乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:生前退位では国民の総意形成をめざそう

2016-10-19 03:30:40 | 【天皇家・皇室・女性宮家問題】

【社説①】:生前退位では国民の総意形成をめざそう

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:生前退位では国民の総意形成をめざそう

 天皇陛下の生前退位などを議論する有識者会議が初回の会合を開いた。国民の関心が極めて高く、将来の皇室のあり方や憲法、皇室典範の姿にも関わる案件である。

 皇室制度、歴史、法律の専門家らも含め、各層から幅広く意見を聴き、国民の総意としてまとめるべく努力してほしい。適切な情報開示によって、議論の透明性を確保することは言うまでもない。

 有識者会議では年明けにも論点を整理するという。論点は生前退位だけでなく、公務の負担軽減や、摂政を置くことの是非、さらには退位後の呼称、お立場なども対象になる見通しだ。

 安倍晋三首相は「議論が一定の段階」になった際に、与野党で協議する、などと国会で答弁している。法案作りの前に、衆参両院議長が各党の代表者から意見を聴くといった手法が想定されているようだ。来年の通常国会での法整備を視野に入れているとされる。12月で83歳になられる天皇陛下の年齢を考えれば、円滑でスピーディーな審議は欠かせまい。

 これまでのところ、政府側は生前退位に関し、皇室典範の改正でなく、一代限りの特例法の制定を軸に検討すると伝えられている。

 一方の野党側は民進党の野田佳彦幹事長が典範の改正も視野に幅広く議論すべきだとし「皇族の減少という問題も議論しなければならない」と述べている。自らの首相在任中に、女性宮家の創設を柱とする論点整理をまとめたことも念頭にあると見られる。

 憲法で「国民統合の象徴」とされる天皇陛下の地位を巡る立法府での議論が、政治的な駆け引きを背景に進むことは、国民が望んでいない。厳に慎まねばならない。また、結論ありきの進行も避けるべきだろう。

 明治初期、福沢諭吉は「帝室論」の冒頭「帝室は政治社外のものなり」と述べた。皇室は政治の世界の外にある、との意味だ。また「日本人民の精神を収攬(しゅうらん)するの中心」とも記す。

 福沢の述べた理想の皇室像や国民との関係は、象徴天皇制の下で実現し、すでに70年を超える歴史を経た。世界に誇るべき「伝統」となったと言える。

 戦後、昭和天皇や現在の天皇陛下の折に触れてのお言葉に、多くの国民が慰められ、励まされてきた。有識者会議のメンバーには、歴史の評価に耐えうる、禍根を残さぬ議論を望みたい。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月18日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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