乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説①】:アジア企業の力を生かして経営改革を

2016-11-07 03:30:50 | 産業・経済・企業・ビジネスニュース

【社説①】:アジア企業の力を生かして経営改革を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:アジア企業の力を生かして経営改革を

 中国や韓国、台湾などアジア企業の追い上げは過去四半世紀にわたり日本メーカーの悩みのタネだった。素材や造船、電機など幅広い業種でアジア勢の攻勢に日本企業が苦戦し、世界市場での存在感が薄れたのは事実である。

 だが、アジア企業をひたすらライバル視し、力で対抗するだけが能ではない。彼らの勢いをうまく利用して、自らの経営改革につなげる工夫が求められる。

 一つの道は将来の展望が見えない事業を整理する際にアジア企業を受け皿として活用することだ。その先駆けが11年前にパソコン事業を中国レノボ・グループに売却し、安定した収益の見込める法人向けIT(情報技術)サービスに軸足を移した米IBMである。

 オランダのフィリップスもテレビ事業を台湾企業に、ディスプレーなどの電子部品を韓国企業に売却することで事業構成を大胆に入れ替え、医療機器などを中心とした企業として再生した。

 日本でも東芝が不振の家電事業を中国の美的集団に売り、会計不祥事からの再出発を期している。

 海外企業への事業売却については経済産業省が「国内の貴重な技術が流出する」として待ったをかけることも多かったとされる。

 この懸念は一面でもっともだが、過剰な介入は経営の自由を制約し、事業構造の転換を押しとどめ、経済全体のダイナミズムをそぐ恐れもある。関係当局はこうした弊害に留意すべきだ。

 もう一つの道はアジア企業と手を結んで、彼らから学習し、その強みを取り込むことだ。

 富士通はパソコン事業についてレノボとの提携を検討中と発表した。IBMのように完全に手放す決断はできないが、自社単独の事業展開ではじり貧になる。こう考えて、パソコン世界最大手のレノボの力を借りることにした。

 電機以外でも三菱重工業は農業機械分野でインドのマヒンドラ・アンド・マヒンドラと提携し、農機の子会社への出資を受け入れた。「ミツビシ」のブランドと先方の販売網を生かして、東南アジアや中国市場を開拓する。

 シャープのようにアジア企業の傘下に入る日本企業も今後増えるだろう。外資アレルギーは根強いが、資本の流入は新たな経営人材や経営手法を日本が受け入れるチャンスでもある。伸びるアジアの勢いを上手に生かして、日本企業自らの力に変えたい。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年11月07日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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