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米国は北朝鮮の核・ミサイル地下要塞の深度・構造を掌握していた!中・露・北は「核の闇市場」の会員だ

2017年06月19日 08時45分36秒 | 国際・社会
 権力者、とりわけスパイ出身とあれば、秘密は墓場まで持っていかねばならない。ところが、へ理屈をこねると、うっかりと漏らしてしまう愚を犯す。ソ連時代、KGB(ソ連国家保安委員会)の紛うことなきスパイであったロシアのウラジミール・プーチン大統領もそうであった。賢いはずのプーチン大統領は1日、日米韓が北朝鮮の核・ミサイルの脅威に備えミサイル防衛(MD)網を構築・強化している情勢を念頭に、こう述べた。

 「イランの核を口実にした欧州でのMD配備と同じ欺瞞で、北朝鮮側に全く問題はない」

 プーチン大統領は、「日米韓のMD網がロシアのミサイルや航空機に対抗した兵器で、ロシアの安全保障戦略にとりマイナスになっている」と言いたいのだろう。まともな政治家は普通、米国のレックス・ティラーソン国務長官のように「(核・ミサイル開発を止めない)イランは北朝鮮と同じだ」と批判する。が、プーチン大統領には、「北朝鮮とイランをかばわなければならぬ内実を抱える」。

 北朝鮮とイランの間の核・ミサイルを含めた兵器や軍事技術・部品の密貿易は今や公然の秘密とはいえ、プーチン大統領が口にすると生臭いことこの上ない。核・ミサイル開発で連携する北朝鮮とイランそれぞれに、開発技術を伝授したのは他ならぬソ連→ロシアだったからだ。

 詳細は後述するとして、北朝鮮とイランの交流は核・ミサイル&関連技術だけではなく、核・ミサイル関連施設にまで及んでいる、と筆者は観測する。一例を挙げれば、地下要塞の築城術。北朝鮮とイランの核・ミサイル施設は地下深くに建設され、米空軍の空爆を防御する。しかも、時間の経過とともに地下施設は補強され、強度を増している。

 北朝鮮・イラン側に裏付ける情報はないが、地下要塞を破壊する米軍が保有する《地中貫通爆弾=バンカーバスター》の性能の進化過程が「傍証」となる。

 そもそも、軍用機や潜水艦を敵の攻撃より防護する掩(えん)体壕を撃ち抜く地中貫通爆弾=バンカーバスターは第2次世界大戦(1939~45年)時には実戦投入されていたが、イラクのクウェート侵攻で勃発した湾岸戦争(1991年)でも、イラク軍の地下司令部を無力化すべく使用された。


20階建て鉄筋ビルを貫通して爆破する「大型貫通爆弾=MOP」

 しかし、北朝鮮とイランが進める核・ミサイルの脅威が高まると、従来の地中貫通爆弾では地下施設に対して破壊力不足だとの実験・シミュレーション結果が判明した。そこで開発した切り札が、格段に大きな破壊力を有す《大型貫通爆弾=MOP》である。

 米空軍のB-2ステルス戦略爆撃機の弾倉に搭載されるMOPは、1万メートルの高高度で投下され、猛烈な重力加速度を付けて落下する。弾頭部分は、弾着時の強烈な衝撃に耐えるように高強度鋼を鍛造して仕上げている。GPSや慣性航法装置による自律誘導で、発射された爆弾の半数が目標の2メートル範囲内に着弾する。

 貫通力は、一般の分譲マンションが使用する鉄筋コンクリートの強度に比べはるかに硬い標的を相手にしても、60メートル(20階建てビルに相当)も「深掘り」する。その倍の強度=超高層マンションの基礎部分の柱に使われる鉄筋コンクリートでも8メートルを突き進む。標準的な硬岩なら40メートル下まで達する。限界深度に到達後に起爆して、地下施設を吹っ飛ばす。

 繰り返すが、対する北朝鮮やイランの核・ミサイル施設は地下深く、鉄筋コンクリートや硬岩、鋼鉄などを巧みに組み合わせて構築されている。しかも、時間の経過とともに地下施設は補強され、強度を増している。

 従って、「克服しなければならない課題」は多数残っている。だが、「克服しなければならない課題」は着実に「克服」されているもようだ。

 大型貫通爆弾=MOPのパワー・アップ費&生産費や、MOPのプラットフォームとなるB-2ステルス爆撃機の改修費について、米国防総省は2000年代に入り近年でも頻繁に請求→認められている。

 何を意味するのか? 

 米国防総省がMPOのパワー・アップ費&生産費やB-2ステルス爆撃機の改修費を請求する時期は、イランの核・ミサイル施設の増改築と連動しているのだ。だとすれば、米国はイランの核・ミサイル地下施設群が増改築を重ねる度、深度や構造、施設の素材…など、空爆に必要な諸情報を掌握していることになる。各種軍事衛星や潜入スパイの情報+イスラエルの軍&諜報機関との情報交換などが、主な情報源だ。

 今では、イラン・フォルドウの山中に在る施設は80メートルの高密度花崗岩層で護られている。ただ、最新型のMOPの方も、フォルドウの地下施設を葬れるほどパワー・アップを遂げた。

 一方、北朝鮮の地下施設情報に関しては、イランほどの厚みは当初なかった。米国などNATO(北大西洋条約機構)加盟国の危機意識の差と言ってもよい。

 振り返ってみれば、米国は北朝鮮による核開発の危険性が指摘されて以来、ビル・クリントン~ジョージ・ブッシュ(息子)~バラク・オバマの各政権が北朝鮮に核開発の放棄か凍結を求めてきた。3政権=24年の間、国連&関係国の経済制裁や、ヤル気のない中国に頼った6カ国協議を継続したが結局、北朝鮮に核・ミサイルの開発時間を献上するだけであった。

 クリントン大統領は軍事攻撃を計画したが、北朝鮮の反撃で大きな被害がシミュレートされ腰を引いた。ブッシュ大統領も「悪の枢軸」と罵倒し、テロ支援国家に指定したが、自ら取り下げた。オバマ大統領に至っては、「戦略的忍耐」を主張し、軍事力行使の完全放棄を宣言する愚を犯した。

 オバマ政権は政権の最終版に入って、ようやく北朝鮮の脅威に気付いた。昨年11月の政権引き継ぎ会談で、当時のオバマ大統領は大統領選挙を制したドナルド・トランプ次期大統領に「米国の最大脅威は北朝鮮」だと、自戒を込めて伝えた。米国防総省も引き継ぎ直前、秘中の秘たる《地中貫通核爆弾B-61タイプ11》の模擬弾投下試験を超異例にも公表。大統領選で激突していたトランプ候補とヒラリー・クリントン候補に対し、暗に覚醒を促した。実際に、トランプ政権が描く対北戦略の優先順位は高い。

 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の秘密居所は地下150メートルともいわれ、MPOですら荷が重い恐れがあるが、B-61であれば確実に粉砕する。爆発威力を抑えれば、地下での起爆であり核汚染被害も局限できる。

 現時点では、間違いなく北朝鮮の「地下施設情報」は、イランの同種情報に近付きつつある。否、「地下施設情報」ではなく「地下施設情報と、その分析」と言い換えたい。イラク並みではなかったものの、米国は当然ながら、軍事衛星などで北朝鮮を継続監視してきた。30センチ以下の動く対象を捉える偵察衛星は移動式発射台のワダチをさかのぼり、格納トンネルを特定する。

 軍事利用している衛星の種類には資源探査型があり、地質構造・地表温度を識別して、地下施設・坑道の構造や深度が一定程度判別可能だ。

 こうして長年蓄積し続けた膨大な量の偵察・監視資料を精緻に総合的に再分析する。すると、見えなかった地下施設が浮かび上がる。

 例えば、地下施設建設前と建設後で、地上地形がどう変化していったか/地形変化のスピード/掘削機の能力割り出し/トラックで運び出される土砂の量/トラックで搬入されるセメント・鉄骨・鋼板などの量/労働者数…など。

 地下施設といえども、兵器や技術者、軍人が出入りする出入り口は絶対に必要だ。換気施設も然り。絶好の監視対象であり爆撃ポイントになろう。 

 北朝鮮も米国の能力を知っており、地下要塞の対空築城術&建材はじめMOPの諸元・要目…など、MPO対策をめぐりイランと情報交換しているはず。


中国・北朝鮮・イラン・ロシアは「核の闇市場」の会員

 さて、冒頭示した通り、プーチン露大統領が「北朝鮮とイランをかばわなければならぬ内実」を明らかにしたい。

 ソ連は1965年、北朝鮮との間で原子力研究協定を締結し、発電容量2メガワット級の実験用原子炉1基を北に提供した。北朝鮮は1974年、ソ連製原子炉の8メガワット級への拡充に成功。1985年には、両国の間で1500メガワットの高出力原子力発電所建設協定が結ばれた。

 北朝鮮は金日成総合大学と金策工業大学に原子力工学部を設け、相当数にのぼるの留学生をソ連に派遣し、核科学者を育て上げた。ソ連崩壊(1991年末)に伴う独立直後のウクライナに所在した核融合研究所で、数百人が研修を受けていたとの関係者証言もある。かくして現在でも、北朝鮮国内の核開発指導部は、ソ連やウクライナへの留学組で占められる。

 加えて、ソ連崩壊で失業した軍や研究機関の核科学者らが高い報酬・待遇でリクルートされ、北朝鮮に大挙(一説には200人規模)してやってきた。

 イランの首都テヘランにも、ロシアの科学・技術者があふれていた時期がある。ソ連崩壊後のロシアも経済難で、破綻状態だった原子力エネルギー省の技官や大学・研究所の科学者は簡単にイランの要請を受けた。以降、ロシアは欧米の度重なる中止要求にもかかわらず今なお、イランへの原子力開発を密かに支援している。

 以上、ソ連→ロシアのプーチン大統領が図らずも漏らしてしまった、北朝鮮やイランとの「危ない歴史」をお復習いしてみた。北朝鮮とイランの間にも「危ない歴史」が横たわる。

 ロシア&ウクライナの核・ミサイルの科学・技術者の中には、北朝鮮とイランの2カ国を渡り歩いた「つわ者」がいる。パキスタンの核技術者アブドゥル・カディール・カーン博士も「核の闇市場」を構築し、核製造技術を両国にも売り渡した。パキスタンでは「核兵器開発の父」とも呼ばれている。彼らのような「危ない外国人」が両国の核・ミサイルに関する密貿易を橋渡した可能性は否定できない。現に、北朝鮮とイランは、核・ミサイルのソフト&ハードウエアを互いに融通し合う補完関係を形成する。

 既に1980年代、北朝鮮は5億ドル分のミサイルとウラン採掘用重機などをイランに輸出した。契機はイラン・イラク戦争(1980~88年)で、イランはイラクが発射するスカッド・ミサイルの攻撃にさらされていた。対するイランは戦争中の1983年、北朝鮮と協力協定に調印しミサイル開発技術を学習。87年に入るや、北のスカッド改良型ミサイルを100基以上購入し、イラクに撃ち込んだ。

 イラン製ミサイル・シャハブ3は北朝鮮のノドンを基に開発された。イランのシャハブ5は北のテポドン1/2のコピーか改良型。米紙ワシントン・タイムズは2000年、1999年11月21日に平壌国際空港からイラン航空のボーイング747貨物機でノドンと同系のエンジンが運ばれたと報じた。テポドンはノドンの技術を利用したエンジンを採用している。

 2013年2月の北核実験に、イラン側の要請でイラン人核・ミサイル科学者が立ち会い、数十億円相当の対価を北朝鮮に支払ったとの米誌報道もあった。今年1月にイランが発射した中距離弾道ミサイルはムスダンと同型と考えられているが、確かに北朝鮮は十数年前、イランに20基分のムスダンの部品を供給している。イランには、金日成総合大学に留学した技術系閣僚も現れた。

 見返りに北朝鮮は2009年頃、盛り土でカムフラージュされた3層のコンクリート構造を持つイラン・ナンタツのウラン濃縮地下工場に、50数人の核・ミサイル技術者を極秘訪問させている。イラン国内で弾道ミサイル発射実験も行い、イランよりウラン濃縮技術と設計図を得るなど、軍事交流を深化させた。

 ところで、今回は触れなかったが、中国の北朝鮮やイランへの「核・ミサイル支援史」も長く濃い。中国に北朝鮮にイランにロシア。ユーラシア大陸の東西で「地球の平和」を乱している。もっとも、4カ国は大気圏を突破する軍事用ミサイルも盛んに飛ばしており「宇宙の平和」も乱している。
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