脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

シルバー専科日和ー大ボケ介護のエキスパート

2005年11月11日 | 米沢市「なごみの部屋」の実践

P506iC0008454412 一言で言えば、通所介護施設。勿論ヘルパーさんや訪問看護の体制も整っています。ボケがあっても、「できるだけその人らしく生きていってほしい」という思いをもって、永田則子さんが、個人的にはじめたのです。
永田さんは、大きな施設の総婦長という立場でも、実践を積んで成果を挙げましたが、
「自分のやりたい方法で、ボケた人の世話をしたい」という希望を実現させてしまうところがまさに永田さんの真骨頂です。天の恵みのように競売物件が入手でき、最初の施設を立ち上げたのが12年12月。 「付いて歩けば散歩 」「一緒にやればできることがたくさん」と事もなくいいますが、いろいろ大変なことがあったことは想像に難くありません。

家族の負担を軽くし、悩みを共有することはいとわないけれど  家族の協力が得られ、家庭と日和と両方で見ていくことがポリシー。

在宅のまま最期を迎えさせてあげられた事を職員の方々が喜びとして話されていました。

P506iC0008651042さまざまな出来事を、笑い飛ばしてしまう永田さんは魅力的な女性です。仏壇の上に亡くなられた方の写真が飾ってありますが「『あれ、私の写真がないねえ。私のも飾って』っていうから『ちょっと早いんじゃないの。今度ね』っていってあげるのよ。そして一緒にチーンってねP506iC0008585505

露天風呂もありました。庭のバラ(すべて挿し木で増やしたそうですが)の花びらをたくさん取って、なんとバラ風呂。
写真に取ると、首まで浸かってるために別のシーンに見えて困るそうです。喜ぶ人ともったいないと怒る人といるそうです。(この写真は利用者ではなく優秀なスタッフです)

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囲炉裏もあります。
くつろいで、昔仕事をしてくれる方が多いそうです。(目は離せませんがP506iC0008323327

2軒目は15年10月オープン。そのくにみのマスコットは
シーズー犬のルーとノノ。スタッフの栄子さんと一緒に出勤するのですが、利用者と同じように、ここは私の居場所と思っているようです。

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くにみの前の畑です。
上手に畑仕事をしてくれて(目は離せませんが
収穫は皆さんで楽しむのだそうです。

永田さんの対応は、「もしもボケたら、ここで暮らしたい」というほど自然なやさしさを感じさせてくれます。
「大ボケのどんなタイプでも大丈夫ですか?」という私の質問に、ちょっと黙った後で「ええ、時間がかかる人もいるでしょうが、落ち着いてすごしてもらえます」

その永田さんが、「ボケは予防が一番。私たちはボケてもその対応はできるけど、でも、誰だってボケない方がいいでしょう。本人も。家族も。財政的にだって」さすがエイジングライフ研究所とおんなじ主張をされました。

「シルバー専科日和」や「なごみの部屋」が、地域へ対して認知症予防講演会を企画する・・・この動きはちょっと先駆的、感動的です。