乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:都庁の無責任体制は目を覆うばかりだ

2016-10-01 03:30:50 | 地方行政、自治・住民自治・議会

【社説①】:都庁の無責任体制は目を覆うばかりだ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:都庁の無責任体制は目を覆うばかりだ

 豊洲市場の主要な建物で盛り土がなかった問題で、東京都の小池百合子知事が職員自らによる検証結果を公表した。段階的に地下空間への変更が検討されたため、変更を決めた個人を限定できないという内容だ。都庁のガバナンスの欠如は深刻と言わざるを得ない。

 確かに、建物の構造に関わる問題だけに、1人の職員が一夜にして変えたわけではないだろう。しかし、2008年から13年にかけて検討が進んできたのに、それがなぜ上司に伝わらなかったのか。上司はなぜ確認しなかったのか。依然として疑問はつきない。

 変更後も都議会や都民に対しては、盛り土をしているかのような説明が続けられてきた。豊洲問題は都政に関する様々な課題のなかでも重要度が高いテーマだった。おかしいと思う職員がいなかったとは到底、考えられない。

 石原慎太郎元知事も含めて、当時の幹部の責任は極めて重い。自らの関与を否定する歴代の中央卸売市場長の姿は、たとえそれが事実としてもあきれるしかない。都政史上で最大級の汚点であると、すべての職員が自覚すべきだ。

 都庁の職員は警察や学校関係まで含めて約16万8千人に上る。事務職と技術職の縦割り、同じ技術職のなかでも土木系と建築系などの縦割りは、かねて指摘されてきた問題だ。

 小池知事は新たに内部告発を受け付ける「公益通報制度」を設ける方針だ。都庁内の意思決定のあり方から見直すべきだろう。

 豊洲市場では地下水の調査で初めて、一部地点から環境基準を上回るベンゼンとヒ素が検出された。人体に影響を及ぼすレベルではないと思われるが、都民の不安はさらに高まっている。

 一方、地下空間にたまっている水も含めて、これまでの大半の調査では安全性が確認されている。地下水をくみ上げて処理するシステムが本格稼働すれば、さらに改善するという指摘も多い。

 豊洲を巡る問題は、たとえ「安全」だとしても「安心」と受け止めてもらえない状態に陥っている。小池知事や都に求められるのは専門家の意見を参考に必要な対策を講じ、わかりやすい言葉で都民に説明し続けることだろう。

 都政、そして都庁に対する信頼は著しく低下している。事実のひとつひとつを公表し、説明責任を果たすことでしか、信頼回復の糸口はつかめない。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月01日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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