乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

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【社説】:①米の新規原発 運転実現を日本も参考にせよ

2016-10-25 06:05:50 | 電力需給・原子力発電所再稼働問題

【社説】:①米の新規原発 運転実現を日本も参考にせよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①米の新規原発 運転実現を日本も参考にせよ

 原子力発電が、米国のエネルギー政策の重要な柱であることが改めて示されたと言えよう。

 米国で新たな原子力発電所が、20年ぶりに営業運転を開始した。米南東部のテネシー州などに電力を供給しているテネシー渓谷開発公社のワッツバー原発2号機である。

 1970年代に建設が始まったが、79年の米スリーマイル島原発事故を受け、80年代半ばに工事は中断された。規制強化により建設費が増大したうえ、電力需要も伸びないと予想されたためだ。

 2000年代に入ると、地球温暖化対策として、二酸化炭素(CO2)を排出しない原発の役割が見直された。当時は世界最大のCO2排出国だった米国として、自然な流れだったろう。

 07年に建設再開が決まった。11年の福島第一原発事故を踏まえ、非常用電源や冷却水の確保などの面で安全対策が追加された。

 開発公社は「クリーンな電力を安価で安定的に供給できる」と運転開始の意義を強調している。

 ワッツバー原発2号機の設計は旧式だが、運転開始までに施した安全対策などは、米国で建設中の他の4基にも役立とう。

 2号機を手がけたウェスチングハウス社は、東芝の子会社だ。世界では、新興国を中心に原発の需要が急増している。新規運転に至った今回の経験は、フランス、ロシア、中国、韓国との激しい受注競争でも生きるはずだ。

 米国では、100基の原発が運転しており、電力供給の20%近くを占めている。シェールオイルの増産により、火力発電は主役の座にとどまるが、米政府は、エネルギー安全保障の観点から、原発を将来も今の水準に保つ方針だ。

 長らく原発の新設が途絶えたため、懸念されたのは、関連技術の衰退や人材の減少である。

 米政府は00年代半ばから、新型原発の研究開発、関連企業育成などを強化してきた。産業界も、大学との連携拡大、就職支援などに力を注いだ。原子力潜水艦で経験を積んだ海軍出身者も、原発の運営管理に積極的に取り込んだ。

 米国では、反原発の声も少なくない。それでも新規の運転にこぎ着けたことは、原発の継続的利用を掲げる日本の参考になる。

 人材育成のため、産学官の協力体制を拡充すべきだ。大学などの研究炉の再開が欠かせない。実体験なしに教育は成り立たない。

 何より、安全が確認された原発の再稼働が大切だ。原発の新増設も検討すべきである。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月25日  06:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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