乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

{社説②}:豊洲市場 分からないとは何事か

2016-10-01 04:00:40 | 地方行政、自治・住民自治・議会

{社説②}:豊洲市場 分からないとは何事か

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説②}:豊洲市場 分からないとは何事か

 豊洲市場で、主要な建物の下に土壌汚染対策の盛り土がされなかった問題について、原因を調査してきた東京都が報告書を公表した。

 新市場建設という大きなプロジェクトで、専門家の会議で決まった盛り土をせずに地下空間を作るという重大な設計変更が、なぜ行われたのかが最大の焦点だった。

 報告書は、盛り土計画の変更は2008年以降、段階的に固まっていったとして、いつ誰が決めたのかは特定していない。極めて不十分な内容だ。

 小池百合子知事の指示を受け、局長級幹部や市場長ら8人が調査に当たった。関係者のヒアリングの他、部内資料も精査したという。

 だが、部課長会議など機関決定の肝心な場面について具体的な記述はほとんどない。結局、暗黙の了解のような形で地下空間の設置が決まっていったかのように記されている。内部調査の限界は明らかだ。

 そもそも、これだけ大きな設計変更について、関係部局での議論の経過が文書で残っていないとすれば、公文書管理の点からずさんと批判されても仕方ない。都庁は行政組織として重大な欠陥を抱えているといわざるを得ない。

 今回の問題では、都議会などで「敷地全面で盛り土をしている」と事実と異なる説明を続けてきた姿勢も問われた。

 報告書によると、一部の幹部は、建物の下に盛り土がなく地下空間となっていることを認識していたが、修正しなかったという。無責任極まりない姿勢も、問題の背景にあることをうかがわせる。

 また、建物の下に盛り土がされている説明図を問題が発覚するまでホームページに載せ続けたことについては「漫然と継続した」とあるだけだ。都民への説明責任の重さに対する自覚は報告書から感じられない。

 小池知事は、公益通報者保護制度を活用して職員からの証言を集め、調査を継続する考えを示した。都議会の集中審議が来週には始まる。

 都議会は「百条委員会」を設置し、石原慎太郎元知事らを招致することも本格的に検討すべきではないか。

 豊洲市場の安全性の判断に影響を与える事態も明らかになった。都が実施した8回目の地下水モニタリングで、環境基準を超える有害物質のベンゼンとヒ素が初めて検出されたのだ。

 これまで7回の調査が正確に実施されていたのかも疑われかねない。年内に実施される9回目の調査結果は来年1月に明らかになる。ここで再び環境基準を超えたらどうするのか。移転そのものについて、先を見据えた対応が求められる。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月01日  04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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