アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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ブレフォーたちの呆れた憲法・人権感覚

2009年10月27日 22時41分41秒 | 未完の政権交代
【自民党ネットCM】ブレる男たち


 鳩山・民主党政権が早速ぶれ始めています。米軍基地の見直しと後期高齢者医療制度廃止を巡り、総選挙で掲げた公約を反故にしようとしています。
 前者については「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」、後者についても「後期高齢者医療制度は廃止し、(中略)国民皆保険を守る。廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援する」と、それぞれ連立政権合意で謳っていました。
 それが、前者はゲーツ米国防長官にちょっと脅されただけで早速引っ込め、後者も、自民党・財界から脅されたのか、元々本気で取り組む気なぞサラサラ無かったのか、どちらか分かりませんが、とにかく廃止を先送りしようとしています。

・米軍普天間基地/外相「県外移設ない」/方針転換の発言(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-10-24/2009102401_01_1.html 
・後期医療の廃止/厚労相、先送り明言/保険証は奪わず(同上)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-10-24/2009102401_02_1.html

 後期高齢者医療制度については、拙ブログの過去記事「棄民医療制度の冷酷」をご参照下さい。また、沖縄の米軍基地問題については、下記の記事をご参照下さい。いずれも、とんでもない代物であり、廃止や撤去でしか根本的な解決はあり得ない事が、お分かりいただけると思います。

・辺野古での新基地建設計画は、なぜいけないのか?(あつこばのブログ)
 http://atsukoba.seesaa.net/article/39912507.html
・沖縄米軍基地問題について、民主党に言うべきこと(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
 http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1485.html
 http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1486.html

 上記2つの問題、とりわけ現在喫緊の課題となりつつある在日米軍の再編・基地問題については、他のブログでも取り上げられているので、ここではこれ以上は触れません。
 ただ、これだけは言っておきます。実際には革新的代案があるにも関わらず、従来の自民党政治の発想から未だ抜け出せない民主党の足元を見透かした上で、「代案を示せ、示せない以上は廃止も撤去も一切罷りならぬ」と居丈高に言い放つような議論が、自民党・財界・米国筋から出ていますが、何をか況やです。
 たとえ代案があろうと無かろうと、ダメなものはダメなのです。「他に金を借りる当てが無い」からといって暴利の借金を支払い続ける。「禁断症状に耐えられない」からといって薬物依存を続ける。誰でもその愚かさが分かるのに、何故基地問題や医療制度の問題となると、諦めばかりが先に立つのか。それこそが、奴隷根性・植民地根性に絡めとられている事の、何よりの証ではないか。

 但し、そうは言っても、この沖縄や岩国の基地問題でも、後期高齢者医療制度の問題にしても、この程度の鳩山政権・民主党の「ぶれ」については、まだこちらでも想定内でした。元々は保守二大政党の片割れとして財界の肝入りで作られ、「自民党の落ちこぼれ」と「旧社会党の落ちこぼれ」が寄せ集まって出来た民主党。その民主党が中心となって出来た鳩山政権。そんな政党であり政権ですから、ぶれまくるのはある意味当然。こんな事は元より自明の上で、「それでも自民党政権が倒せるなら」という事で、票の一部を回したに過ぎないのですから。
 しかし、「ぶれ」も次の「天皇のお言葉」問題まで来ると、相当重症なのではないでしょうか。何故なら、基地問題にしても医療制度の問題にしても、どちらも政策次元の「ぶれ」であり、そういう意味では、まだ救いようがあるのでは、と思うのです。政策の「ぶれ」だけに止まるのであれば、国民の力で是正も可能でしょう。
 それに引き換え、「天皇のお言葉」問題で図らずも露呈したような、思想次元の「ぶれ」、国内外から憲法観や人権感覚をも問われかねないような「ぶれ」となると、そこから正していかないといけないのかと思うと、いささか気が滅入ります。何故か不思議と、マスコミもあまりこの問題は取り上げていないようなので(産経の様な一部偏執狂メディアを除いて)、ここではこちらを主に取り上げる事にします。

・天皇陛下のお言葉:岡田外相の見直し発言 西岡氏が批判(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091024k0000m010070000c.html

 岡田外相が、国会での「天皇のお言葉」に見直しを求めたのが、同じ与党・民主党の西岡武夫氏に言わせると「越権行為」なのだそうです。「天皇の政治的中立を損なう」との事ですが、何をか況やです。
 「天皇の政治的中立」とか「君臨すれども統治せず」と言うのは、あくまでも「天皇が政治に口出ししてはいけない」という事の筈です。だから日本国憲法第7条で、天皇の国事行為の範囲が厳格に定められているのです。政治に口出ししてはいけないのは、あくまで天皇であって、国民ではありません。主権者たる国民は、天皇制の存廃も含めて、自由に議論できる筈です。だから、憲法第1条にも「(天皇の)地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」とあるのでしょうが。
 それを、何が「私どもが政治的にあれこれ言うことは、あってはならない」(西岡)かよ。バカじゃないか。トンデモな難癖つけた西岡も西岡なら、そんな難癖如きにいちいち動揺する民主党も民主党だ。21世紀にもなって「天皇機関説」事件の再現とは。天皇は日本の金正日かい。

 このニュースですが、米軍基地や後期高齢者医療制度の問題では大いに論陣を張っていた先の「しんぶん赤旗」ですら、あまり大きくは扱っていませんでした。そして、他の「ブルジョア・マスコミ」に至っては推して知るべしで、偏執狂の産経など以外は、申し訳程度に触れただけで、取り上げ方も、どちらかというと西岡のほうに同情的な感じなのは否めませんでした。
 しかし私としては、在日米軍再編問題や医療制度の問題よりも、寧ろこちらのニュースのほうで、民主党の「軸不在」ぶりに呆れさせられました。そんな体たらくだから、元祖「ダメ」フォー・(不祥事で閣僚)「辞め」フォー・(政権)「投げ」フォー・(挙句に選挙でボロ)「負け」フォーの自民党ごときにまで舐められるのだろうが!
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