乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【春秋】:「ノーベル文学賞は……ボブ・ディラン」。

2016-10-16 03:30:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【春秋】:「ノーベル文学賞は……ボブ・ディラン」。

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【春秋】:「ノーベル文学賞は……ボブ・ディラン」。

 事務局長がニコリともせず、こんな衝撃の選考を明らかにするのだからスウェーデン・アカデミーも芸が細かい。おととい、この発表をネット中継などで見ていて感嘆した人は地球上に無数にいただろう。おお、ディランだ!

 ▼「世界の吟遊詩人に栄誉」「ロックが文学になった」「反戦と抵抗の思いを体現」――。こういうときの常ではあるが、称賛の嵐が吹き荒れて当分やみそうもない。とはいえケチをつける声もあって、英スコットランドの作家、アービン・ウェルシュ氏は「もうろくしたヒッピーによる懐古趣味賞だ」と毒舌を吐いている。

 ▼既成の秩序からはみ出して、訴えたいことを自在に表現してきたのがディラン流だ。非難もむしろ勲章みたいなものだし、アカデミー側にしても賛否沸騰は織り込み済みだったかもしれない。文学の概念を広げる画期的な授賞か、けれん味の隠せぬくせ球か。団塊の世代あたりを中心に、ディラン談議がしばらくは続こう。

 ▼楽曲から詞だけを取り出して文学賞を贈るのなら映画の脚本も対象になる。歌舞伎だって落語だって立派な言語表現だ。などとあちこちでにぎやかなことだが、肝心のご本人は黙して語らず、それも相変わらずカッコいい。一昨夜から何度も「ノーベル賞作家ディラン」のしゃがれ声を聞き、違和感を楽しむばかりである。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【春秋】  2016年10月15日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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