アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

チンコの罪でタイーホ!

2009年03月21日 22時33分35秒 | 二大政党制よりも多党制
 西松献金事件のニュースが、引き続き世間の注目を集めています。このニュースについては、私も、既に「仏ではブサンスノーなのに、日本では小沢かよ」と、「小沢民主党美化の行き着く先をイタリアに見る」の、2つの関連記事をアップしています。ところで、この2つの記事ですが、既に付属のコメント欄でも少し触れましたが、実はミクシイでの議論がベースになっています。ここでは、その議論の中身についても、少し書いておこうと思います。

 ミクシイでの議論は、ミー猫さんというマイミクさんの、下記要旨の書き込みから始まりました。
 
●当該事件については、小沢一郎の公設第一秘書が逮捕された事で、総選挙を前に民主党の人気失墜を狙った国策捜査・政治謀略の疑惑も浮上しており、その影響もあってか、左派系ブログのうちの少なからぬ部分が小沢擁護に回っているが、何をか況やだ。そもそも小沢こそが、かつて自民党幹部として、田中角栄譲りの金権政治を推進した張本人ではないか。

●ここで、単純な「小沢叩き」や、その反対の単純な「小沢擁護論」に流されてしまったのでは、事件の本質を見失ってしまう事になる。そうではなくて、企業・団体献金や、その元凶たる自民・民主の保守二大政党による政治支配の在り方こそが、問題とされなければならない。

 このミー猫さんの書き込みは、私とも意見を同じくするものでした。それで、ミー猫さんの書き込みに触発されて、私も先述の2つのエントリー記事を、自分のブログにアップしたのです。

 その後、ミクシイでも、ミー猫さんの書き込みに対して、数多くのコメントが寄せられました。3月8日の当初の書き込み以降に、付いたコメント数が先日時点で既に92件に達している事からも、この事件に対するネットユーザーの関心の高さが伺えます。その中で、ミー猫さんや私の意見に対して、ある方から下記趣旨の反論が為されました。

●今回は、あくまでも権力による恣意的な国策捜査のあり方が問われているのだから、小沢ではなく権力を批判するのが筋である。確かに、小沢も自民党と似たり寄ったりの人物だけれども、だからといって、国策捜査の標的にされて良い訳が無い。この事件は、小沢民主党の体質問題とは、別個に考えるべき。

 そこで、両者の間で議論が続いたのですが、先方の実際の反論が少々べらんめえ調だった事もあり、議論が少し高じてしまい、とりわけ私との間では、一時は下記の如く、下ネタまで登場しての応酬になってしまって・・・。

●小沢は、確かにちんこ出して道歩いてるようなおやじやけど、他にもちんこ出してる奴がおるのに、小沢だけが標的になるのはおかしいというてるわけや。単純なこっちゃ。(ある方からの反論の書き込みより)

●小沢が、自分もちんこ出したままで、いくら「他にもちんこ出してる奴がおるのにおかしいやんけ」と怒っても、自分のちんこを引っ込めん限り、第三者からすれば「どっちもどっち」にしか見えん、全然説得力が無いと、いうてるわけや。
 謂わば、靖国右翼が、いくら過去の西欧によるアジア植民地化の不当さを論った所で、日本自身によるアジア植民地化の非を認めん限り、他の第三国や当のアジア民衆からすれば、「どっちもどっち」にしか見えんと言うのと、全く同じ理屈や。単純なこっちゃ。(それに対する私の再反論)

●小沢は、「これは法律で認められたちんこの出し方や」と言うてるわけで、おれらとしては、「それでもちんこはしっかり出てる」し、小沢らが「自主的に引っ込める可能性はない」ということだけ、押さえとけばええねん。
 そのうえで、ここまであからさまな権力の濫用を、(小沢のちんこやからと言うて)どっちもどっちやと放っておいたら、出てへんこっちのちんこまで引っ張り出されて、出てたことにされるのが恐ろしいのよ。(それに対するある方からの再々反論)

 その中で飛び込んできたのが、大阪府門真市の戸田ひさよし市議への公民権停止のニュースでした。
 戸田議員について少し説明しておくと、この方は革新系の無所属市議で、議員の他に労組の役員(連帯ユニオン近畿地方本部の執行委員長)も兼任しています。この人の、アクの強さや、歯に衣着せぬ言動ぶりは、つとに有名だそうで、まあそういう議員さんです。
 その人が、2005年に、小沢氏のケースと同様に、政治資金規正法違反容疑で逮捕されました。その後、戸田氏は議員を続けながら、当該容疑については司法の場でずっと争ってきたのですが、この前の最高裁への上告棄却で、とうとう刑が確定してしまい、この3月23日を以って議員を失職してしまったのです。

 その政治資金規正法違反容疑の中身というのが、次の2点です。一点目が、労組内で集めた戸田氏への90万円のカンパが、違法な団体献金だとするものです。そして二点目が、労組役員としての報酬(月額20万円)が、これまた違法な政治献金だとするものです。詳しくは、下記の参考資料をご覧下さい。

・門真市でも「政治資金規正法」悪用し市議逮捕(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/government/0903/0903159406/1.php
・戸田ひさよしの自由自在HP
 http://www.hige-toda.com/

 私がこのニュースを見て思った事は、確かに一点目の容疑については、私もこれでは、違法認定されても仕方がないとは思いました。たとえ、その内実はどうであれ、労組ぐるみ選挙での資金集めの形になってしまったのは、事実なのですから。この場合は、労組内で有志が後援会を立ち上げるなりして、あくまでも、大衆団体としての労組とは別の形で、有志による個人献金として、政治カンパを募るべきだったとは思います。二点目の容疑については、これは当たらないと思います。労組役員としての報酬の、一体何処が政治献金に当たるのか、私にもさっぱり分かりません。

 しかし、そうは言っても、たかだが90万円のカンパでしょう。貧乏な労働者が、政治を少しでもよくしたいと思って、なけなしの給料から差し出したカンパでしょう。それを、確かに法手続き上に不適切な点はあったかもしれませんが、いきなり逮捕までするのは、少々荒っぽすぎやしませんか。
 過去には、ロッキード事件やリクルート事件、佐川急便事件などで、とかく噂に上りながらも、逃げ覆せた金権政治家も多数存在し(この中には当時与党の側にいた小沢自身も含まれる)、それどころか、法相の指揮権発動で逮捕を免れた元首相(1954年の造船疑獄の際に、当時与党幹事長だった佐藤栄作)すらいる中で、何故戸田議員だけが、これぐらいの金額で逮捕されなければならないのか、という気持ちもあって、何か釈然としないものを感じます。

 若しこんな理屈が通ってしまう様なら、極端な話、立ち小便をしただけで捕まってしまっても、何も文句が言えなくなってしまいます。厳密に言えば、立ち小便も、軽犯罪法に抵触する犯罪行為ですから。しかし現実には、立ち小便の一度や二度ぐらい、誰でもした経験があるでしょう。
 また、そんな事を言い出したら、上記の私の「チンコ」云々の書き込みですら、「公序良俗に反する」とかいう口実で、ミクシイやブログの投稿規程を盾に、削除されてしまう恐れがあります。しかし、実際にそんな運用をされたのでは、私としては、堪ったものではありません。幾ら自分も悪いとは言え、先に「チンコ、チンコ」と言い立ててきたのは、あくまで反論者の方じゃないですか。それが何故、反論者は一切お咎めなしで、私だけが処分されなければならないのか・・・となるのは、人情ではないでしょうか。

 更に怖いのは、今はまだ「チンコ」表現で公序良俗違反のレベルで済んでいるのが、それをそのまま放置しておくと、やがて風俗とは似ても似つかない政治的表現すらも、風俗紊乱とかで、適当に口実をでっち上げられて、封殺の憂き目に遭う・・・という事も、可能性としてはあるのではないでしょうか。

 要は、此処で何が言いたいかというと、小沢民主と麻生自民という、双方金に塗れた汚い政治家同士の泥仕合で、一方だけに肩入れして他方を貶めるだけの不公平なやり方には勿論与すべきではないし、双方とも茶番だという事はきっちり押さえておかなければならないのだけれど、それとは別に、金権とは凡そ縁の無い庶民といえども、いつ金権批判を口実に冤罪をでっち上げられるかも知れないという事も、頭の片隅には入れておいた方が良い、という事です。
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