乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説】:新知事に米山氏 再稼働「ノー」の民意示す

2016-10-17 08:30:50 | 選挙(衆院・参院・地方首長・議会)

【社説】:新知事に米山氏 再稼働「ノー」の民意示す

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:新知事に米山氏 再稼働「ノー」の民意示す

 県知事選の投開票が行われ、医師の米山隆一氏が初当選した。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に対して、県民が「ノー」の意思を示したと言えよう。国の今後のエネルギー政策にも大きな影響を与えることになる。県政史上初めての野党系知事となる、49歳の若きリーダーの手腕に注目したい。

 無所属の新人4氏による選挙は、共産、自由(旧生活)、社民の3党が推薦する米山氏と、自民、公明の両党が推薦する森民夫氏による事実上の一騎打ちだった。

 ◆大きい原発への不安

 泉田裕彦知事の突然の4選出馬断念を受け、米山氏が出馬を決めたのは告示日の直前だった。

 にもかかわらず、全国市長会長などを務めた前長岡市長の森氏を破ったのは、原発問題を前面に打ち出し、泉田知事の路線を引き継ぐと訴えたことが大きい。

 東京電力が、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けた審査を原子力規制委員会に申請してから3年が過ぎている。

 規制委が「合格」と判断した場合には、新知事は再稼働を認めるかどうかの判断を迫られることになるからだ。

 本社の世論調査では柏崎刈羽再稼働に「反対」と「どちらかといえば反対」を合わせた回答は60・9%に上っていた。

 今回の結果は、県民の再稼働に対する不安の大きさを裏付けたものと言えるだろう。

 選挙は全国からも注目され野党各党の党首らが本県入りした。終盤には、自主投票としていた民進の蓮舫代表も応援に駆けつけた。

 野党統一候補の森裕子氏が勝利した、7月の参院新潟選挙区の再現となった形だ。

 一方で投票率は、過去最低だった前回よりは10ポイント近く高かったものの伸びなかった。

 「原発」が単一争点化される中で、それ以外の政策論争が埋没化したことが背景にあると言えるのではないか。

 ◆停滞ムードどう払拭

 原発の再稼働問題だけでなく、少子高齢化や人口減少への対応、景気・雇用の回復など本県の抱える課題は多い。

 本紙の世論調査でも新知事に取り組んでほしい政策は、「医療・介護・福祉」が25%近くで最も多かった。「景気・雇用対策」が続き、「原発問題への対応」は約20%で3番目だった。

 県人口は230万人を割り込んだ。少子高齢化や過疎化が進み、安倍政権が進める経済政策「アベノミクス」の恩恵は地方には届かず、格差は拡大している。

 子供から高齢者まで、全ての県民が安心して暮らしていける社会を築くことが求められる。

 いかにして県の停滞ムードを払拭(ふっしょく)するのか。

 医師の米山氏は、医師や看護師の確保、医療・介護現場の環境改善などを積極的に訴えた。

 教育問題でも、給付型奨学金の創設を通して「日本一の教育県」を目指すなどと訴え、有権者の支持を得た側面はあるだろう。

 若者の県外流出に歯止めを掛け、県税収入を上げていくためには一層の産業振興が必要だ。

 米山氏は中小企業や自然エネルギー産業の支援や、国際見本市の開催など挙げた。

 県の基幹産業である農業の振興では、戸別所得補償制度の導入や担い手育成の拡充など訴えたが、いまひとつ具体性を欠いた側面は否めなかった。

 ◆指導力発揮できるか

 本県に活力を取り戻すための政策をどう実現していくのか、指導力が問われる。

 米山氏は医師や弁護士の経験はあるが、行政や議員の経験はなくリーダーシップは未知数だ。

 県議会最大会派で過去3回の知事選では泉田氏を推薦していた自民は、今回は森氏を推薦した。

 民進党の支持団体の連合新潟も森氏を支援し、一部県議も森氏を応援している。議会運営では難しいかじ取りを迫られるだろう。

 3期12年に及ぶ泉田県政で、県内市町村や北陸各県、国と厳しい関係になっているとの指摘がある。どう修復を図るのか。

 県が主導する日本海横断航路計画のフェリー契約トラブルや、法律で定められた県の医療・福祉4計画が作られていなかったことなども明らかになっている。

 風通しの良い組織にすることはもとより、フェリー問題をはじめとした泉田県政をしっかりと検証することも求めたい。

 米山氏は「的確なことを言ってくれれば、どんな立場の人であっても必ず検討する」とインタビューに答えている。

 しこりを残すことなく、敗れた候補や各党の意見にもしっかりと耳を傾け県政を運営してほしい。

 元稿:新潟日報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月17日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

『新潟県』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【日報抄】:福島の県立図書... | トップ | 【タイ】:黒い服求め客殺到... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。