10月12日に、
ユネスコの頬を札びらで叩く日本?
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/e6a456b042399a79e2b5586de59eefb4
を書きましたが、海外メディアの反応は、予想した通りです。
ハフィントンポスト(2015年10月14日)
「日本がユネスコを脅迫」拠出金停止の検討、海外メディアはどう報じたか
http://www.huffingtonpost.jp/2015/10/13/japan-threatens-unesco_n_8289618.html
海外でも、米国のメディアは自国がユネスコに対してしたことに触れてから書くべきだと思いますが、そうであっても、日本の現政権の外交センスのなさ、品のなさ、はっきり言えば「頭の悪さ」、日本人であっても呆れる人間は少なくないでしょう。
私は、「南京大虐殺」はあったし、日本が加害者出会ったのはひっくり返せない事実だと思います。そして政府が何と言おうと、これは世界の常識化しているでしょう。
ここで政府が世界記憶遺産登録の内容をフェアでないと言うだけでなく、「拠出金停止」をもち出すということが、中国にプラスになり、日本にはマイナスにしかならないこと、政府にはわからなかったのでしょうか?
仮に日本政府の言い分に分があるとしても、この日本政府の発言で、ユネスコに中国の世界記憶遺産登録を断念させられるはずはありません。
オリンピックエンブレムの問題のJOCのベルギーデザイナーに対する逆切れもそうでしたが、「相手に反感を持たせる」だけのことをしていることに、気が付いてくれないと・・・。
(ハフィントンポスト(2015年8月17日)
佐野研二郎氏のエンブレム問題、大会組織委がベルギー人デザイナーを強く非難
http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/17/olympic-emblem-toc_n_7996708.html?utm_hp_ref=japan)
さて、南京大虐殺の話ですが、あの事件は先に書いた通り、私は日本の汚点であるのは確かであると思います。
日本がすべきは、南京大虐殺の否定ではなく、「こういう経緯で南京大虐殺が起こった」ことの検証がされていないことだと思います。
(「日本は中国を欧米列強から守ろうとして中国にいた!」なんて言う輩は検証する気は起こらないでしょうが。)
たとえば、これらは日本の教科書では学ぶことがないと思いますが例えばこんな事件がありました。
Wikipedia
南京事件(1927年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E4%BA%AC%E4%BA%8B%E4%BB%B6_(1927%E5%B9%B4)
Wikipedia
済南事件(1928年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%88%E5%8D%97%E4%BA%8B%E4%BB%B6
Wikipedia
通州事件(1937年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E5%B7%9E%E4%BA%8B%E4%BB%B6
これらの事件は、ネット右翼たちは中国やロシア、欧米列強を非難する材料にするだけですが、まともな人間だったら、こうした流れが「南京大虐殺」に繋がったということが、理解できるのではないかと思います。
(当時の中国には、1949年に台湾に逃げた蒋介石の中国国民党と中国共産党の二大勢力がありました。これをごちゃまぜにしませんように。)
さて、ちょうどニューズウィークでこのような記事がありました。
ニューズウィーク(2015年10月13日)
毛沢東は「南京大虐殺」を避けてきた
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/10/post-3985.php
中国が「南京大虐殺」を政治のカードに使う事を憤慨する前に、することはたくさんありそうです。
追記:
「歴史的にみての南京大虐殺」と違って、私は731部隊の方こそ日本が弁明できぬ犯罪だと思っていますが、中国がこれを政治カードに使わないのか不思議です。
この731部隊、満州をカードに使えば、それこそ安倍首相のお祖父さまやアメリカのこともひっぱりだせるのに・・・。