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権勢を誇る王岐山氏の「勇退」狙う習近平氏、決着は秋の共産党大会だ

2017年07月13日 08時34分16秒 | 国際・社会
 今月3日、中国共産党中央規律検査委員会の王岐山書記は北京で「貧困扶助における監督・問責工作のためのテレビ・電話会議」を主催した。

 会議の趣旨は、党中央が全国で展開している「貧困扶助事業」において、中央と各地方の幹部たちがきちんと役割を果たしているかどうか「監督・問責」するためだ。参加者は中央・地方の党規律検査委員会と、全国組織を持つ国家監察部の幹部である。

 2つの組織は両方とも王氏の管轄部門だから、全国の部下たちを集めて「貧困扶助事業」への関与を命じ、ハッパをかけたわけである。

 しかし、王氏は普段、会議をめったに開かない。「貧困扶助の監督・問責」という、さほど重要でもないテーマのために全国会議を開いたのは一体なぜか。

 さらに驚いたのは会議の規模だ。その日、全国で3千以上の会場が設置され、12万人余りの幹部たちが出席したのである。

 ここまでやったら、「貧困扶助」うんぬんよりもむしろ、王氏が全国にいる部下たちを一堂に集めて、自分自身の権勢をアピールしたかったのではないかと思われる。

 彼は一体何のためにこのような実力誇示に出たのか。それはおそらく、今年春以来の「王岐山疑惑暴露事件」と大いに関係があるであろう。

 共産党政権上層部と深い関係があるといわれる投資家の郭文貴氏は今年4月にアメリカに亡命し、王氏とその親族にまつわる「スキャンダル」や「腐敗問題」を次から次へと暴露していった。王氏の妻と妻の妹が巨額な不正資産を持ち、米国籍までを持っているという。そして王氏は私生活の面でも権力を利用して複数の女性と関係をもち、隠し子もいるというのである。

 郭氏が暴露した数々の裏話の中で、もっとも衝撃だったのは、習近平国家主席が、盟友であるはずの王氏一族の腐敗をひそかに調べるよう部下の公安部副部長に指示した、という話である。

 真偽はまったく不明だが、4月19日、郭氏が米政府の海外向け放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」でこの話を言い出そうとしたとき、放送が直ちに中止された事件があったから、郭氏の暴露はまんざら嘘ではないことが推測できよう。真実の部分を含めた“殺傷力のある暴露”だからこそ、それを恐れた何かの勢力がVOAに圧力をかけて放送を中止させた、と見ることができるからだ。

 つまり、郭氏による一連の「王岐山疑惑暴露」の黒幕は習主席である可能性が十分にある。そうすると、習主席は今、自分の盟友として腐敗摘発に尽力してきた王氏を切り捨てようとしたことになるが、中国流の権力闘争の習わしからすれば、それもありうる話である。

 王氏はこの4年間、規律検査委員会という超法規的な党機関を用いて党と政府の幹部たちの腐敗を次から次へと摘発し、大勢の高官を葬り去った。その過程で、王氏は共産党幹部全員の生死を握る恐ろしい力を手に入れ、習主席をもしのぐ権勢を誇ることになったのである。

 こうなると、早いうちに王氏を政治的に葬り去ることが習主席の利益になる。しかも習主席にとって、腐敗摘発運動で自らの権力基盤を固めるという目的をすでに達成した今、王氏はもはや無用の長物なのだ。

 だからこそ、習主席は王氏のスキャンダルを暴露させることによって彼を「勇退」に追い込もうとしているのだろう。それに対抗して、王氏は前述のような実力誇示の行動に打って出たのではないかと考えられる。

 習近平VS王岐山の闘いは今後、中国における権力闘争の基軸の一つとなっていくだろうが、決着がつけられるのはおそらく、今年秋の共産党大会であろう。
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