乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説②】:家庭教育を型にはめるな

2016-11-07 03:30:40 | 政治・政策・行政・政局ニュース

【社説②】:家庭教育を型にはめるな

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:家庭教育を型にはめるな

 画一的な子育て指南や「理想の家族像」追求に走らないよう、心してもらいたい。政府の教育再生実行会議が審議を始めた、家庭教育の支援策のことだ。

 実行会議がこんど取り組むことになったテーマは「学校・家庭・地域の役割分担と教育力の充実について」である。家庭だけに焦点をあてているわけではないが、思い出すのは第1次安倍政権下の教育再生会議の迷走だ。

 このときの家庭教育論議では「親学(おやがく)」の大切さが強調され、「子守歌を歌い、赤ちゃんの瞳を見ながら授乳する」など育児に関する緊急提言づくりが進んだ。しかし国が家庭教育の中身に干渉することへの反発が強まり断念した経緯がある。

 このためか、今回は個々の家庭教育のあり方に踏み込むことへの慎重論が少なくない。松野博一文部科学相も「家庭に対して特定の価値観を押しつける考えはない」と述べている。

 にもかかわらず懸念を拭えないのは、復古的な家族観の尊重を求める声が教育界に一定の影響力を持っているからだ。「家族は互いに助け合わなければならない」との条文を盛り込んだ自民党の憲法改正草案なども背景にあろう。

 家族や家庭の姿は多様化している。子どもとの接し方や、抱えている困難もさまざまだ。ある家庭にとっては良いやり方が、別の家庭にはそぐわないこともある。それぞれの家庭が、それぞれの事情に応じてより良い子育てをしたいと願っている。

 そんななかで国が家庭教育を型にはめ、子育ての「理想像」を描くなら、そこに収まらない家族を「自業自得」と突き放すことにもなりかねない。実行会議は家庭教育の規範などではなく、子育てへの実質的で柔軟な支援体制や制度づくりを議論してもらいたい。

 家庭での教育がうまくいかない背景には、保護者の経済不安や健康問題などが隠れていることがある。こうした課題への具体的な対応こそ求められよう。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年11月07日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

『家族』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【春秋】:30年前、相互銀行... | トップ | 【社説①】:アジア企業の力を... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。