乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:ミャンマーの民主化定着へ経済成長促せ

2016-11-06 03:30:25 | 国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米

【社説①】:ミャンマーの民主化定着へ経済成長促せ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:ミャンマーの民主化定着へ経済成長促せ

 ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が来日した。半世紀以上におよんだ軍人主導の体制が幕を閉じて、7カ月あまり。歴史的ともいえる文民政権への移行は大きな混乱なく進んできたと評価できるが、課題はなお山積している。

 わけても心配なのは経済運営に停滞感が出ていることだ。新政権が発足してから外資進出の勢いが減速し、景気がよくならないことに不満の声があがっている。芽吹いた民主主義を根づかせるためにも経済成長が欠かせない。

 スー・チー氏が事実上の最高権力者となってから初めての今回の来日の最大のねらいも、日本からの支援獲得にあるといっていい。スー・チー氏はもともと政治改革や社会問題に関心が深いが、政権のトップとして経済を重視するのは当然でもある。

 スー・チー氏との首脳会談で安倍晋三首相は、今後5年間に官民あわせて8000億円規模の支援をする考えを示した。交通網や電力システムなどミャンマーのインフラは貧弱なだけに、大きな経済効果を期待できる。

 ミャンマーにとって特に大切なのは雇用に直結する産業の育成であり、そのための外資誘致だ。国内企業と外資を差別しない新投資法を10月に制定するなど、スー・チー政権は投資環境の整備を進めてはいる。だが、改善の必要な課題は依然として多い。

 高い教育を受けた人材の不足。透明性を欠いた法制度。軍が深くからんだ既得権益。こういった軍事政権時代の負の遺産に加え、スー・チー氏に権限が集中しすぎているため政策の決定や実行がとどこおりがち、との指摘もある。

 こうした問題点を日本は率直に指摘し、改善の取り組みを手助けしていく必要がある。それは日本企業のビジネスチャンスにつながる可能性もある。

 首脳会談で安倍首相は少数民族への支援も表明した。ミャンマーの民族問題は根が深く、実際に支援するにあたっては慎重な目配りを求められる。日本の手腕が試されるともいえよう。

 安倍首相はまた、自衛隊とミャンマー軍の交流を拡大することに意欲を示した。同時に、民主的な体制の下で軍の役割が重要だとの考えを明らかにした。スー・チー氏と軍の関係は今でも微妙なだけに、首相の意図やスー・チー氏の受け止め方は気になる。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年11月04日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

『アジア』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【社説②】:外国人を地方の旅... | トップ | 【春秋】:ミャンマー中部の... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。