アフガン・イラク・北朝鮮と日本

戦争も人権抑圧もNO!万国のプレカリアート団結せよ!

ネトウヨに突き動かされる政権与党

2014年03月13日 19時34分09秒 | 反改憲・戦争協力


 同じ保守や右翼でも、自民党はまだ「維新の会」よりは多少なりともマシだというイメージがありませんでしたか?
 正直言って私にも心のどこかにありました。特に大阪に住んでいると、橋下市長や「維新の会」のやり方が余りにもメチャクチャなので、そこと袂を分かって共産党とも反維新では共闘している自民党については、昔ほど悪いイメージはありませんでした。昔の「悪いイメージ」にしても、保守反動だからというよりも寧ろ自社公民「オール与党」の元締めとして、利権・汚職にまみれてきた事への反発の方が大きかったように思います。

 しかし、どうやらその認識は改めないといけないようです。
 最近読んだ「安倍政権のネット戦略」(創出版新書)という本の中に、自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)の話が出てきました。自民党支持のネットユーザー(ネットサポーター、略してネトサポ)による後援会組織で、党からも正式な団体として公認されています。ネット選挙解禁にちなんで立ち上げられた組織で、公称1万人もの会員を擁しているのだそうです。ウィキペディアの解説によれば、以下の様な組織なのだとか。

●団体データ

会員数:約1万人
事務所:自由民主党本部内(東京都千代田区永田町1-11-23)
主な機関 総会 - 最高機関。代表が招集する。定時総会は年1回。
企画会議 - 活動方針と活動内容を決定する。いわば役員会。代表と企画委員が参加する。

●役員

最高顧問 - 麻生太郎、谷垣禎一
相談役 - 小池百合子
代表 - 平井卓也(2010年11月- )自民党ネットメディア局長が兼任する。
事務局長 - 新藤義孝(2010年11月- )

●目的

自民党が2度目の野党転落で政権奪還に向けて党勢拡大、若者を中心とした新たな支持層の開拓や将来のネット選挙に備え設立された。規約には「夢と希望と誇りを持てる日本を目指す。この目的のため、自由民主党の一日も早い政権奪還及び日本再建を実現する」と抽象的に謳われている。この内「政権」については、2012年衆議院総選挙の結果により実現(第2次安倍内閣)している。

●会員

公式サイトによると会員資格は次の通りである。
1.「日本国籍を有する18歳以上の方(自民党籍の有無は問いません)」
2.「本会の目的に同意し、規約、プライバシーポリシーに同意できる方」

このように自民党員でも非党員でも会員になれることを謳っており、本クラブの会員登録しただけでは党員・党友にはならず、本クラブ会員資格には党総裁選の選挙権はない。会費は無料で、ウェブサイトから会員登録すると会員証が送付される。その性格上、日本全国に会員を抱える。団体の入会は受け付けていない。また、規約には「会員は本会の活動を自己の責任と負担において行う」とした免責条項があり、組織体でありながら入会しても無権利・無保証であることが予め決められている。
本クラブの設立総会参加者に対しては、麻生太郎が推薦人となって党員登録を受け付けた。入党すると従来の都道府県連や地域支部や職域支部ではなく「本部直轄党員」や「J-NSC支部所属党員」となる。

●活動

公式サイト上に会員専用の動画配信、電子掲示板が存在し、会員間の交流ができる機能がある。選挙時などにはビラ配布などの活動を行う。顔見知りでない者が日常的にネット上で交流し、特別な時に顔を合わせて活動するその形態は、パソコン通信やネット草創期の日本語コミュニティに多かった匿名文化とオフ会を髣髴とさせる。設立総会をはじめ、主要なオフ会はニコニコチャンネルの「自民党チャンネル」で生中継されている。

規約には次のように謳われている。
1.「党のパンフレット・ビラの配布およびポスティング活動」
2.「インターネット等を活用した各種広報活動・情報収集活動・会員相互の交流活動」
3.「党への提言」(以上、引用)


・・・とまあ、字面だけ見るとごく普通の後援会組織なのですが、実際の会員のプロフィールを見ると・・・もうネトウヨ(ネット右翼)そのものです。会員登録しないとHPから中にアクセス(ログイン)できないので、ネットの「まとめサイト」からの引用になりますが、今の安倍政権の動向から判断しても、実態をかなり反映したものではないかと思います。

●日本を思うごく普通の日本人。神仏に感謝をし、祖先を敬い、皇室を大切にする心をすべての日本人が持つことを望んでいます。現在の日本人、将来の世代が皆、日本に自信を持ち、日本の素晴らしさを誇りに思えるような国づくりに貢献できれば良いと思っています。J-NSC会員 Tweet無い方のフォローは正体不明につきブロックします。

●日本が大好きです!明るい未来が大好きです!左翼政治家は大嫌いです!偏向メディアは信用してません!家族に愛を!地域に活力を!真の世界平和を!J-NSC会員 ※多忙に付き@は全て返しきれません!

●今、誇りある大和民族の逆襲が始まった。気を引き締めて、国内外の敵に立ち向かおう。麻生太郎氏を敬愛する。J-NSC会員&自民党員。嫌中嫌韓。

●日本を愛す故に現在の状況を憂いています。反日、在日に乗っ取られ真の日本人が差別を受けている不公平を是正しよう!J-NSC:靖国神社崇敬奉賛会:好き:日本・皇室・櫻井よしこ・金美齢・親日台湾人・チベット。嫌い:韓国・中国・自虐史・歴史歪曲・マスゴミ・日教組・民主党・左翼・創価。日の丸を見ただけで右翼扱いするゴミは消えろ!

●大日本帝国の復活と、朝鮮半島・満州の日本領土復帰を願っています!愛国心の無い、売国企業・売国奴を徹底的に糾弾したいと思っています。支那人・朝鮮人になめられない日本人に!J-NSC会員・靖国神社崇敬奉賛会正会員・在特会会員 打倒日教組・打倒民主党・打倒日本維新の会・打倒日本共産党・打倒社会民主党!

●日本人であることに誇りを持ち、武士道精神をもって、日本が「日いづる国」であリ続けるよう祈念する。常に紳士たらんと心がけ、友を大事に女性に優しく男には厳しい、巨人・大鵬・卵焼きの典型的団塊おやじ 櫻井よしこ氏の考えに強く賛同する J-NSC会員

●反日!特亜人出て行け!人権擁護委員法案断固阻止!外国人参政権断固反対!国を護る「脱亜論」 福沢諭吉#安倍政権復活!反日国家!反日移民受け入れ断固阻止!全拉致被害者を救え!自衛隊及び予備自衛官OB JDA&J-NSC会員 最後の砦#安部総理の足を引っ張る議員は落選させよ#反原発左翼#反日nhkcctv粉砕#天皇陛下万歳!

●外国人地方参政権には絶対に反対です。 自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)会員です。 靖国神社崇敬奉賛会の会員でもあります。my日本にも登録しています。 日本を守る、それだけを考えています。 打倒民主党、打倒中国韓国北朝鮮、打倒偏向報道のマスコミ。


 何か読むだけで頭がクラクラしてきます。
 勿論、これらの人たちだけで自民党が構成されている訳ではないでしょう。今でも78万人(2012年8月時点)からいる自民党員・党友に対して、僅か1万人かそこらの、それもネットユーザーに限定された後援会組織ですから。でも、そのたかだか1万人かそこらの組織でも、安倍政権から重宝されていたらどうでしょう。今の安倍政権は、地方の末端党員の声よりも寧ろこちらの影響力の方を重視しているように思います。
 だから、あんなにマスコミ対策に躍起となっているのでしょう。従軍慰安婦の事を取り上げた番組の内容に介入したのを突破口に、自分の息のかかった人物を次々とNHKの会長や経営委員に送り込み、民放や新聞社の経営陣とも料亭で会食を重ねているのです。秘密保護法も無理やり成立させたのです。
 集団的自衛権の憲法解釈をめぐる議論にしても、今の安倍政権の突出ぶりは異常です。「どんな解釈でも首相の一存で出来る」というのであれば、もはや法制局長官も最高裁判所も要りません。国会の違憲立法審査権も在って無いようなものです。これではもはや三権分立ですらない。幾ら口先だけ「我が国も民主主義や立憲主義(憲法・法律による権力抑制)などの普遍的理念を共有する」と言っても、実際は今の北朝鮮・中国やロシアとも寸分違わないじゃないですか。中国でも口先だけだったら幾らでもこれ位の事は言いますよ。

 そう言えば近年、原発問題などで政府に批判的な意見をブログやツイッターに書き込んだら、それに難癖をつける投稿(所謂「荒らし」投稿)がやたら目につくようになりましたね。その手の投稿は、小泉構造改革や北朝鮮拉致事件、イラク日本人人質事件に関する議論がネットで盛り上がった頃から徐々に目立ち始めていました。最近も、先の関東甲信越豪雪に対する政府の不手際を批判する意見に対して、逆に批判者を揶揄する事で政府の無策を隠蔽するような投稿が散見されました。今まで私はそれを主にネトウヨの仕業だと思っていましたが、実際はそれだけではなく、自民党サポーター(ネトサポ)によるものも大分あったのではないでしょうか。

 こんな組織が幾ら下記に引用する様に『J-NSCを騙る人種・民族差別発言』に苦言を呈したとしても、参院選前のアリバイ作りとしか思えません。本当に自民党広報本部が言う様に「断固たる対応」をしていたのであれば、上記のヘイトスピーチてんこ盛りのような人たちばかりにはなっていない筈です。(尚、この引用も前述した理由でネットからの孫引きになります)

【J-NSCニュース】みなさんへのお願い『J-NSCを騙る人種・民族差別発言』について(2013.4.11)

実は近頃、ツイッターやネット掲示板上で、J-NSC会員を名乗ったり、あたかもJ-NSCに関連があるように装ったうえで、根拠なき人種・民族差別や誹謗中傷を内容とする投稿や書き込みをよく見かけるとのご指摘をJ-NSCメンバーからも、一般の方からも多数いただいています。
あらためて申し上げるまでもなく、J-NSCは断じて、人種・民族差別や誹謗中傷をよしとする団体ではありません。
夢と希望と誇りの持てる私たちの『日本』をともに創り上げたい!という高い志とネット上にあふれている情報から正しい情報を選びとり、蓄積・発信する高い能力を用い、自らの手で日本を支えようというのがJ-NSCの理念です。
その中で議論や批判を受ける時があるかも知れませんが、他者を排除するのではなく、議論を挑むべきは挑み、批判を受け入れるべきは受け入れる。これがJ-NSCのあるべき姿と考えています。
そのようなJ-NSCのあり方に対し、最近目にするJ-NSCを騙った投稿や書き込みは、メンバーの一人ひとりが積み上げてきた活動や、培ってきた信頼を貶める行為です。J-NSC事務局は、このような『騙り』に対し強く自粛を求めていきます。
メンバーのみなさんにも、このような状況をご共有いただきますようお願い申し上げます。
安倍政権発足以来、みなさんのご支援おかげで高い支持率を保つことができています。自民党は現状に慢心することなく、日々一層、日本のために活動を練磨して参ります。今後とも変わらぬご支援をどうかよろしくお願いします。(以上、引用)


 今や日本はこんな輩に政権与党が牛耳られているのです。確かに主導しているのは僅か1万人かそこらのネット後援会員です。それらに対する反発も党内に広がっている事は、自民党元幹部の古賀誠や野中広務が「しんぶん赤旗」紙上で党の右傾化に懸念を示している事からも窺えます。しかし、その声も今のままでは安倍・石破執行部に対する愚痴にしかなりません。
 今や自民党は「日本のナチス」に成り下がりつつある。「日本を北朝鮮から守れ」と言っている連中が、実は北朝鮮と一番体質が似通っている。「マスコミの言う事を信じるな」と言っている連中が、一番ナチスばりの洗脳にかかっているのですから、もはやお話になりません。
 今までは、ともすれば「維新の会」とか、ネトウヨの「在特会(在日特権を許さない市民の会)」とか、そういう過激で目立つ極右にばかり注意が行っていましたが、本当はそれ以上に「自民党の右傾化」を警戒しなければなりませんでした。我々も今後はそのつもりで対応していかなければならないようです。


2012年衆院選、東京・秋葉原での自民党安倍総裁の街頭遊説を迎える日の丸の群れ


今年3月のJリーグ公式戦で浦和スタジアムに掲げられた元在日選手への嫌がらせの「日本人以外お断り」弾幕

安倍政権のネット戦略 (創出版新書)
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もう昔の自民党ではない (クテシフォン)
2014-03-28 15:06:49
 自民党という政党はもともと複数の政治勢力の寄り合い所帯であり、それが冷戦という圧力釜の中、「反共」という一点でくっついてできた政党でした。大きく分けると、①復古主義的な戦前回帰派、②経済重視のいわゆる「保守本流」、③本来の意味で「自由民主党」と言えるリベラル保守派によって形成されていました。そして、従来は①の戦前回帰派は大きな影響力がなく、②がメインで③が自民党の良心といった立ち位置でした。①は党内においても押さえつけられ、党外からは社会党を中心とした革新勢力が歯止めになっており、それでバランスを保っていたと言えます。
 しかし、現在、状況は劇的に変わりました。③のリベラル保守派はもちろん、②のかつての保守本流すらほぼいなくなり、かつては冷や飯食いだった①の戦前回帰派、それも純粋培養された凶悪な一党が主流になってしまった。一方、党外の歯止め役だった社会党は壊滅状態。もう止める者がいないのでやりたい放題です。
 忘れてはいけないのは自民党は戦後ほとんどずっと政権党であったということ。所詮、一時のブームに乗っかっただけの維新の会などとは比べ物にならないほど強力です。その党が危険なまでに右傾化し、しかも対抗できるものがいないほど勢力を伸ばしている。この危険度は類例がないものです。

 今回、管理人さんが挙げておられた本は私も読んでみましたが、震え上がるような状況であることがよくわかります。ネット右翼の極端な論調に自民党がどんどん乗っていくとすれば、立派な極右政党になるのも時間の問題でしょう。
 もともと進歩的言説は多くのネットの議論においては不利です。例えば「外国人はみんな泥棒だ」とネット右翼が一言書き込むのはせいぜい数秒、しかし、それに理路整然と反論するためにはその数百倍の労力が必要です。また、現代の左翼思想は人間の尊厳、平和、平等などを重視しますが、これをネット議論用に単純化すると、まさに「良い子の言説」「学級委員の標語」にしかならない(ネット世界でもっとも軽んじられるものになる)。「左派もネットをうまく使え」と言ったって限界があるのではないか。いくら立派な反論をしても、ネット右翼の数の力に圧倒されてしまう危険性が大きいと思います。
 気がかりなことがもう一つ。昨今、一般のメディアもじわじわ保守化している観があり、ネット右翼的なヘイトスピーチを適度に希釈したものが主たる論調になりつつあると考えます。一切の社会的歯止めがなくなり、あらゆるものが際限なく右傾化する危機が迫りつつあるのではないか。

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