乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

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【社説】:①核兵器禁止条約 非保有国の亀裂拡大は残念だ

2016-10-29 06:10:50 | 防衛省・自衛隊、核兵器・武器

【社説】:①核兵器禁止条約 非保有国の亀裂拡大は残念だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①核兵器禁止条約 非保有国の亀裂拡大は残念だ

 北朝鮮は核・ミサイル開発を加速させている。日本や韓国の安全保障にとって、米国の核抑止力の役割は依然大きい。

 厳しさを増す北東アジアの安保環境を踏まえるなら、核兵器を一方的に「違法」と断じるのは時期尚早である。

 国連総会第1委員会が、「核兵器禁止条約」に関する決議を賛成多数で採択した。核兵器を禁止する法的拘束力のある文書の策定に向け、来年3月に交渉を始めることが事実上決まった。禁止条約の本格協議は初めてとなる。

 決議は、メキシコやオーストリアなどが主導し、東南アジアやアフリカ、中南米などの計123か国が賛成した。大半の国は、核の脅威にさらされていない。

 核保有国の米英仏露に加え、米国の「核の傘」に頼る日韓、独、豪州など計38か国が反対した。現実を無視した取り組みだという判断からだ。非保有国間も含め、国際社会の亀裂拡大を露呈する結果になったのは残念である。

 問題なのは、各国の抑止力に与える影響への配慮が決議に欠けていることだ。核兵器の使用、製造、保有のうち、何を禁止し、期限や検証方法をどう定めるのか。核保有国や、核放棄を拒否する北朝鮮に順守させられるのか。

 肝心な点を先送りにし、多数決で条約作りを進めても、実効性は期待できまい。米国の軍縮大使が「核軍縮に応じない国や増強している国もある中で、禁止条約は解決につながらない」と批判したのはもっともである。

 核兵器の非人道性に焦点を当てて、停滞する核軍縮の活性化を図る狙いは理解できるが、拙速な策定は混乱を避けられない。

 唯一の被爆国の日本は核廃絶を主導する立場だ。反対は「本意」でなく、現実的な選択だろう。

 佐野利男軍縮大使が「核軍縮を実効的に進めるには、核保有国と非保有国の協力が不可欠だ」と説明したのはうなずける。岸田外相も、北朝鮮の脅威が深刻化する中、この問題を巡る対立が激化することへの懸念を表明した。

 一方、日本の核廃絶決議は、167か国の賛成多数で採択された。「安保上の観点にも配慮しながら段階的に推進すべきだ」という主張は的を射ていよう。

 核実験全面禁止条約(CTBT)批准を米中に促す。米露の核軍縮交渉を再開させる。核拡散防止条約(NPT)の下で査察強化や核弾頭削減に努める。「核兵器のない世界」の実現には、地道な措置の積み重ねしかあるまい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年10月29日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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