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ネオリベも恐竜と同じ道をたどるだろう

2010年09月12日 17時38分08秒 | 職場人権レポートVol.1
 実は、先週の鍼灸治療日に、懇意にしている鍼灸医さんから、ワープア解放新聞記事「社長の欺瞞を粉砕する」の構成について、色々とアドバイスを頂いていました。ブログに書くのが遅くなってしまいましたが、その報告を少ししておきます。そのアドバイスの内容が次の諸点です。

 まずは技術的なアドバイスから。

(1)見開きの構成に出来ないか?
 当初の「1・2ページ目が表、3・4ページ目が裏」という構成ではなく、折込印刷で見開きにして、1ページから4ページまで順に読めるようにしたら、もっと読みやすくなるのではないか、という提案です。
 しかし今の形ですら、両面コピー印刷時に間違って前後・上下を逆にコピーしてしまわないか、結構気を使っているのに、そんな複雑な事を要求されても・・・。試しに何度か挑戦してみましたが、全部失敗に終わりました。これは悪いけどパスです。

(2)写真は最初のページに持ってきてはどうか?
 当初、写真については、裏面の3ページ目に、牛丼安売り競争の週刊誌記事と非正規雇用の増加が大企業の内部留保を押し上げたグラフを載せ、4ページ目の最後に、「シッコ」の映画パンフレットからの抜粋を少し載せているだけでした。最初の1・2ページ目は一切画像・写真なしでした。
 しかし、「この構成ではあまりにもインパクトに欠ける、普通どの新聞でもまず第一面に写真を持ってくるでしょう、これもそうしたら」という事で、各小見出しの最初に関連写真を持ってくるようにしました。但し4ページ目だけは、スペースの関係もあって、もうそのままにしています。
 それが今ブログに再掲載中の紙面です。ブログでは画像と文章を同じ行間に配置できないので、画像の横にアンバランスな空白が広がっていますが、実際の配布紙面では、行間にうまく配置出来ています。

 次に記事内容に関するアドバイスです。
 3ページ目「この搾取はどこから来るのか」の新自由主義(ネオリベラリズム)に関する説明や、4ページ目「社長の応援パフォーマンスも小泉・橋下劇場と同じ」での郵政民営化・道州制の説明如何が、この記事の出来不出来を左右する重要ポイントである事は、紙面構成からも明らかです。どうすれば、これらの概念を何も知らない人にも分かりやすく説明出来るかを、鍼灸医さんと二人で考え、紙面を下記のように訂正しました(下線が訂正箇所です)。

(3)3ページ目「この搾取はどこから来るのか」の、新自由主義の説明部分については、次のように変えました。
(訂正前)「新自由主義」というのは英語の「ネオリベラリズム(略してネオリベ)」の訳語で、「市場原理主義」とも呼ばれています。要するに「弱肉強食資本主義」の事です。
(訂正後)・・・要するに「この世は弱肉強食、全てカネ」の考えに立つ資本主義の事です。
(理由)「弱肉強食資本主義」という種類の資本主義はない。「弱肉強食」とか「万事金次第」というのは、資本主義の種類ではなく特徴を現す表現である。

(4)同頁・同小見出しの下記部分も、以下のように変えました。
(訂正前)それに対して、労働者や庶民の側も、「すき家」のバイトのように闘う人が出てくる一方で、それを運命か何かのように捉え(奴隷根性)、「そうだ俺が悪いのだ」(自己責任論)と無理やり自分に言い聞かせた挙句に、それに耐え切れずに自殺してしまったり、自分だけは助かろうと、政治家や財界人の尻馬に乗って奴隷根性や自己責任論を吹聴する人も出てきます。
(訂正後)・・・それに耐え切れずに自殺してしまったり、政治家や財界人に洗脳されて、奴隷根性や自己責任論が染み付いた人も出てきます。
(理由)労働者が自分から進んで新自由主義の働き方に身を委ねたり、奴隷根性や自己責任論を吹聴する事は無い。たとえ自ら身を委ねたかのように見えても、それはあくまでも政府やマスコミによる洗脳の結果である。だから、自ら成長して芽吹いていくかのような「蔓延る」という表現よりも、「染み付く」という言い回しの方が、よりフィットすると思う。同様に「働き方、働かされ方」という表現も「働かされ方」に一本化してはどうか。

(5)4ページ目「社長の応援パフォーマンスも小泉・橋下劇場と同じ」での、橋下・大阪府知事が執心の、大阪市と大阪府を合体して大阪都とし最終的には関西州に統合する計画も、道州制の内容やその問題点についての基本的説明を先にしてやらないと、いくら「地方リストラ」だの「京阪神優遇・周辺部切捨て」だの言われても、あまりピンと来ないのではないか?
 
 確かに、ここは後で読み返してみると、少し総花的に書きすぎたきらいがあります。橋下知事の大阪都構想について書くのであれば、最低でも道州制区割り案(上記は道州制推進連盟・大前研一の案)を入れなければ、同構想の中身を知らない人には少し分かりづらかったかも知れません。それで話題が拡散して話の焦点がぼやけてしまうようであれば、もう橋下知事の例は取り上げずに、小泉元首相の郵政民営化に的を絞って、アリコ・アフラックやハゲタカファンドと小泉・竹中政治の癒着を暴露する形にした方が良かったかも知れません。最初に新自由主義路線の代表例として、小泉・橋下の二人の政治家の名を挙げてしまった為に、二人とも話に取り上げなければならなくなってしまいました。
 しかし、ここの粗筋を上記のように変えるとなると、話の構成から全部書き直さなければならなくなります。もう一旦紙面発行に踏み切ってしまった事もあり、ここはこのままで行きます。

 長い間ブログや掲示板で文章を書いていると、新自由主義とか市場原理主義とかいう言葉についても、さも全て分かったかのように、ついつい流して書いてしまいがちです。しかし、それを何も知らない人に説明するとなると、これがなかなか難しいのです。自分の頭では分かっているつもりでも、いざ文章にしようとすると、上記のように試行錯誤を繰り返す破目になります。
 たとえば、新自由主義について、ブログでは「「この世は弱肉強食、全てカネ」の考えに立つ資本主義」と説明されていますが、「この世は弱肉強食、その通りじゃないか」とか、「全てカネと批判するが、お金儲けして何が悪いのか」と反論されたら、皆さんならどう答えますか?実際に、村上ファンドの社長は、世論の指弾を浴びた時に、そう言って居直っていました。

 実は、「弱肉強食」も「全てカネ」も、一定の真理ではあるのです。本来「弱肉強食」とは生物学上の食物連鎖を言い表したものでしかなく、それ自体には善いも悪いもない。それを人間界に当てはめた「世の中全てカネ」も、確かに一定の真理ではある。誰しも貧乏よりはお金持ちの方が良いに決まっています。

 しかし、それはあくまでも「一定の」真理でしかない。幾ら「強いもの、大きいものが生き残る」と言っても、それだけでは、巨大化し過ぎて絶滅した恐竜のように、共倒れに終わるだけです。それは人間も同じで、金持ちばかりが幾ら居た所で、実際に汗水たらして働く人がいなければ宝の持ち腐れにしかなりません。金持ちの富も貧乏人の働きがあってこそなのです。
 郵政や国鉄の民営化もそれと同じ。金儲け一本槍で来た結果どうなったか。郵政民営化の行き着く先は、郵便局・金融機関の撤退・統廃合→郵便も送れず預金や保険料振込みも出来ない地域の広がり→地方の丸ごと荒廃でした。国鉄分割民営化の為れの果ても、JR福知山線や羽越線の事故でしかなかった訳でしょう。
 だから格差是正が必要なのです。それはバラマキでも何でもなく、寧ろ砂防ダムのように必要な投資なのです。累進課税や生活保護などの格差是正策がセーフティネットと呼ばれるのは、何も個人にとってだけではなく、社会にとっても安全装置だからです。それが分からずに「福祉はバラマキ」だとか「金儲け第一主義で何が悪い」とかほざく新自由主義者(ネオリベ)には、こう言ってやれば良い。「食物連鎖(競争)至上主義のお前も、最後には恐竜と同じ道をたどるだろう」と。
コメント (2)
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