乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【日本会議】:「保守の急進化」に矛盾 宇野重規・東大教授

2016-10-17 03:15:40 | 【神道・神社、仏教・寺院、宗教法人】:

【日本会議】:「保守の急進化」に矛盾 宇野重規・東大教授

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【日本会議】:「保守の急進化」に矛盾 宇野重規・東大教授

 ――日本会議の活動をどうみるか。

 「元は安保闘争など1970年前後の左派運動への対抗勢力だった。影響力は政権中枢まで届かなかった。運動としても根は浅く動員できる勢力も少ない。だから政治家や一部の知識人と結びついて道を開いてきた。安倍政権になって、政権への影響力はともかく、少なくとも政権中枢に手が届く状態になった」

 「日本人が自信を失いつつあるなか、日本の良さを確認したいという雰囲気が草の根で広がる。日本会議への注目はそういう時代の空気を反映したものだろう」

 ――日本の保守層に変化はあるか。

 「単に過去に価値を見いだす思考がすべて『保守主義』ではない。保守主義の特徴は、急進的な進歩主義へのある種の慎重さや謙虚さだ。漸進的な変化を求め、あまりに野心的で急進的な勢力を抑える役割に回ったときに良さが出る」

 「だが今は抑止対象だったリベラリズムが失速している。ライバルの弱体化で保守主義自身が急進的になり、本来の良さである慎重さや自己抑制的な姿勢が失われ知的傲慢さも透ける」

 ――安倍政権の誕生は偶然か。

 「戦後の自民党政治には二大潮流がある。軽武装・経済国家を志向した吉田茂元首相から大平正芳元首相につながる宏池会(現岸田派)と、その対抗勢力として国家の役割を強調する岸信介元首相に源を発する清和会(現細田派)だ。宏池会の流れが衰え、2000年代から清和会の路線が強まった。安倍政権は突然変異ではない。中国の台頭や東日本大震災を通じてみえてきた日本の脆弱性など内外の環境変化もまた、安倍政権の誕生を必然たらしめた」

 ――安倍晋三氏は保守主義者か。

 「保守らしからぬ保守主義者だ。保守主義では本来何を守るかが具体的に語られるべきだ。だが安倍氏は現憲法を守るのではなく改正すると言う。現在の政治制度の根幹を否定する分、何を守るのかと言われると『日本の良き伝統』などとたんに抽象的になる」

 ――安倍氏の「戦後レジームからの脱却」は保守層のキーワードだ。

 「『戦後レジーム』には現憲法だけでなく日米安保条約など日米関係も大きなウエートを占めるはず。『戦後レジームからの脱却』を掲げながら対米自主外交を唱えず、米国との関係強化を訴えるのは矛盾だ」

 うの・しげき 東大法卒。千葉大助教授を経て東大社会科学研究所教授。専門は政治思想史・政治哲学。近著に「保守主義とは何か」。東京都出身、49歳。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 連載・特集 【永田町インサイド】  2016年10月16日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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