茶々丸オヤジの「毎日が美びっとカルチャー」

アートショップ店主・茶々丸オヤジの美的カルチャーコラム。アート・シネマ・グルメ・スポーツなど色々と語ります。

映画・永い言い訳

2016年10月18日 | 【映画・ドラマ・演劇】

西川美和監督の同名小説を自ら映画化した作品「永い言い訳」を観賞しました。

 

直木賞候補にもなった同名小説を監督自身が映画化するのは、ごく自然の流れとは思いますが、今回はそうした背景も相まって、期待感は高まりました。一言で言えば完成度は今までの作品以上だと思います。

物語は、本木演じる人気小説家の津村の妻と妻の友人がバス事故で亡くなり、残された津村と妻の友人家族の出合いと交流の中で、不倫相手との密会中に起こった不慮の事故で悲劇の家族を演じ続けなけらばならなくなった津村に希望の光が差し込んでいく様を描いています。

主演は本木雅弘は、2008年のおくりびと以来の主演とあって、その演技振りを注目して見てましたが、人気小説家であっても、美容師である妻の支えられているコンプレックスにさいなまれている二面性を持った男を時に激しく、時にクールに演じていて実力派俳優の道を確実に歩んでいることを実感しました。

また、今回の作品において大きな収穫は、津村の妻の友人家族を演じた夫の竹原ピストルと息子と娘の二人の子役だと思います。夫を演じた竹原は、生命保険会社のCM曲で「よー、そこの若いの」で知られるミュージシャン。有名中学受験を目指す秀才の息子とまだ幼い娘の子育てに悩むトラック運転手をストレートな感情表現と素朴さに好感を持ちました。また、二人の子役の演技は、今の作られた演技力とは違う、心の奥底に迫ってくる力があり二人の演技に自然に涙が流れきました。

突然の死を通じて、夫として家族として再び愛を取り戻そうとする姿は、たとえるなら清らかな清流からよどみのある濁流へと進み、やがて海原へと溶け広がるように愛のかたちを変化せた、今でない観たことない愛の物語を綴っています。

 

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