茶々丸オヤジの「毎日が美びっとカルチャー」

アートショップ店主・茶々丸オヤジの美的カルチャーコラム。アート・シネマ・グルメ・スポーツなど色々と語ります。

哀悼・小林麻央さん ブログが紡いだ絆

2017年06月24日 | 【コラム・読書】

昨日の小林麻央さんの突然の訃報には、誰もが驚き、ニュースを知った人は、夫の海老蔵さん共に悲しみを共にしたと思います。

病と闘い、海老蔵さんや姉の摩耶さん、家族の励ましの言葉や姿がワイドショーで紹介されてましたが、ブログに綴られた夫婦の絆に誰もが心を動かされてたと思います。

僕もこうしてブログを書いているのですが、次から次へと新しいSNSのツールが生まれる中、ブログというツールが、二人の絆の記録して使われたことには、大きな意味があると思います。

それは、ツイッターやフェスブック、インスタグラムなど、その瞬間を届け、過去を振りかえることが少ないツールに対して、ブログは過去、現在、未来をつなぐ日記としての意味合いが強く、二人をつなぐ絆の役目をはたしていたように思います。また思いのたけを十二分に伝えることが出来るのがブログであると痛感しました。

海老蔵さんのススメではじまった麻央さんのブログ。その在り様は違っていても、二人の絆をつなぐ道具であり、そのブログを通じて励まさされ、明日への希望になる手紙のように感じます。

 

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DVD 新宿スワンⅡ

2017年06月22日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。綾野剛主演の人気コミックの映画化続編「新宿スワンⅡ」です。

 

新宿スワンの魅力は、コミックのキャラクターを投影した個性的な俳優を起用しているところ、キャバクラのスカウトマンという、今まで日の当たらない場所にスポットを当てたところに魅力、また、闇金ウシジマくんにも通じるのですが、隠れた過去がキャラクターの存在感を強くしてるところが好きです。

今回も園子温監督がメガフォンをとりましたが、前作と比べて横浜が舞台のなのか、かなりスタイリッシュな感じがして、前作と比べても華やかさが増しまたが、前作では、綾野演じる龍彦と沢尻エリカ演じるホステスとの恋模様や山田孝之演じる秀吉との闘いなど龍彦の存在が薄れ、今回は、浅野忠信演じる横浜のスカウト事務所ウイザードのドン滝と新宿バーストの幹部、関との過去の因縁を中心に、新宿対横浜のスカウト戦争が繰り広げられます。久しぶりに凶悪な男を演じる浅野忠信の存在感が秀逸でした。

また、縄張りを巡る暴力団との絡みもあってか、少々Vシネマ寄りの演出もあって、Vシネファンにも楽しめる内容だと思いました。

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映画 22年目の告白−私が殺人犯です−

2017年06月21日 | 【映画・ドラマ・演劇】

『22年目の告白−私が殺人犯です−』写真001

入江悠監督、藤原竜也、伊藤英明、中村トオル出演の映画「22年目の告白−私が殺人犯です−」を観賞

 

今回の作品は、韓国映画の「殺人の告白」のリメイク版の一面もあり、その違いを検証すべく観賞しました。

検証の点では、オリジナルの韓国作品とは筋道は同じでも、まったく違うコンセプトとラストで、オリジナルを観ずとも十二分に楽しめる作品です。個人的には、今回の作品の犯人は予測でき、そこから逆算してどのような形で辿りつくかが興味深かったです。

あらすじは、テレビやメディアでも紹介されてますので、簡略すると藤原竜也演じる時効を迎えた連続殺人犯が、手記を出版。犯人を追っていた伊藤英明演じる刑事と被害者家族等と再び対峙するなか、事件は新しい展開へと進んでいきます。

韓国オリジナルでは、刑事と被害者家族の犯人への復讐劇を中心に展開されるのですが、日本版では連続殺人犯の心理描写と日本の法体制に焦点をあてることで、サスペンスの要素が強くなり、作品としての濃密度は今回の作品の方が上のように思いました。その点でも入江監督の人間描写と共同脚本の平田研也の手腕が光ります。

また、藤原竜也の静と伊藤英明の動の演技に、今回キャスター役で出演した中村トオル、被害者家族の一人として出演した早乙女太一にも注目してみてほしいなと思います。

リメイク作品は、オリジナルを超えることが出来ないのが、個人的には持論ですが、日本という社会と日本人としてのアイデンティティーがうまく生かされた今回の作品は、オリジナルと並べて論ずることは出来ない秀作です。

 

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映画 武曲 MUKOKU

2017年06月19日 | 【映画・ドラマ・演劇】

熊切和嘉監督、綾野剛、村上虹郎が共演の映画「武曲 MUKOKU」を鑑賞

 

芥川賞作家、藤沢周原作を硬軟交えたマルチな作品で人気の熊切和嘉監督による剣道活劇。剣道の世界で育ち剣を捨てた男と死に急ごうとする青年との交流を通じて再生のドラマが描かれてます。

母を亡くし、ある事件がもとで植物人間となっている殺人剣の異名を持つ父。酒に溺れ自堕落な生活を送る綾野剛演じる研吾。ラップをリリックが好きな高校生、村上虹郎演じる羽田融は、研吾の師である剣道部の顧問から剣道を教わりのめり込んでいきます。二人の出会いは死に急ぐもの者として、ついに対決に向かうというもの。

綾野と村上の雨中での格闘シーンは圧巻で、剣道の技を超えた狂気が伝わってきました。また、役を演じることにストイックなことで有名な綾野の鍛えられた肉体美に、作品への意気込みが感じられました。

柄本演じる禅僧で剣道部の顧問から語られる剣の極意、凄まじい過去を持つ小林演じる父と研吾の親子関係など、剣を通じて人間の業がひしひしと伝わってきます。

館内は、綾野ファンと思しき女性がほとんどでしたが、男性にも、ぜひ鑑賞してほしい思う秀作です。

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DVD PK

2017年06月18日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ラージクマール・ヒラニ監督と、アーミル・カーンが再び組んだヒューマンコメディ―「PK」です。

きっとうまく行くの監督と主演が再び挑んだ作品は、前作を上回るスケールに笑いと感動を巻き起こす作品です。

留学先で失恋を経験して、インドに帰りテレビレポーターとして働くジャグ―。ある日、黄色いヘルメットをかぶり、ラジカセを掛けた奇妙な格好で黄色いチラシを配る男PKに出会い、彼をレポートすることに。神様を捜しているというPKに出会ったことで、ジャグ―とPKの運命が目まぐるしく進んでいきます。

宗教大国インドのタブーに挑んだ本作は、インド映画の特色である歌とダンスのミュージカルとインド社会の背景に鋭く迫るヒューマンドラマの二つの要素を巧みに組み入れながら2時間半のロング作品にも関わらず、ノンストップの笑いを取り入れ全編飽きの来ない作品に仕上げてます。また、リアルと想像の世界が同時進行で進む内容もインド映画ならではの演出です。

今の時代ワールワイドで、様々な作品の観賞が可能な今、インド映画が世界に巻き起こしているパワーは、今も変わらないと実感できました。

 

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DVD シークレット・オブ・モンスター

2017年06月17日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。美少年が独裁者に変貌を遂げる戦慄のミステリー「シークレット・オブ・モンスター」です。

 

1918年にヴェルサイユ条約締結のためにフランスの赴任してきたアメリカ政府高官には、女の子と見間違うほどの美少年と信仰心の熱い妻がおり、その美しさとは裏腹に、教会に来た人々に石を投げたり、食事も偏食、邸宅内では、来客の前でいたずらを起こすなど、癇癪の数々を起こしていきます。そんな息子に手を焼いた夫は妻任せで、諭すこともなく、お仕置きを繰り返すばかり。うした中で、ついに締結後の晩餐で事件が起こります。

少年の起こす3つの癇癪により物語は、唐突にラストを迎えるのですが、少年の起こした事件が引き金となって独裁者が出来上がっていく伏線が見事です。

また、美少年を演じたトム・スイートは、その美しさゆえに余計にその行動に恐怖を覚えます。

第2次世界大戦でのヒットラーやムッソリーニなどナショナリズムの台により生まれた強大な独裁者。独裁者は、どのような思考を持ちモンスター化していくのか、この作品の中に散りばめられたヒントが、誕生の要因を複雑化して、一度では解き明かせないミステリー作品となっています。

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DVD トレジャーハンター・クミコ

2017年06月15日 | 【映画・ドラマ・演劇】

トレジャーハンター・クミコ [DVD]

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、菊地凛子主演のトラベルミステリー「トレジャーハンター・クミコ」です。

アメリカで活躍する菊地凛子が主演の本作。バベル、パシフィックリムなどに出演し、アメリカでも評価の高い実力派ですが、日本では、実力派若手俳優の染谷将太と結婚したことでも話題になりました。

映画「ファーゴ」で出てくる主人公が埋めた大金の入ったトランクを探しにいくと物語ですが、彼女の演技とアメリカノースダコタの美しくも厳しい極寒の地が印象深い作品でしたが、その作品のベースになる都市伝説を知ったうえで観ると、一人の女性が宝探しに行く心情が伝わると思います。主人公の心理状態分け入ってみると、作品の魅力が伝わります。

その都市伝説とは、ある女性にまつわるもので、前述の映画に魅せられた女性がファーゴの地への旅に向かい、凍死してしまうと言う事件。そこで出会った人々の証言から事件の真相が曲がられて都市伝説となったそうです。

彼女が信じた映画「ファーゴ」も、冒頭の実話に基づく作品との言葉を利用したフィクションだったのですが、真相の恋人との破局による自殺だったそうで、ファーゴというキーワードが独り歩きして都市伝説化したそうです。

しかし、今回の作品は、東京でのOL生活の中での心理状態が巧みに生かされたことで都市伝説が真実下してるのが、とても興味深い内容でした。そして何よりそうさせる、一番の要因は菊地凛子の演技力によるものだと思います。世界で一番気弱な女性冒険家(トレジャーハンター)の悲しい旅に注目して観てください。

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サッカー日本代表・暗雲のW杯王手

2017年06月14日 | 【スポーツ】

ハリルジャパンにとって、今回のイラク戦は絶対勝利が不可欠だったはずだ。それが、引き分けの勝ち点1。先制するとラインを高く保てず、守備的になってしまう現在の日本代表の悪い癖が出てしまった。

何とか首位をたもったものの、残り2戦は、オーストラリアとサウジアラビア、ワールドカップ出場の可能性の高い上位のチームとの対戦。まさに崖っぷちの絶対に負けられない戦いです。

次回は8月31日ホームでのオーストラリア戦。酷暑のテヘランで体力消耗とケガ人の続出で、勝利のカードを切れなかった指揮官には同情するが、最近の監督を観ると、感情の起伏が空回りし、選手を鼓舞できず、自信の無ささえも感じる。

ハリルサッカーは、好みだが、新しい選手を起用して成功をおさめてきた点でも、攻撃の手を緩めない選手起用が必要ではと感じます。セルジオさんのボヤキが聞こえそうだ。

初戦での躓きから、むしろここまで、よく立て直してくれたと思うが、本調子でないが負けない戦いをしてきたライバルのオーストラリア戦で絶対勝利し、ホームでのワールドカップ出場決定の喜びをサポーターと共に味あわせてほしい。

監督も選手も前を向いて進むしかない。がんばれハリルジャパン!勝ち取れワルドカップの切符を!

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DVD フェンス

2017年06月13日 | 【映画・ドラマ・演劇】

『フェンス』アイキャッチ画像

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は本年度アカデミー賞主演女優賞を獲得したヴィオラ・デイヴィスとデンゼル・ワシントンが共演の社会派ドラマ「フェンス」です。

 

今回の作品は、デンゼル・ワシントンが監督主演し、ヴィオラ・デイヴィスが助演女優でオスカーを獲得。しかしながら、日本公開されず、最近DVD化されました。アメリカでも最初4館のみの上映でしたが、後に全米公開され興行収入も7位に。また、オスカーでも呼び声も高い作品でした。原作は、同名の戯曲。ブロードウエー化され人気を博した作品だけあって、原作や舞台を投影した点で高い評価を得ています。

物語は、1950年代の人種差別が色濃く残るピッツバーグの街。デンゼル演じるゴミ収集の仕事をするトロイ。トロイは、ニグロリーグで活躍する野球選手だったが、大リーグへの夢をかなえられなかったことで、家出したミュージシャンで前妻の長男とアメフトプロ選手を目指す妻ローズとの間の次男コーリーとの間で深い溝を抱えています。そんな夫を気遣いながら支えるヴィオラ演じる妻のローズは、コーリーとトロイの溝を埋めようと二人で家のフェンスを作ることを依頼します。

公民権運動が進む時代にあって、未だ社会に根差している差別。差別が原因で深まる家族の溝を描きながら、映画は、ほぼトロイの家を中心に進んでいきます。交わされる家族の会話の中に、黒人社会の深い闇が切々と感じられ、その溝をさらに深まりつつも、ラストでの演出は、静かな感動をもたらします。

アカデミ賞当初、主演男優でオスカーの最有力とされていたデンゼル。作品の情報が少なく、あまりその評判は信じられなかったのですが、今回の作品を観て、デンゼルの演技力は、オスカーに候補にふさわしいと思いました。

地味な作品ではありますが、日本でも劇場公開してほしかったなと思います。

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DVD グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状

2017年06月10日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、美術ファン必見のドキュメンタリー。ウイーン美術史美術館の全貌に迫る「グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状」です。

 

本国オーストリアで異例の観客動員数を示した、世界を代表する美術館ドキュメンタリー。13世紀からオーストリアを支配してきたハプスブルク家収集品を収める美術館として1891年に開館。年間135万人の来館し、その1割が日本人観光客だそうです。

今回の作品は、開館120年を迎える美術館が、グローバル化の波の中で改装された2年間の軌跡を追ったものです。

豪華な天井画や壁画を持つ、ネオ・ルネッサンス様式の建物自体が芸術品そのもの。そこに現代美術家のシャンデリアや先端技術のガラスケースなどを備えた姿は、新旧の競演ともいうべき革新性を備えています。また、クラーナハ、フェルメール、カラヴァッジオ、ベラスケスなどの名画から絢爛豪華な美術工芸品、そして世界最多を誇る「バベルの塔」で有名なブリューゲルコレクションなどが、展示経過や修復光景などを通して映し出される様は、鑑賞の場とは違う面白さを感じます。

また、それぞれの立場で誇りをもって仕事をしている美術館スタッフの数々の言葉は、美術ファンならずとも金言のごとく響き渡ってくると思います。

この数年、世界の美術館を幾同様に転換期を迎え、様々な形で美術館ドキュメンタリーが制作されていますが、こうした作品を観ることで、一般的には敷居の高い美術鑑賞の垣根が取られ、美術鑑賞の広がりが生まれてくるように感じられます。

こうした作品を美術鑑賞の材料にして、美術館に親しみをもってもらえればと思います。

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追悼 小嶋悠司 豊田市美術館

2017年06月08日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日豊田市美術館で開催中の東山魁夷・唐招提寺御影堂障壁画展を観覧し、僕が好きな日本画家の小嶋悠司の追悼展が同時開催されてました。

写真を見る限り、この作品が日本画だとは思えない人も多いと思います。小嶋悠司は、その思想性と独自の画風で美術業界でも評価の高い日本画家でした。昨年6月に72歳で没するまで、創画会会員として活躍、晩年は故郷京都で京都市立芸術大学の教授を務められ後進の育成に尽力されました。

京都の地にありながら、日本画の伝統とは異なる作風で、日本画で用いられる和紙や絹地ではなく、粗目のキャンバスに描く作品は、日本画の岩絵の具だけでなく、卵テンペラをなども用いた暗く深みのある色調に、大胆にデフォルメされた人物や動物が特徴です。

そして何より、東寺近くに住み、密教美術の影響からか、そのテーマも穢土、凝視、地、聖母など殺伐とした世界の中にある深い祈りを感じます。その作風から好き嫌いは当然あると思いますが、現代美術を扱う当館が小嶋悠司作品を所蔵していることでも、ともすれば表面的なものだけにとらえがちな現代美術の洞察にもつながるように思います。

今回の展示は、6月11日まで、7月には奈良美智の展覧会も予定されてますが、ボランティアガイドによる作品解説も行われますので、ぜひ小嶋悠司の精神性に触れてみてください。



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映画 ゴールド/金塊の行方

2017年06月05日 | 【映画・ドラマ・演劇】

オスカー俳優、マシュー・マコノヒー主演の実話に基づく映画「ゴールド/金塊の行方」を鑑賞

 

ダラスバイヤーズカーボ―イやインターステラ―などの話題作に出演、個性派俳優として名高いマシュー。ダラスバイヤーズカーボーイでは、21キロの減量でエイズ患者を演じオスカーを受賞しましたが、今回は、メタボで禿の金工採掘をビジネスにする破たん寸前のオヤジを演じてます。

物語は、1990年代にニューヨーク市場を混乱の渦に陥れたある事件を取り上げた実話に基づくもの。マシュー演じる金鉱採掘者のケニーが一発逆転を狙って、謎の地質学者と手を組んでインドネシアで金発掘に成功。170億ドルの金塊を手に入れます。ところが、インドネシア政府に乗っ取られ無一文に。その裏取引をしったケニーは、再び金塊を手に戻す計画を実行、彼の計画は成功するか、そして大逆転の後に待ち受けるものは何か。

とにかく二転三転する展開に加えて、恋人との愛憎劇に、ビジネスパートナーとの地質学者との友情など、泥臭く暑苦しくドラマが展開、これが実話なのかと思うほどスリリングでドラマチックな内容に釘付けになりました。

アメリカの犯罪事件をテーマにした作品は汲んでも汲んでも湧き上がるほどに湧いてきますが、今回の作品もアメリカの実話の底力を改めて痛感しました。

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映画 光

2017年06月03日 | 【映画・ドラマ・演劇】

河瀬直美監督、永瀬正敏主演の映画「光」を鑑賞

 

カンヌ国際映画祭の常連監督の河瀬直美氏の新作は、視力を失っていくカメラマンと目の見えない方に映画を伝える音声ガイドの女性とのラブストーリーで、河瀬作品の中で、個人的には一番好きな作品になりました。

舞台の中心は、映画に音声ガイドを付ける為にモニターとなる盲者のための音声ガイド制作会社。永瀬正敏演じる視力を失っていくカメラマン中森は、音声ガイドの仕事をする水崎綾女演じる尾崎に、何かと苦言を呈する。難癖をつけられているような感じを抱く尾崎でしたが、写真家としての中森に興味を持つ中、次第に彼に惹かれていく。

河瀬作品には、欠かせない奈良の自然と実際に目の見えない方をキャスティングするアマチュアリズムが老若男女の俳優たちと呼応することで、音声ガイドでの制作現場に新鮮な空気が生まれ、現場の緊張感が静かに増幅されていました。

また、映画の中の映画監督と主演の老人を演じた藤竜也さんや尾崎の上司であり、映画の相手役の神野三鈴の言葉を感じ取りながら、成長していく尾崎の変化にも注目してほしいです。

DVDなどでは、音声ガイドのついた作品が増えてきましたが、実際は目の見えない人々が使用して映画を楽しんでいる姿を観たことのないのが現実で、音声ガイドをキーワードに、これほどまでに濃密な作品が出来たことに驚きを隠せませんでした。

後から気づいたのですが、音声ガイドの無料アプリもあるそうで、イヤホンを耳にあててながら、時に目を閉じながら見えない世界に想像を広げてみたいなと思いました。

 

 

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杉浦非水展 細見美術館

2017年05月31日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日の京都アート紀行の最終回は、細見美術館で開催中の明治、大正、昭和にわたり活躍した日本のデザイナー・杉浦非水展です。

細見美術館は、実業家の細見家三代にわたる美術蒐集品を所蔵展示する美術館で、日本、東洋美術を中心に構成されています。コレクションは、重要文化財、重要美術品も多く、二代目の實氏のコレクションの江戸琳派コレクションにより、伊藤若冲や酒井抱一などの作品は氏の先見性を物語り、現在では高い評価を得ています。

今回の展覧会は、愛媛県美術館所蔵の杉浦非水作品によるもので、現在愛媛県美術館では「細見美術館コレクション名品展」が開催されています。

杉浦非水は、東京美術学校(現東京藝大)で日本画を学び、洋画家・黒田清輝がもたらしたアールヌーヴォ様式に魅せられ、デザイナーの道を歩みます。その後、三越呉服店に入社し同店のポスターやパンフレットのデザインに携わりながら、様々な商業デザイン物を制作していきます。

その作品は、モダンデザインの先駆者として現在に通じるもので、その発想の幅広さに驚嘆しました。また花や動物など、身近なモチーフを取り入れた作品は、親しみやすさを感じ、今でも十分通用するデザインばかりです。また、随所にアールヌーヴォの様式を取り入れていることがデザインの中に見受けられ、氏のデザインに対する先見性と普遍性を同時に感じました。

昭和モダンと言うか、昭和のデザインが現在はクロースアップされがちですが、杉浦非水のデザインには、明治、大正、昭和の三つの時代を生きたデザインの進化と時代の融合性を持っていて、デザインを時代のくくりで観ることなく大局的に観ることの大切さを感じます。



 

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DVD ある戦争

2017年05月30日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。極限下での決断が、思いもしないぬ事態へと発展する戦争をテーマにしたヒューマンドラマ「ある戦争」です。

今回の作品は、デンマーク作品の戦争をテーマにした作品でアカデミー賞外国語作品にノミネートされました。

先日もマンチェスターでの爆破事件も新しい未だ続くテロの恐怖。今回の舞台はアフガニスタンの紛争地域で、平和維持活動を続けるデンマーク軍の隊長クラウスが、タリバンの攻撃を受けて瀕死の重傷を負った部下を助けるために、確認できないままに空爆命令を支持します。彼の命令により爆撃地で観民間人が死傷。クラウスは、国際法に基づく軍規違反により軍事法廷の被告になってしまいます。

国連PKO活動における自衛隊の役割は後方支援に限られ日本において、今回の作品は、まったく蚊帳の外の問題かもしれません。紛争地域で民間人を守りながら、全線で戦うデンマーク兵のリアルな問題が突き刺ささります。

また、部下を救うために規則を破ってしまった隊長の軍人としての誇りと家族の愛で苦悩する一人の人間の姿が観る者の胸に迫る人間ドラマとしての要素を持った作品です。

ラストでの判決にあなたはどう感じるか。僕にとっては難しい決断でした。

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