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【社説】:①年金改革法案 将来世代の給付改善が重要だ

2016-11-07 06:05:45 | 社会保障・年金制度・生活保護

【社説】:①年金改革法案 将来世代の給付改善が重要だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①年金改革法案 将来世代の給付改善が重要だ

 少子高齢化が進む中、年金制度を中長期的に維持するには、世代間で痛みを分かち合うことが欠かせない。年金を「政争の具」とせず、建設的な議論を展開することが重要だ。

 年金改革関連法案が衆院で審議入りした。年金額の改定ルールを見直し、将来世代の給付を改善することなどが柱である。

 年金額は毎年度、物価や現役世代の賃金の変動に応じて改定される。上昇率の低い方に合わせるのが基本だが、デフレ下では、物価より賃金の下落率が大きくても、物価分しか減額されない。

 法案では、これを下げ幅の大きい方に合わせるようにする。

 年金の財源は、主に現役世代が納める保険料だ。総収入は賃金変動に左右される。賃金が下がれば、それに応じて給付額を減らさないと、年金財政の収支が悪化する。生活が苦しくなる現役世代との公平性も保てない。

 賃金の下落を年金額に適切に反映する仕組みは妥当である。

 現行制度では、現役世代の保険料水準を長期的に固定し、その範囲内で高齢者に給付している。今の高齢者に多く支払えば、それだけ将来世代の取り分が減る。

 そもそも、今の高齢者に比べて将来世代の給付水準は2~3割低下する見通しだ。この差をいかに縮小し、世代間のバランスを取るかが年金制度の最大の課題だ。

 新ルールを過去10年間に適用していれば、今の年金額は3%減るが、将来世代の受給額は7%増えると試算されている。子や孫世代のためだと説明すれば、高齢者も納得するのではないか。

 疑問なのは、民進党が「年金カット法案」と批判することだ。

 目先の年金額のみに注目し、長期的視野を欠いた、的外れの主張である。民主党時代に年金を争点化し、国民に支持された成功体験の再現を狙っているのだろう。

 だが、当時の看板政策の年金改革案は、財源不足で実現不可能と判明し、7月の参院選公約から消えた。その反省が見られない。

 法案には、少子高齢化の進展に応じて給付水準を自動的に引き下げる「マクロ経済スライド」の機能強化も盛り込まれた。

 現在は、デフレ下での実施が制限され、年金水準が高止まりしている。このため、抑制できなかった分は繰り越し、物価上昇時にまとめて差し引く方式にする。

 ただ、これではデフレや低成長の下では繰り越しが続くだけで、不十分だ。経済情勢にかかわらず完全実施すべきである。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年11月06日  06:12:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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