たんぽぽの心の旅のアルバム

自死遺族です。赤毛のアンとプリンスエドワード島が大好き。自分史・旅日記・観劇日記・日々の思いなどあれこれと綴っています。

ミュージカル『フランケンシュタイン』思い出し日記(2)

2017年07月17日 | ミュージカル・舞台・映画
1月24日_久しぶりに日生劇場へ
http://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/7997d183962b5924b3b02dc2ec1f7fd4


6月11日_ミュージカル『フランケンシュタイン』思い出し日記
http://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/0e9d6cdadade840603c499b718a3adc3


ようやくまた、1月24日に観劇した『フランケンシュタイン』、断片的思い出し日記。先週公式ツィッターを辿っていたら、観劇したころは真冬のいちばん寒いとき。処刑された加藤さん演じるアンリが実験台に乗せられ、フランケンシュタイン博士によって命を吹き返してい行く場面、上半身裸なので寒いだろうなあ、風邪ひかないかしらと心配したことを思い出しました。今は真夏の一番暑いとき。半年が過ぎたんですね。

 「子供の頃の勘違いは、20才を過ぎても続いていました。身体と不釣り合いなデカい頭、縫い目のある皮膚、なぜか首にぶっといボルトが刺さったままの、あの有名な人造人間の名前を”フランケン”だと思い込んでいたのです。

「え、違うの?」と上演前の今、もしや気付きのお客様ーそうなんです、フランケンシュタインというのは博士の名前で、生み出された怪物には名前さえ付けられなかったのです。-そこに悲劇があります。

 イギリス版の原作”友情と愛”というテーマを大きく加味したこのミュージカルでは、怪物・・・いや、新しい命を得た友”アンリ”と呼ばれるはずでした。幼い頃、病で最愛の母を失った博士には、愛する人々のためには神への冒涜も恐れない強い意志があったのです。しかし結果、友は怪物になり、元の名を嫌い、博士の大切な人々を次々に殺害していきます。まるで、傲慢な人間に与えた罰のように。」

訳詞、森雪之丞(『フランケンシュタイン』プログラムより)


 1月24日のブログにわたしこう書いています。「人間の心には怪物が潜んでいる。今日の舞台でそんな内容の台詞が語られたと思います。魔物のように人間の中に潜んでいる色々な感情が交錯する舞台でした」。

 自分の記事を読み返しながら振り返ってみると、三年前の春『ラブ・ネバー・ダイ』を観劇したあとクソな会社との闘いとなってしまったことによって、図らずも普通に生活しているだけだったらたぶん知ることはなかったであろう人間の身勝手さ、傲慢さ、おぞましさを垣間見ることになったわたしが、こうして元気になってまた日生劇場で、この作品を観劇したことに意味があるのかもしれないなと思いました。人間とは勝手なもの、時として信じられないような傲慢さをもってしまうことがある。それが自分の保身のためとはかぎらず、なにかを守るためであったとしても、志あることにもとづていることであったとしても、わたしも含めて人間には傲慢さがある。いつもどこかに醜いものが潜んでいる。それが自覚できる、できないにかかわらず、人間には目をそむけたくなるような、なにかそんな部分が誰の中にもある。怪物として命を吹き返したアンリが、自分の命を蘇らせたフランケンシュタイン博士の妻を殺す場面は衝撃的でしたが、そこには人間の傲慢さに対する怪物の警告があったのかもしれません。怪物となって命を吹き返したアンリは、フランケンシュタイン博士の高い志に賛同し、博士を生かしたいと身代わりとなってギロチンにかけられて命をおとし、その命を博士は蘇らせたはずでしたが、アンリではなく怪物が蘇生しました。

 手術台の上に寝かされたアンリの体がぴくぴくっと動き始め、命を吹き返していく様は壮絶でした。加藤和樹さんの怪物のなり切り感、体現ぶりがすごかった。怪物として蘇生したアンリは窓を破って飛び出していき、行方が分からなくなってしまいます。怪物はアンリの心をおぼえていたのでしょうか。次々と人を殺していった怪物が、森の中で出会った少年(フランケンシュタイン博士の少年時代を演じた子役ちゃんが演じていました)に星空のもとで語りかける場面、やさしかったし、なんとも切なかったし、哀しかったし。最後に怪物の行方を追いかけ続けた博士と怪物は北極で対峙します。志高く神への冒涜もおそれることなく、命を蘇生した博士が、自分の傲慢さから生み出された怪物と対峙する場面。中川晃教さん演じる博士の表情には哀しみが漂っているようにみえました。

 観客にさまざまに大きく解釈をゆだねる舞台。どっと疲れましたがくせになりそうなところもあります。怪物を演じるのはかなりエネルギーがそがれることだったと思います。一幕と二幕で同じキャスト全く真逆なキャラクターを演じていたのも、なんだか人間の傲慢さをえぐっているようなところがあって面白いなと思いました。こんな作品を生み出す韓国という国を考えます。小西遼生さんと柿澤勇人さんの組み合わせもみたかったですがそこまで余裕がなく残念でした。

 わたしの言葉足らずでは、作品のウェットをほとんど書き切れておらずお粗末なかぎりの思い出し観劇日記でした。


(画像はすべて公式ツィッターより転用しています。)

一幕のフランケンシュタイン博士(中川晃教さん)



一幕のアンリ(加藤和樹さん)



一幕のフランケンシュタイン博士(中川晃教さん)とアンリ(加藤和樹さん)、
意気投合して酒場で酒を酌み交わしました。




一幕のフランケンシュタイン博士(中川晃教さん)とジュリア(音月桂さん)



子どものときから結婚を約束されていた二人は故郷で式を挙げますが、行方がわからなくなった怪物の存在に怯えるようになります。



一幕の博士の姉エレン(濱田めぐみさん)、
街の人々の誤解による冤罪で処刑されてしまいました。



一幕の博士の執事イゴール(鈴木壮麻さん)




二幕の怪物(加藤和樹さん)





怪物は少年に語りかけました。



二幕のカトリーヌ(音月桂さん)、男役モード全開でかっこよかった。





二幕の闘技場のフェルナンド(相島一之さん)とエヴァ(濱田めぐみさん)



二幕の闘技場のジャック(中川晃教さん)とエヴァ(濱田めぐみさん)



二幕のエヴァ(濱田めぐみさん)
情け容赦なく鞭を振るう姿が似合い過ぎていました。



二幕のエヴァとエヴァガールズ



二幕の闘技場の道化、イゴール(鈴木壮麻さん)、そうとは知らずにみていて終わってからキャストボードをみたときびっくり、なっとくでした。



日生劇場、千穐楽の舞台。



わたしが観劇した数日後に、クマカレーなる缶詰が販売されたようです。
二幕で怪物が「クマ、おいしい」っていう場面があったからでしょうかね。




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