C'est la vie.

人生ままならぬもの。成り行き任せか、C’est la vieか。電子のカオスの中で思いが遂げられたらと思う今日この頃。

あのキスの意味は?たくさん食べて観光したい、映画ボンジュール、アン

2017-08-17 23:39:14 | Weblog

 欧米の人たちのキスのお作法を知っているわけではありません。しかし夫でも恋人でもない人物で、口説きを拒否しているような相手に、口を開いてディープキスのようなキスをするものなのかしら?それとも、そのキスによって女性の心の動きを表現しているのか?そんな妙なことを感じたのが映画「ボンジュール、アン」でした。ゴッドファーザーのあのフランシス・フォード・コッポラの奥さん、エレノア・コッポラの監督作品。主演はちょっと年取っちゃったなあのダイアン・レイン(アン)です。


 テレビ番組で大人の恋愛ドラマと紹介されていましたが、特に興味があったわけではありません。惹かれたのは、フランスの各地を観光し、美味しい物を食べている姿が気になったからでした。でもいざ見ようと思ったら、首都圏といえども上映館が少ないのです。東京の都心部だと日比谷のTOHOシネマズ シャンテぐらいしか見当たりません。これがディズニーなどの映画だったら、そこら中のシネコンでやってるはずなのに。そんなこともあってか平日の午後にもかかわらず、客席は結構埋まっていています。もちろん女性客が圧倒的に多いですけどね。

美味しそうなチーズ、旧ローマ時代の観光地

 アンが夫の友人のジャックの車でカンヌからパリに向かう際の出来事が話の中心。ジャックがアンを口説いていくのですが、たぶん、私以外にはストーリーが重要でしょうから、へーっと思ったシーンをいくつか取り上げます。ランチに入った高級レストランで、出てきた生ハムとメロン。ドライブで見えてきたのはセザンヌの絵で有名なサント・ヴィクトワールの山なみ。あたり一面は、あざやかな色のラベンダー畑。でも、アンはよく知らない。へえー、アメリカ人は印象派好きと思ったけど、そうでもないのね。

 ローマ時代の地域という呼び方がそのまま名前になったプロヴァンス。古い城にローマ人の作った水道橋。2000年ぐらい前に作られたもの、あー、見てみたーい。ヴィエンヌにあるホテルのレストランでは、うまそうなワインが並び、デザートに至るまですさまじい食欲です。やっぱ外人さんの食欲はすごいわ。

ヴェズレーの大聖堂、監督の思い入れ?

 ローヌ川のほとりでは、マネの描いた「草上の昼食」。チーズ、パン、ぶどうなどが並びます。ジャックがホテルから持ってきたというけど、いきなり用意したら、結構高そうだけど。リュミエール兄弟の研究所に寄った際は、ものすごい種類のチーズが並ぶフランスで一番という市場を歩き、リヨン郊外のレストランではエスカルゴ。アンは苦手のようだったけど。

 ヴェズレーで訪れたのはサント=マドレーヌ大聖堂。十字軍遠征の出発にもなっています。ここで女性らしいエピソードが展開しますが、うーんここでその話かって感じ。エレノア・コッポラは何か思い入れがあるのかなあ。

プジョーにライカ、ユーチューブ

 ローマ市内の有名観光地ばかりでストーリーが展開したオードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」ならぬ「フランスの休日」。出演者の年齢も上だけど。最近の映画らしく、あえて商品名が分かるような小道具が出現します。その1つがオープンカーのプジョー504。もう一つがライカのコンパクトデジカメです。プジョーは1980年代半ばに生産中止になった古い車。いかにもそんな雰囲気を出していますが、いわゆる名車のうちには入らないようです。

 途中で壊れて、アンが「ユーチューブで見た」という、ものすごい直し方をしますけど。車社会のアメリカ人女性らしいエピソード。遊び人のフランス人男はほとんど役立たず。でも、日本だとどんな監督や脚本家も思いつきそうもないお話です。カメラはライカCといわれるタイプ。WIFIに28~200ミリのズーム搭載という今風のタイプ。amzonで見ると、8万4000円もする高級コンデジでした。


なぜかアンの口は半開き

 さて冒頭で取り上げたのはパリの部屋に着いたアンにジャックが迫るシーン。抱きしめてキスをしますが、アンは両手で押しとどめる格好をするものの、顔を背けたりしません。あれあれと見ていたら、アンの口は半開き。拒否なら口を固く閉ざすはずというのは、日本人の発想なのかな。2人の関係は今後どうなっていくのか。でも、そんなことより、美味しそうな料理と観光地めぐりで十分です。

なんてことを書いていたら、映画『ボンジュール、アン』タイアップメニューを
出しているレストランを見つけました。

コメント
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