3話~和泉杏奈の物語~








JuneBrideに憧れて








The First Name.美島 優





1章-Process


    





   ・・・あった、小さいメモ帳・・・。


       ピンク色のラインと、右下にコスモスが描かれてる。







  「えっと・・・。美島 優 っと・・・。」




   あぁ、でも・・・


     確か、これって誕生日も書かないといけないんだよねぇ・・・



誕生日知ってる っていうのは 結構な仲になってる気がしないでもない。



 こういうのはお約束・・・か・・。




   しかもさ、教えてくれた本人にこんな事聞いたら、私バカみたいじゃん・・。

 



そう言いながら、家でネットを見ていると、こんなページを見つけた。



  「全国1万人の男女から、成功事例多数! 『恋の魔法』!」



 (ナニコレ・・・ こういうのってほんとに成功事例とか来てんのかなぁ・・・。)


と言いつつ見てしまう。 こういうのは嘘でもほんとでも大好きなのだ。










(恋の魔法・・・か・・・)


  恋の魔法
  
    ・好意を持つ相手の戸籍に記入されている実名と、誕生日を書き。その下に自分の名前、誕生日を記入して、その紙を燃やすと、その相手と結ばれる。

    ・どんな紙に書いてもかまわない。

    ・異性であれば、どんな状況であってもそれは行使されるが、同姓に対しては適用されない。
 
    ・どちらか片方のみが、この契約を行使しても それは相手と結ばれるまでの時間だけであって、この契約はその後の事を保障しない。

    ・この契約は、自分が、自分の名前を書かないと執行されない。

    ・この契約を執行した後、一週間の間に、起こりうる全ての状況で「きっかけ」が発生する。 しかし、執行した者が、「きっかけ」を利用しないなら、この契約によって結ばれる事はできない。

    ・可能性としては極めて低い物ではあるが、両者がそれを同時に、同じ炎で燃やす事があれば、この契約は両者が死ぬまで持続する。

    ・上記の場合、両者の寿命は、書いた時点での両者の平均寿命をとって決められ、両者は 「同じ場所」「同じ時間」「同じ原因」で死ぬ。







 



   (・・・なんか、信じていいのか悪いのか・・・)



  それよりも重大な事に気付く・・・



     (「きっかけ」を作ってくれるだけ・・・か・・・。)


   自分で行動しないと・・・ だめなんだよね・・・ やっぱ。















2章-Birthday


 

  ぁ~


 美島君の誕生日・・・


   わっかんないよぉ・・・。




      それに・・・ 美島君の好きな人・・・












  ・・・もぉ、私らしくもない! しっかりしないと...




バイトに行く・・・


  「よぉ、おはよう。」


     「ぁ、おはよー」

  



   もう雑用も慣れてきたのに、まだ美島君とこうしてるのが夢みたいで・・・。






  そんな時、美島君が思いがけない事を言う・・・。











  「そういえば、和泉ってさ誕生日いつ?」



      「え・・・、6月18日だけど・・・?」










    え・・・? これってもしかして・・・。








  「あの噂さ、試してみようと思って・・・。 俺、和泉の事好きなんだ。」



       「え...?」




















  その時、私は目を覚ました。







   (ったく、夢かよ・・・・)


 



 
       (いや・・・)


 (そりゃ、夢だよね・・・。)








   「やば、バイト遅れる・・・。」








 私はその日、またバイト先へ向かった。












































3章-Who?


   






    さっきの夢が、妙に頭に残る・・・。



        あー・・・。変にリアルだし・・・。


   想像だけ広がってく・・・。









 もぉ、めんどくさい・・・。
    直接聞こう...









     そうすれば、彼だって・・・。












   「あの・・・美島君・・・?」



      「ん? どーした?」




   「その・・・、美島君ってさ・・・ 好きな人とかいるの・・?」



    ち、違う・・・。 何言ってんだ私・・・。


   誕生日聞かないと・・・。


  ・・・でも、好きな人いるなら・・・。








  ちょっと、諦めかけた私がいた。

      (美島君? ちょっとだけ・・・顔赤いよ・・?)




    「ん・・・ 俺は・・・ その・・・。」


  



  聞くしかない、そう思った。


    例え、結ばれるまででもいい。


      それでもいいから・・・。


 美島君と、一緒にいたい・・・。












  「じゃぁ・・・、誕生日、教えて・・・?」








    私も、顔が真っ赤になる・・。

     だめだ、言わなきゃよかった・・・。


  ここで振られたらどうしたらいいんだよぉ・・・。










       「えと・・・ 2月の6日だけど・・・」



  やたっ、誕生日聞け...
        「ん・・・ッ」




   次の瞬間、私の口がふさがれた...
          そう、彼の唇によって・・。



    少しして、互いの唇が離れる・・。


      二人とも 顔が真っ赤だ。





        「ごめん・・・。」

    「ぅうん・・」


      そりゃ、『何すんのよ!』って怒るのが普通なんだろう・・・けど・・。


  例え、順番が逆でも・・・。








  
   「俺さ・・・ 和泉の事、前から好きだったんだ...」


   だめだ、頭ん中真っ白んなっちゃってる・・。



  けど・・・言わなきゃ・・・。



     「わ、私も・・・。」









  もしかして・・・、これも...

   夢なのかなぁ・・・。












  「和泉・・? どしたの?」

     「ぁ、いや・・・ ぅうん...  なんか、夢みたいだなぁ・・・ って思って・・・。」



  
   私がそう言うと、彼は私のほっぺに手を伸ばして、軽くつまんだ。


       「い、痛ひよぉ・・ 優君・・。」


   夢じゃないみたい・・・ ってか、思わず私優君って・・・。



   「な? 夢じゃないだろ?」




    夢でもいい、楽しまないと損だよね




  「杏奈、これから いっぱい楽しい事しような!」







 ───噂なんか頼らなくたって、ちゃんと想いは通じた・・。
    

      大好きな人と歩む長い道のり。

   


   これから何を見てくんだろう───



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