乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説②】:メイ首相は市場との対話を

2016-10-12 03:30:40 | 金融・財政ニュース

【社説②】:メイ首相は市場との対話を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:メイ首相は市場との対話を

 外国為替市場でポンド安の流れが止まらず、英国の先行きへの不透明感が強まっている。先週は数分の間に対ドルで6%急落し、31年ぶりの安値をつけた。

 ポンド安の背景に横たわるものは、英国の欧州連合(EU)離脱交渉への懸念である。メイ首相は交渉の考え方、さらには英国経済の将来像について分かりやすく語ることで、市場を安定させなくてはならない。

 ポンド急落の直接の原因は、2日の英保守党大会でのメイ首相の演説だ。その内容を市場関係者は「単一市場を利用できなくなっても移民制限を厳しくする方針で交渉する」と解釈し、英経済への懸念を深めた。売り注文を自動で出し続けるコンピューター取引がポンド下落を速めたともいう。

 首相演説を丁寧に読めば「単一市場か移民制限か」といった二者択一の内容ではないことが分かる。しかし曖昧な点も多かったため市場に疑心暗鬼が生じ、ポンド安を招いてしまった。

 EU離脱交渉の先行きだけでなく、英国経済の変質を心配する声も増えつつある。

 メイ首相は就任以来、産業への介入や保護主義ともとれる姿勢をみせてきた。一例は、中国資本が加わる原子力発電所建設の最終承認を遅らせたことだ。こうした動きについて、開放性が高かった英国の経済運営と相反するとの指摘が多く聞かれた。

 経常赤字を抱える英国は、多くの投資を引きつけることにより、経済をうまく回してきた。ポンド安が市場の不透明感を増幅すれば、投資家が資金を引き揚げる動きが加速し、英国経済は混乱しかねない。それは世界経済にとっても大きなリスクとなる。

 メイ首相は党内基盤を強化するため、ことさら移民制限を強調した面もあるのだろう。今後は投資家の声にも耳を傾け、政策を分かりやすく説明するなど市場の安定にも配慮すべきである。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月12日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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