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B級小町vol.2「サティコのくせに」をお薦めします

2009年11月16日 | 舞台特に演劇


■今日はC.T.T.名古屋の事務局員として夜、七ツ寺共同スタジオにいたが、その件については後にして、14日(土曜日)に拝見したB級小町「サティコのくせに」について。これ、必見かと思います。
■サッカーの試合結果を伝える番組を見ているとよく聞く言葉に「決定力」がある。目の覚めるようなシュートを打って決勝点を挙げた選手を指して「決定力のあるフォワード」とか何とか。そういう意味で、今回のB級小町には決定力があった。その多くを、まどか園太夫が担っていたが、他の出演者がそれに食われていた訳ではなかった。演技のベクトルをきっちり定めて、互いに衝突して力を削がれないようにした演出の妙と言えるのではないだろうか。
■その効果を際立たせていたのが、舞台と客席を分けていた、ちょうどマンションの一室を区画するための間取りの輪郭だった。女住人5人+女常連1人+女来客1人が、きっと10畳くらいのダイニングに同じ空気を吸っているという設定なのだが、その中でまどかさん扮する「サティコ」が、その輪郭を壊さんばかりの勢いで、長い続いた疑似家族生活が抱えている矛盾みたいなものをばっさばっさと切り分けて客席の前に拡げて行くのに対して、他の6人のうちの5人はそのコミュニティを守ろうとする。つまり、間取りの輪郭を前提として生きようとする。そのコントラストの対比が、「部屋ーベランダ」や「マンションー外界の一般社会」や、「住人ー大家」というさまざまな関係の線とするすると絡み合い、あれよあれと言う間に芝居に引き込まれて行くことになったように、自分には思えたのだ。
■…まあ、そんな難しく考えずとも、まどかさんが醸し出すへこたれなさというか、はたけ(池野和典!)に言われていたような頭の悪さというか、台詞の応酬にとどまらない会話の豊かさを聞いているだけでも面白い。で、ときどき思い出したように触れられるクキ(長嶋千恵)の存在は、その格好よろしくおにぎりの付け合わせに付いていることがある黒蕗(くろふき)の煮物みたいで、絶妙なアクセントになっていた。おいしいなあ、ずるいけど。
■そういうわけでB級小町vol.2「サティコのくせに」。名古屋には珍しい2週連続の公演だからこそこうして更なるお客様のご来場を祈ってレビューが書けるというもの。このチャンスを逃すべきものかという感じで書いてみました。ロングランが他地域みたく難しいのであれば、こういうところから始めてはどうだろうかという見本としても捉えることができる。やはり斉藤センセイ、キャリ…いや、かゆいところに手が届く公演製作だと思いながら、「キリン端麗生」で和菓子を頂くという暴挙を行いながら帰って来ました。21日(土)は午後2時と6時半。22日は2時のみ。お薦めします。
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