乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:政府は継続的な賃上げの基盤づくりを

2016-10-17 03:30:50 | 就職・非正規雇用・失業・雇用問題

【社説①】:政府は継続的な賃上げの基盤づくりを

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:政府は継続的な賃上げの基盤づくりを

 来年の春季労使交渉に向け、政府が経済界に賃上げを強く求めている。要請は安倍政権になって4年連続だ。デフレ脱却には消費拡大のカギを握る賃上げが不可欠との判断からだが、民間の賃金決定に政府が介入することには違和感を拭えない。

 賃金を上げるために政府が果たすべき役割は、企業の生産性向上の支援や経営者の先行きへの不安を取り除くことである。そのための規制改革や社会保障改革に政府は注力してもらいたい。

 8月は消費支出が物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4.6%減と、6カ月連続の減少となった。実質賃金の伸び率が鈍っていることが響いている。

 一方で企業が抱える資金は潤沢だ。日銀によると、民間企業が保有する現金・預金は6月末で242兆円と過去最高になった。

 経済財政諮問会議などの場で政府は、経済界に積極的な賃上げを求めている。企業は積み上げた資金をもっと賃金に振り向けてほしいとの考えがある。

 しかし、賃金決定への政府の介入は、賃金は企業の生産性の向上とともに上がっていくという市場メカニズムをゆがめかねない。

 民間の賃金の決め方に政府の意向が反映されるようになれば、この先、企業が政府から、賃金の引き下げを迫られる心配もある。

 政府に求められるのは企業が継続的に賃金を上げていくための基盤づくりだ。海外企業に比べ見劣りする営業利益率の引き上げなど企業自身の奮起が必要なのはもちろんだが、企業が活動しやすい環境整備は政府の仕事である。

 成長分野への参入など事業活動を阻んでいる規制の見直しを大胆に進めるべきだ。働く人の生産性を高める労働時間規制の見直しやほかの仕事に移りやすい柔軟な労働市場の整備など、雇用分野の制度改革も重要度を増している。

 企業に収益力向上を促すには、長期の視点に立った投資家の声を生かす企業統治改革も推進する必要がある。社外取締役の起用は広がってきたが、トップ選びの過程の透明性を高めるなど取締役会改革の余地は大きい。

 賃金や消費が伸び悩む理由のひとつには、企業や働き手が払う社会保険料がずるずると上がり、負担が増していることがある。政府は年金、医療、介護という社会保障と財政を一体的にとらえた構造改革に力を入れてほしい。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月17日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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