乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【春秋】:落語には「くすぐり」がつきものである。

2016-10-13 03:30:30 | 裁判(最高裁・高裁・地裁・簡易裁)

【春秋】:落語には「くすぐり」がつきものである。

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【春秋】:落語には「くすぐり」がつきものである。

 本筋と関係のない駄じゃれやギャグをちょいと織り交ぜて観客の笑いを誘う。その昔「お正月に坊さんが2人で和尚がツー」などとやっていた林家三平師匠みたいに、むしろ「くすぐり」がのちのちまで忘れられない芸もある。

 ▼裁判の判決だって、ときに似たところがあろう。最高裁大法廷は昨年12月、民法の夫婦同姓規定を合憲と断じ、選択的別姓を求める声を退けた。しかし判決は、あえて言葉を添えて人々をくすぐったものである。「改姓の不利益は通称使用が広がることで緩和される」。結論はさておいて、この指摘はいろいろ注目された。

 ▼ところが、新たにこんな判決が出ると「くすぐり」の軽さを嘆かざるを得ない。私立学校の女性教諭が職場での旧姓使用を求めた訴訟で、東京地裁はおととい、請求を棄却した。「旧姓を戸籍姓と同じように使うことが社会に根づいているとまではいえない」そうだから、最高裁が言い添えたことなど、どこ吹く風である。

 ▼考えてみればどっちもどっち。旧姓使用の応急策ではこの問題が落着しない現実を示しているのかもしれない。かつて法制審議会が選択的夫婦別姓の導入を答申してから20年になる。日本がたじろいでいる間に、欧米やアジアは大きく変わった。多様性を重んじる世論が、いつまで「くすぐり」に反応してくれるだろうか。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【春秋】  2016年10月13日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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