく、趣味悪いなぁ・・・

           翼が、水無瀬の方を見る。

光:ぁ、あの、水無瀬 光と申します。 よろしく・・・

             翼も、明るく返す、

翼:もう聞いてるかもしれないけど、日比野 翼って言います、何もないとこだけど、ゆっくりして行きなよっ、

    ひとまず、ばぁちゃんの家に向かうことにした、ばぁちゃんの家までは山に続いている一本道を歩いて行けば5分                                                          くらいで着く・・・

   家の前に着くと、翼が大きな声で叫ぶ、 インターホンがないのでこうするしかないのだ。

翼:ばぁちゃ~ん、空が来たぞ~

       そうすると、家の奥から元気そうな老婆が出てきた・・・ 実年齢の割に全く老けた様子はなく、にこやかな笑顔をこちらに向かって飛ばしていた、 日比野 神奈 翼と僕の祖母に当たる人物だ・・・

神奈:おや、よく来てくれたね。 元気そうで何よりだよ・・・ おや そっちの女の子は?

光:ぁの、空君の同級生の水無瀬 光と申します、少しの間お世話になります、

神奈:はぃ、よろしくね、 ゆっくりしていきなよ、さぁ、上がんなさい。

      広い家だが、ほとんどの場所が綺麗に掃除されている、大きな・・・大きな平屋建ての木造建築は、この地域の歴史を物語っているようにも見えた。

   昼食を採った後、僕は、水無瀬と近くの廃鉱に行くことにした・・・ そこは、戦時中、旧日本軍の基地にもなっていたそうだ。  そこに行けば、何かがわかるかもしれない・・・ そう感じた・・

光:ゎ・・・ 暗いんだね・・・ 崩れてきたり、しない?

空:大丈夫だよ、さぁ、進もう・・・ 

     奥まで進むと、そこには一つの大きな石碑があった... 戦死した旧日本軍の人々の魂がここに弔われていた、石碑の中心には、黒水晶で作られた何かの紋章が美しく輝いていた・・・

光:・・・

空:ここ・・・ 戦争の時に、ここで亡くなった人達の墓なんだってさ・・・ 

  2人はそこで、黙祷を捧げた・・・ 

  一分・・・いや、二分くらい経った頃だろうか・・・?

       頭の中に、済み渡ったような声が響き渡った・・・


     光を持つ者よ・・・ 闇はすぐに迫ってきます・・・ 
       時とは止まる事無く進み続け、風邪はどこまでも優しくその場を駆け抜けます。
         もうすぐ、あなたは真の闇を目の当たりにします・・ それはどこまでも深くて、もしかすると何もかもを失ってしまうかもしれない闇・・・
            願わくば、光を導くように...  全ては風の流れのままに...



   僕はその場に倒れこんでしまった。 一瞬の出来事で、全身に力が入らない感覚だった。


        何が起きたんだろう・・・?  そればかり考えていた・・・


光:空君!?  大丈夫?


       自分では、立てそうにもない・・・


空:ぁ、あぁ・・・

       光を・・・導く・・・?


空:翼、頼むわ・・・

    仰向けのまま翼を呼ぶ・・・ 思った通り、岩陰には翼がいて、呼ぶとすぐに姿を現した


翼:しょうがねぇな・・・ 一体何があったんだよ? お前がこんな風になるなんて珍しい・・・

      翼に肩を借り、ひとまずばぁちゃんの家に着く事が出来た・・・ 


   次の日、すぐに帰らなければならなくなった・・・。台風が来るそうで、次のバスが最終になるらしい。
       あの場所にもう一度行きたいとは思ったけど。それはできなかった。


神無:台風なら、しょうがないやね・・・。  空、光ちゃん、受験頑張ってきなよ!

翼:来年も、待ってるからな!

空:あぁ、またな、

光:お世話になりましたっ、楽しかったです!


     僕らはバスに乗り、そして家に帰った・・・

        数時間後、家に着き、僕はベットに倒れこんだ



           もうすぐ眠れそうになったころ・・・ メールが来た…


   From 水無瀬
 
    TO 空

   本文 楽しかったねっ(≧▽≦)b
      空君が倒れちゃった時はびっくりしちゃったけど・・・
      大丈夫だった・・?


   From 翼
 
    to 空

   本文 ちゃんと家着いたかぁ?
      水無瀬って子・・・ お前には勿体無いよ(笑
      また、来年も来いよ!


    


      返信を打とうとした時、またメールが届いた…  今日は眠れそうにない・・




   From 輝
  
    to 紅羽

   本文 もう帰って来た頃か?
      おばぁさん、元気だったか? 未来も行きたがってたぜ(><b)
      あと、来週の日曜、神雷神社で祭りがあるんだってよぉ。
      花火大会の前にでも行ってみないか?



   From 蒼海

    to 空

   本文 来週の花火大会、いい場所取れたわよ(≧∀≦9)
      台風・・・ 残念だったわね・・・ 
      花火大会、水無瀬ちゃんも誘いなよ(≧∀≦)b


          




         メールを返したり、いろいろしている間に、夜が明けた…


   祭りの日はすぐにやって来た・・・ みんなで過ごした… 最後の夏休み・・・ 

         綺麗な花火と一緒に、その思い出はずっと続いていった…
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